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お家デート?いえ、彼女の家で僕は料理を作ってます、なぜか  作者: EPO
第3章 彼女が風邪をひき、母親に彼女がいるのがばれた

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7月12日 (火) 母親に彼女がいるのがばれた……

 期末試験も終わり、夏休みまでの間にある最後のイベントが「三者面談」……

 特に悪い成績でもないし、素行も悪くないから特に心配することはない。

 これまでもそうだったし。

 ただ何があるか分からないのが唯一の心配事だった。


 母親は転勤先から帰ってく来て学校で待ち合わせることになっている。

 流石に一人で面談を受けるわけにもいかないし、おばさんや祖父母に来てもらうのも悪いので今年は無理して日帰りの強行軍になる。

 普段弁当を作らないが、母親のために珍しく弁当を準備しておいた。これも点数稼ぎのためである……


 教室前の廊下で落ち合うことになっているけどまだ時間がありそうだった。

 ちょうど先に終わってた京子さんと岡田さんのお母さんいたので話をして待つことに。

 でも、適当なところで別れて待機していなければ……と思ってたら背筋に悪寒が……

 ばっと京子さんの背後に隠れたが遅かった。


「まーさーなーおーくーーん」


 今日に限って随分早く向こうを出て来たようだった。

 もう家の母親が来てしまった。


「おはよう。早いね。向こうをそんなに早くに出たんだ。大丈夫?」

「うん。それは問題ないよ。息子の面談のためだもの。今年だけだし。

 で、女の子の後ろに隠れてるけど、そちらの方は?」

「同じクラスの岡田さん。とそのお母さん」

「初めまして、岡田京子です」

「服部くんにはうちの娘がお世話になってます。家の夫も」


 やばい。岡田さんのお母さんがちょっとやばいワードを入れてきた。

 逃げないと……

 と思ったら、もうシャツの襟首を捕まれてました。残念。


「まーさーなーおーくーーん、おーーい。説明してもらえるかな。何か隠してるよね?」

「え?何も隠してないよ。これ、弁当作っといた。帰りの新幹線の中で食べて?」

「何かごまかそうとしてるよね?」

「いえ、そんなことないですよ?」

「ぷっ、ははは」


 京子さん、今笑わないでいただけると助かるのですが。

 もう話すしかないよね。


「岡田さんは、もしかしてうちの正直(まさなお)と付き合ってたりとか?」

「えーーと、言っていいんだよね?」

「もう、観念しました」

「はい。5月からお付き合いしてます」

「もう、なんで言わないかな?」

「言ったら言ったで、呼べとか電話に出せとかいうだろ。真琴の友達の時もそうだったし」

「そうだっけ?」


 うちの母親は家に女の子を呼ぶと喜ぶ。別に男が来たからといって追い出すわけでもないけど。

 一緒に話したりするのが好きなようで、結構構うのをこれまでよく見かけた。

 来た女の子も人によっては構われるのが苦手な子もいたみたいで、僕としてはあんまりよくないと思ってるから教えたくなかった。

 教えるにしても転勤が終わって帰ってくる年度末くらいでいいだろうと思ってたんだけど。


「まぁまぁ、ここであまり騒いでも良くないので、お母さんの方がよろしければ面談の後、家に来ませんか?」

「そうですね。会社の方に連絡して遅らせればいいので。ではよろしくお願いします」


 京子さん達はこちらの面談が終わるまで待っていてくれることになった。




岡田さんSide

 は?服部くんのおかあさん?今日会うなんて聞いていないよ。

 そりゃ会うことはないだろうと服部くんは思ってたみたいだけど。

 一言言っておいてほしかったなぁ、もしかしたら会ってしまうかもって。そうすれば心の準備もできるのに。


 でも……どう思われたかな?

 嫌われてる感じではないけど、いい印象は持ってくれたかな。

 んん---、でもなんで服部くんは付き合ってることを話してなかったみたいなんだけど。ただ、服部くんのお母さんに問題があるとかなんとか。

 うちは速攻でばれただけだからなぁ。


 うちでどんな話になるの?




 三者面談が終わって、家の母親は岡田さんのお母さんの車に乗って先に行ってしまった。

 僕はそれを全力で追っかけなければいけなくなったんだけど……


「よう、服部。何か修羅場だった?」

「大戸か。これから面談?まぁ、修羅場というかうちの母親と揉めてただけだよ。

 これからうちの母親交えて京子さんとこでこの後はなしをするんだけど、面倒くさくなりそうだ」

「がんばれよ」


 そのまま全力で坂道を下り、ギリギリを駆け抜けていった。

 最近京子さんを送っているから坂道の全力疾走していなくて勘が鈍っているなぁ。


「はぁはぁはぁ、お邪魔します」


 もう既にうちの母親は京子さんの母親と随分仲良くなっていた。

 それはいいのだけど、あまりにはしゃいでいる母親を見ると恥ずかしい。


「正直、随分お世話になっているようね。前に電話したときのも山田くんじゃなく岡田さんところで勉強してたっていうじゃない。

 しかも、晩ご飯もごちそうになって」

「いやぁ、辞退はしたんだけど京子さんの勉強見てくれてる対価だからとか言われると断れないし」

「いいんですよ、本当に。京子の成績も前より上がってますから、助かっているんですよ」

「それならいいんですが」


 ただ、後で晩ご飯代の精算の話が来そうだ。

 無駄遣いはして無いから十分残っているけど、勉強会のおやつ代にはいくらか消えているから補填しなければいけないだろう。


「うちの息子はちゃんとしてます?」

「大丈夫ですよ。礼儀正しいし、京子達にも優しくしてくれてますし、料理までしてくれますから。

 先月、京子が風邪をひいたときはお見舞いに来て食べやすい食事を作って看病してくれたんですよ」

「え?そうなんですか?うちでは妹が風邪ひいてもそんなことしてくれないんですけどね……

 料理は私の兄が仕込んだみたいで、独身の男の料理程度だとは思いますけど、私も時々助けられてますので」

「先ほどもお弁当とか言ってましたね」

「そうなんです。時々こう私を喜ばせるようなことをしてくれるのは嬉しいんです」


 好きでやってることだし、一人暮らしをしていて心配させたくはないし。

 礼儀正しいというのはバイトしてて年上の人と接していればある程度身につくと思うんだけどな。

 そうでなくても彼女の両親に礼儀正しくするのは当然。付き合うことの障害になったら意味がないし。


「他にも夫のパソコンを直してくれたりして、夫も気に入っているんですよ、服部くんのことを」

「いあやあ、アレはネットでも有名なトラブルなんで、メーカーも対処方法を公開してたんでそんなに難しくなかったんですよ」

「それでもかなり助かったって言ってたからいいのよ」

「うちの息子が役に立っているのならいいのですけど、結構図々しかったりするのでなにかあれば叱ってくれてかまいませんので。

 あと、今一人暮らしなんだから、うちに連れ込んで京子ちゃんに変なことしちゃだめよ?」

「うっさいなぁ、そんなことしないって」


 ちゃんとしてるよ?僕。

 学校でも外でも何か悪い評判立ってないよね?


「服部くん、結構猫かぶってる?」

「え?そりゃ、それなりに猫かぶってますよ。そんなに大きい猫ではないですけど。ちゃんとした礼儀正しい猫をかぶってますよ?」

「ぷっ、コスプレの話?」

「「あはははは」」


 京子さん、僕コスプレの話なんかしてないけど、そんなにおかしいことを言ったか?

 そろそろ本格的に引き離さないと何を言い出すか分からん……


「そろそろ行かないといけないんじゃないの?母さん」

「まだ大丈夫よ。電話で少し遅れるって連絡入れておいたから。

 でも岡田さんともっとお話しするには時間が足りないのよね」

「来年まで我慢すればいいだろ。年末にも帰ってくるんだからその時でもいいんじゃない?」

「そうだ、岡田さん。よかったらお盆にうちの祖父母の家に一緒に行かない?そうすればゆっくり話ができるんだけど」


 おいおい、何言ってるんだ?うちの母親は。

 京子さんも困るだろ。


「母さん、何言ってんの?京子さんも困るだろ、ねぇ」

「えーーー」

「お母さん、どうしよう?」

「行きたいならいいんじゃないの?お父さんの方は説得するけど」

「うちの娘も行くし、この子は部屋に放り込んで出てこれないようにしておくから」

「何それ?母さん」


 京子さんと一緒に行けるのはうれしいけどいいのか?普通。

 ただ、祖父母のところに行っても特に出かけて楽しめる何かがあるようなところでもないので、暇になるかもしれないんだよな。

 それにその間の飯担当は僕だから買い物に行かないといけないし、叔父さん来ないかな。


「行っていい?お母さん」

「いいの?京子さん。特に何もないところだよ、あそこ」

「服部くんがいないからどのみち暇になるし、行ったことのないところは興味があるし」

「ならいいけど」

「じゃあ、お父さんの方は説得しておくわね」

「うん、ありがと」


 僕よりうちの母さんの方が喜んでいるように見えるのはどうかと思うけど、いつも適当に過ごすばあちゃんの家も楽しくなりそうだ。

 ただ、母さん達に京子さんを独り占めされそうな予感もしなくない……


 うちの母さんだけ送り出して、僕は京子さんのところで夜までゆっくりしてから家に帰った。




岡田さんSide

 ああーーー、今日は緊張した。服部くんのお母さんと会うなんて思わなかったし。

 気さくな感じの方だったから仲良くしてもらえそうだけど。


 それにしても服部くんのおばあさん達の家に行くっていっちゃったけど……大丈夫かな。

 服部くんは大丈夫って言ってたけど心配してたなぁ、あまり一緒に居られないかもしれないって言ってたのが気になる……


誤字訂正

168行目: 服部くんは大丈夫って言ってたけど心配してたなぁ、あまり一緒に居られないかもしれないって単(いってたの?)が気になる……

  → 服部くんは大丈夫って言ってたけど心配してたなぁ、あまり一緒に居られないかもしれないって言ってたのが気になる……



2025/09/02

現在次世代の話を連載中です。興味がある方はご覧いただければ幸いです。

「 遊園地デート?いえ、心霊スポットで私は除霊師みたいなことをしています。なぜか?」

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