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お家デート?いえ、彼女の家で僕は料理を作ってます、なぜか  作者: EPO
第25章 3年生 3学期受験の真っ只中……

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1月7日 (土) 3学期の始業式、高校生活の終わり間近……

 冬休みが終わり昨日は一旦家に帰り、今は宮崎と通学中だ。

 僕達3年生は今日出席したら基本的卒業式まで出席しない。

 だから、別途講習を受ける人以外はしばらく学校には行かない。

 僕は今日からまた京子さんの家に住み込み、京子さんの勉強の先生と精神安定剤代わりをしに行く。


「服部、今日行ったら卒業式まで学校に行かないのか……」

「俺は京子さんが合格していたら報告に一緒に行くけどな」

「受かると良いな、岡田さん」

「宮崎の方はどうするんだ?」

「引っ越しの荷物を少しずつ梱包してるくらいかな?後は吉村さんと打ち合わせかな。役割分担」


 受験はないから、大阪へ行った後の生活のことを考えてってところだな。

 冬休みの同棲練習は問題なかったのか?


「冬休みの同棲の練習は上手くいったのか?前半は問題ないって聞いたけど」

「洗濯や掃除はきっちり両方で仕込まれた、吉村さんも。問題はないと思うけど、実際にやってみないとな」

「まぁ、そうか」

「瑛太さんに料理も習っておけば良かったな、今更だけど」

「料理はどっちもダメなのか?」


 宮崎はヤレバ出来る子なんだけどやってこなかったからな。

 つまらん失敗もするけど、ちゃんと教えれば出来るんだよな。


「レシピを作っとくか?」

「助かるわ。向こうに行っても時々レシピを送ってくれると助かるんだけど」

「レシピ本買って勉強してもいいと思うぞ」

「瑛太さんのレシピの方が作りやすい。でも慣れたら、レシピ本にも手を出すよ」

「分かったよ。大阪に行くまでにある程度まとめておいてやるよ」


 そんな話をしていると、回りで聞き耳立ててる1、2年生もしんみりとしている感じだった。

 宮崎の同棲という話を聞いても、僕達が卒業していなくなる事の方が気になるんだろうな。



 駐輪場に自転車を置き教室に向かう。

 教室に入り自分の席に荷物を置いて、いつものように大戸の所に行って話をする。京子さんも山田達もまだ来ていない。


「おはよ、大戸。冬休みはどうだった?」

「服部、おはよ。何回かお前に教えてもらいに行った以外は河野さんとこで勉強してた」

「大人のお勉強ですかな?」

「ばっかっ、他の奴に聞かれたらどうすんだよ。ちゃんと受験勉強してたよ」


 すでにそういう関係で、彼女さんと同じ大学に行くために頑張ってるのは知ってるけどね。

 でもからかわずにはいられない、面白いから。


「冗談だよ。共通テストは大丈夫そうか?」

「12月の模試はなんとかってところだけど、本番になってみないとな。なんとも言えない」

「もう来週だからな。僕も受けるけど頑張れよ」

「ああ、河野さんと同じ大学に行くためにな」


 その後は初詣やアイススケートに行った話をし、委員長が1年の子と連絡先の交換をした事をリークした。

 その話を聞いた大戸はからかうネタが出来たと、悪い顔になっていた。

 あまりからかい過ぎるなよと言って、僕は教室に入ってきた京子さんのところに移動した。



「おはよう、京子さん」

「おはよう、正直くん。正直くんが帰っちゃったから昨日の夜は寂しかったよ」

「それは僕もだよ。でも、この後は当分京子さんとこにいるからね」

「うん……」


 今更だけど教室がざわついた。

 受験でピリピリしてる奴もいる中でそんな話を聞いて、「服部、死ねぇ」とか絶叫してたのが複数人いた。


 どのみち3月からはずっと同居だよ?入籍するんだけど?

 みんなもとっくに知ってるはずなんだけど、忘れてんの?


 京子さんと話をしていると吉村さん達も教室に入ってきた。

 吉村さんも宮崎と同棲してたのでその辺つついてみた。


「吉村さん、宮崎との同棲はどうだった?」

「服部、でかい声で同棲とか言うな」

「宮崎はでかい声で言っても何も言わなかったけど?」


 回りで今度は「宮崎、死ねぇ」に変わっていた。

 まぁ、宮崎と吉村さんの同棲はうちら仲間内だけしか知らないもんね。

 吉村さんは男勝りなとこあるけど、恥ずかしがり屋だよねー。


「役割分担はまだいろいろ詰めなきゃいけないけど、料理以外はなんとかなると思うよ」

「宮崎もそう言ってたな。

 料理については、うちの叔父さんのレシピをまとめて宮崎に送るから一緒に作ってみてよ。慣れたらレシピ本で勉強して」

「助かるよ」


 回りの聞き耳を立ててた独り身の男子が、あまりの羨ましさに号泣してた。

 宮崎の場合は尻に敷かれてるけど、それが羨ましいの?

 宮崎はそれでいいと思ってるから成り立ってると思うんだけどね。


 渡辺さんの方は同棲とか結婚のような話はまだないので、吉村さんをからかう事に力を注いでいた。

 京子さんの方はもうからかい飽きてるだろうし。


 高橋さんは……かなり消耗してるなぁ。どんだけ勉強に時間を使ってんだよ。

 パウンドケーキでも西川経由で差し入れしておこう。

 チョコを使えば、集中力アップやストレス軽減の効果がいくらかあるらしいからいいだろう。精力剤でもあったらしいし。




 先生が教室に入ってきて、体育館に移動するように伝えに来た。

 クラスの全員体育館に移動する中、僕は京子さんと手を繋いで歩いていく。

 これが最期の始業式。まぁ、それほど感慨深いものではないけど。


 いつもの眠気を誘う校長の話が終わり、細々とした注意事項が伝えられ体育館から順番に追い出された。

 後はホームルームで先生の話を聞いて今日は解散だ。


「お前ら、席に着けよ。これが終わったら卒業式まで自由登校で基本来なくていいんだからな」


 みんな大人しく席に着いた。

 多少ざわついてたけど、先生の話に注目する。


「来週は共通テストだ。受ける奴は気を引き締めろよ。

 服部みたいに気を抜くなよ」

「先生。僕も受けるんで気を抜いてはいませんけど、一応」

「お前はもう志望校に受かってるだろ」

「共通テストの出願は合格発表の前だったんですから。出願した以上受けないともったいないし、京子さんの様子も見ないといけないので」

「まあいい。1人増えた所でどうなるわけでもないしな」


 女子からは「いいなぁ、岡田さん」という声がちらほら、男子からは「見せつけやがって」というつぶやきといつもの怨嗟の声が多く聞こえた。


 この後も大学受験する生徒への注意などして、それ以外の生徒の卒業式までの過ごし方を話した。

 もうほとんどの生徒が学校に来ないということもあって、意外にも先生はしんみりと話をする。


「どちらにしても卒業するまでケガをするなよ。特に大ケガな。

 人生に関わるような問題も起こすなよ。

 安心して俺が見送れるように過ごしてくれ」

「「「「「「はい!」」」」」」


 ホームルームが終わり、先に山田達と話してから京子さんのところへ行く。

 今日は山田達とSLGはしないことになっているから。


 京子さんの所に行くと、大戸や委員長とか共通テストを受ける人が来ていた。

 一緒に会場に行かないかということだった。

 皆不安なんだろう。駅で待ち合わせて一緒に行くことにした。

 一緒に行くメンバーを確認してると、先生が来て「服部、みんなの事を頼むぞ」って言って教室を出ていった。

 もう合格しているからなんだろうけど、本来は委員長に言う言葉だよね。



 この後、吉村さん達と合流していつものファミレスに行くけど、その前に委員長に呼び止められた。


「この間の子と付き合うことになった。受験が終わってからだけどな」

「そっか、良かったな。その子のためにも受験頑張れよ」

「ああ、落ちたら付き合いにくいもんな」

「後、付き合い始めてもちゃんとしろよ。できちゃったとか言ったら泣くのは女の子と先生だからな」

「なっ!?でかい声で言うな!それにそんな事しねえよ」


 向こうでこっちの会話に反応した野郎共が数人いて、呪いの言葉を発してるようだった。


「ああ、信用してるよ。じゃあ、共通テストの日にな」

「おお」


 京子さんのところに行って、僕達も教室を後にした。




 ファミレスに京子さんと吉村さん、渡辺さん、高橋さんと、その彼氏である僕と宮崎、山田、西川が来ている。


「もう卒業式まで学校に行かなくていいんだな……」

「3年近く通ったけど、意外に楽しかったなぁ」

「ああ、服部と遊ぶようになって面白かったよ」

「それは服部と岡田さんが付き合うようになってから、の間違いじゃねえの?」

「「そうかも」」


 おい、それはどういうことだ?

 そんな面白くなるようなネタは提供してないはずだが?


「そうだな、京子と服部が付き合うようになってから全然変わったような気がする」

「京ちゃんからかうのが楽しかったし、いろいろイベントもあったしね、花火大会とか」

「うん、岡田さんと服部くんがキスしたり、吉村さんと宮崎くんがキスしたり、渡辺さんと山田くんがキスしたりしましたからね」

「「「「「「ぶーー」」」」」」


 何故か3組共、花火大会のみんながいる前でキスをするという事をしてしまった。

 そりゃあ当然からかわれるわけで、いいネタになっただろう、確かに。


「それはおいておいて……勉強も親からの小言が減って楽になって助かったよ」

「服部様々だったねー。ついでに宮崎くんも」

「勉強会のお昼ご飯が楽しみでしたよ、毎回」

「「「うんうん」」」

「京子はいつも作ってもらってただろ」

「みんなで食べるのとはまた違うよ。それに夕飯のメニューにはほぼ出なかったし」


 お昼向けのメニューだったからね。

 余程面倒なときでもないと夕飯には出さないし、そんな時は優子さんの方で作ってくれるからまず作らないし。

 日曜のお昼も優子さんが作ってくれてる事が多いのも理由の一つだけど。


「2人で暮らすようになったら、作ることが増えるようになると思うけどね」

「それは作業分担の問題ってやつか?」

「そうだな。どっちが作るか決めても急に忙しくなるかもしれないし、2人共忙しいこともあるしね。

 手軽に済ませるにしても外で買う場合もあるだろうしな」

「そっか、宮崎ともその辺バランス取らないとダメか。その辺調整が難しいな」

「吉村さん、時間をかけて決めていこう」

「そうだな。お互いいい感じなるようにな」


 山田も西川も通う専門学校は手続きが完了しているということだ。

 渡辺さんの方はまだ分からないけど。

 高橋さんの正念場は来週共通テストの日。だいぶ疲れてる感じだ。


「西川、明日パウンドケーキ渡すから、高橋さんに持ってってあげて」

「いいのか?」

「いいよ、京子さんのために作るついでだから」

「分かった。岡田さんとこに行けばいいよな?」

「高橋さん、西川に持たせるから食べてね」

「ううっ、ありがとう。甘いものが足りなかったのー」


 だいぶ疲れてるなぁ、ほんとに。

 ラムネも付けとこう。



 その後は宮崎や西川達がいつ大阪に行くのか確認して、送別会の話をしておいた。

 まだ、武田の日程も分からないから決められないけど、送別会をすることはみんなで決めた。


 後、雑談してご飯を食べて、スイーツも食べて解散した。

 帰り道の途中……


「もう、みんなとあんまり会えなくなるんだね」

「そうだね。残る人もいるけど、大阪とかに行って別れることになるのは寂しいね。」

「こっちにいる間に出来るだけ会える時間があるといいなぁ」

「受験が終わったら、遊べるといいね」

「うん」


 僕の方は京子さんの大学一般入試が終わって誕生日を祝ったら、宮崎と山田と車の免許合宿に行くことになってるけど。

 その事は京子さんには伝えてあるけど、羨ましがられた。



 この後はいつものようにスーパーに寄って買い物を済ませる。

 いつものレジのおばさんはおらず、そのまま精算して帰った。


「「ただいま」」

「おかえりなさい。寒かったでしょ。早く入りなさい」

「「はーい」」


 その後はお茶をして話をした後、京子さんの部屋に戻って勉強を始めた。

 夕飯は冬休み中僕達が担当したので、共通テストまでは優子さんが夕飯を作ってくれることになっている。

 昨日晩は大輔さんがしばらく僕のご飯が食べれないと嘆いてたけど、優子さんに怒られてペコペコ謝っていた。

 もう毎日が楽しい家族の団欒になっている。




岡田さんSide

 学校はもう何回も行かないんだなぁと思うと寂しい。

 1年の時はあまり行きたくはなかったけど、2年になってから正直くんと同じクラスになって毎日楽しく学校に行ってたのに。

 吉村さん達とも一緒じゃあなくなると思うとやっぱり寂しい。

 吉村さん達は「服部がいるだろ」っていうけど、それとはやっぱり違う話。

 ここを離れるまでに出来るだけ遊べるといいなぁ。


2025/09/03

現在次世代の話を連載中です。興味がある方はご覧いただければ幸いです。

「 遊園地デート?いえ、心霊スポットで私は除霊師みたいなことをしています。なぜか?」

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