1月26日 (金) 京子さんの一般入試……1
共通テストから2週間弱経った。
その間は特別大きなトラブルは無かった。
自己採点では京子さんは大丈夫そうだった。僕は自己採点はしてないけど。
ただ、念の為に併願しておいた一般入試も受ける。
流石に僕は合格して入学手続きも済ませてるので受けない。
その間は京子さんの勉強をずっとサポートしていた。精神的にも。スキンシップとかスキンシップとかスキンシップとか……
食事は共通テスト前は優子さんに任せっぱなしだったので、僕が殆ど作っていた。京子さんも気晴らしということで手伝ってくれた。
とうとう一般入試の日が来た。
念の為の併願とはいえ気は抜けない。どちらかで合格してお終いにしたい。
2月3月には縺れ込ませたくない。
朝のバイトを終え、お弁当の下準備をしておく。今日もサンドウィッチだ
赤いポテサラ、スクランブルエッグ、ナポリタンのサンドウィッチ。赤が多いのはたまたま。
じゃがいもや玉ねぎ、人参、ピーマン、レタスをカットして、ポテサラだけはもう作っておく。
それから京子さんのベッドに入り込み、一眠り。
今日は僕の方が抱きついて寝ることにした。京子さんの顔がびっくりしてたけど、その後はニマニマして喜んでいるようだった。
そして、1時間ほど寝た後起き出す。
「京子さん、おはよう。起きるよ。チュッ」
「おはよう、正直くん。もう一回」
甘えてきたのでもう1回しっかりとキスをした。
にやけてはいたけどようやく起きてくれた。
今日持って行くお弁当を作る。
下準備してある赤いポテサラから京子さんにサンドウィッチを作っていってもらう。
その間にナポリタンとスクランブルエッグを作って冷まして、ほどよく冷めた頃に2人でパンに挟んでいった。
一緒に地元の大学を受けに行くのが、委員長、大戸、大戸の彼女さん、勇。ちょっと多めには作っている。
おやつ代わりのパウンドケーキ、脳みそのエネルギー源ラムネも準備している。
弁当の準備が終わる頃に大輔さんと優子さんが起きてきた。
今日の朝食も弁当用に作ったサンドウィッチの余分に作ったものを出す。
僕達も紅茶と一緒にサンドウィッチを食べ始めた。
「京子、大丈夫か?」
「うん、大丈夫だよ。共通テストも十分出来たはずだし、今日のは念の為に受けるんだから」
「大丈夫ですよ。京子さんもこれで受験は終われると思いますよ」
「そうかい?でも、気楽にな?」
「うん、分かってるよ。ねぇ、正直くん」
そうだね。僕も母さんや大輔さん達から気楽に受けるように言われてだいぶ緊張が落ち着いた。
でも、実際あのときの僕より全然京子さんは落ち着いてるけどね。
京子さんも最悪まだこの後も受けることが出来るんだから、気楽に受ければいい。
みんな朝食を済ませ普段通りの生活に戻り、僕と京子さんはしばらくゆっくりしてから入試に出かける準備をして出かけた。
待ち合わせ場所の駅前には大戸と彼女さんが来ていただけだった。
「おはよ、大戸。共通テストはどうだった?」
「自己採点は大丈夫なんじゃないかと思うくらい取れてるはずなんだけどな?」
「それが一番困るよな?絶対大丈夫なくらいの点が取れてれば、まだ気楽に一般受けられるのにな」
「ああ。岡田さんの方はどうだった?」
「大丈夫なだけの点は取れてたと思うよ。回答欄を間違えてなければ」
「そういうのあるよな。ギャグマンガじゃないんだけどさ」
大戸も多分今間違えていないか不安になったかもしれない。
くだらない凡ミスをしてしまうことがあるんだよな、特に大事な時に。
京子さんの方も大戸の彼女さんと話をして、2人とも落ち着いた感じだった。
こういうとき女子の方が肝が据わっているのか、もう十分な点が取れてるから大丈夫だと思っているからなのか、どちらなのだろう?
しかし、問題なのは大戸だけど結構緊張しているようだった。
共通テストの時より緊張している感じ。
そうしていると委員長と勇が来た。
委員長は落ち着いているようだし、勇の方は何も考えていないような感じだ。まぁ、勇の方はどうでもいいけど。
「おはよ、委員長。そっちはあまり緊張してなさそうだな」
「ああ、共通テストは大丈夫そうだし、今回落ちてもまだチャンスはあるから」
「え?まだチャンスがあんの?」
「大戸、お前受験のスケジュールの説明見てないのか?
共通テストと一般で併願している奴が両方受かってる場合があるから、片方辞退して枠が余るから再試験があるんだよ」
「そうなの?はぁぁぁ、良かった」
大戸の顔に安堵の笑みがようやく見られた。これで落ち着けるかな?
「よく考えろよ。併願可能な所で両方受けてれば両方受かる確率は結構あるだろ。
当然片方しか有効にならないんだから、その分また生徒を入れる必要があるんだから再試験があるんだよ。
高校の受験でも他が受かったから辞退して、再試験があったんだけどな?」
「服部も早く教えてくれよぉ」
「そんな話になってなかったからな」
「くっそ」
向こうで京子さん達女子がこっちの方を見て笑っていた。大戸の話が聞こえたらしい。
女子の方は十分緊張も柔らいでいるのでいいだろう。
大戸もいくらか落ち着いたようなのでまあいいだろう。
さて、そろそろ行くか。
既に共通テストの時に2回来た場所なので、移動には特に不安はないだろう。
自分の席を確認してからまた集まり、開始時間前までゆっくり話をする。
僕も一緒に大学には来てるけど、校内を散策する予定。
お弁当やパウンドケーキも余分に作ってきてあるからお昼は期待してくれていいし、ラムネも渡しておいたので頑張って欲しい。
開始時間前になったのでみんなは会場の席に戻って行く。
京子さんには戻って行く前にキスをして、頑張ってと伝えた。
とりあえず暇になったので予定通り校内を散策する。図書館やラウンジ、グラウンドなど適当に歩いて入って行ける所はいろいろ行ってみた。
入試の日なのであまり校内に学生はいなくて、静かだった。
適当に入った建物の廊下を歩いていると、向こうから教授だか先生っぽい人が歩いてくる。
会釈だけしてすれ違うと思っていたら、向こうの先生らしき人が僕に気付いたらしい。
「おい、そこの君。面接受けてた高校生だよな?」
「あ、面接官の先生ですね。ご無沙汰しています。合格したので4月からここの生徒になります」
「そうか。で、今日はなんでここに居るんだ?」
「彼女とうちのクラスの人が今日一般入試を受けに来てるんで、その付き添いです」
「彼女というと面接の時に、やけに具体的な説明をした奥さんになる子か」
「そうですね」
そういえば面接でそんな話をしたか。
今居るという事はセクハラとか言われ、学生から大学に訴えられなかったという事か。
「暇ならうちの研究室に来てみるか?」
「いいんですか?それなら見に行かせてもらいます」
という事で先生の研究室にお邪魔することにした。
何を研究しているのかは知らないけど。
先生の後をついて歩き、とある1室に入る。
中は自作したような機材や様々な計測機器、まだ整えられていない配線、それにつながるパソコンなど、マンガやドラマにあるような研究室らしい部屋だった。
なんか研究をしているかは聞いていないけど、見ただけで面白そうだ。
「面白そうだろ?」
「そうですね。何やってるのか聞いていないので分かりませんけど、面白そうですね。
こういうのは好きなんですよ」
「鈴木から聞いた通りだな。お前さんはこういう研究室みたいなのに目がないって」
「確かにそうですけどね。でも、最終的には研究内容が決定に重要な要素だと思いますよ」
「まあ、その辺はそのうちに。面白い研究してるから遊びに来いよ」
しばらく話したり設備の説明を受けたりし、時間が過ぎていった。
なかなか楽しい時間だった。
そろそろ午前中の試験が終わる頃だったので、研究室を御暇することにした。
「入学したらたまには遊びに来い。鈴木がいるかは分からんが歓迎するぞ」
「暇だったりしたら来ますよ」
### 続く ###
2025/09/03
現在次世代の話を連載中です。興味がある方はご覧いただければ幸いです。
「 遊園地デート?いえ、心霊スポットで私は除霊師みたいなことをしています。なぜか?」
https://ncode.syosetu.com/n0014kk/




