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略奪世界  作者: 海野 篝
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第1話 奪われた世界

 いつもは静かでどことなく冷たい印象を受ける軍の施設、だがこの日は集会用のホールだけが異様に熱を持ちそこにいる兵士はまるで復讐に燃える鬼のようだった。一人の女性が壇上に上がるとそれまで騒がしかったホールは熱を持ったまま静まりかえる。


「諸君!愛する人、故郷を奪った略奪者どもに復讐する時が来た!我々は奪われたあの日から復讐するために生きてきた。どれだけ厳しく絶望的な状況でも我々は生きるのをあきらめなかった。生きて勝利をせねば我々を逃すために散っていった仲間の命が無駄になるからだ。故に、我々は生き残り故郷を取り戻さねばならない。今度はこちらが奪う番だ、最近生まれたものからすれば我々が略奪者に見えるかもしれない。しかし、私は断言しよう!この戦いは略奪者から奪われたものを取り返す聖戦であると!」


 地響きのような歓声が響き渡りホールを揺らす。しばらくして歓声が鳴りやむと女性が再び話し始める。


「これより、第一弾作戦を開始する!全軍、略奪者に死をくれてやれ!」


『『『『略奪者に死を!!!!!!!』』』』



_______



西暦2318年2月18日13:00 北海道函館第一前線


『本部!敵の進行が激しく、これ以上は持ちこたえれない!急ぎ援軍を送ってくれ!オーバー!』


ネガティブ(ダメだ)。戦力に余裕がない...というか前線の戦力がそこに居るので全てのため援軍は送れない、現状の戦力で撃退せよ。オーバー。』


 すさまじい量の敵の攻撃が塹壕に向かって撃ち込まれ続けている、聞こえはしなかったが口の動きから察するに部隊長は本部への暴言を吐いているのだろう。しかし無線は切ってから暴言を吐いていたので、本部にも部隊の仲間にも聞こえてはいないだろう。部隊員同士の距離は敵からの攻撃の集中および進行を少ない数で防ぐため、およそ2~3メートル離れており指示や報告などは無線によって行われている。


『隊長、援軍はどうなったんですか?』

『お前らも聞いていた通りだ、どうやら本部は俺たちを過労死させたいらしい。』

『これじゃ過労死じゃなくてシンプルに戦死しますよ。』

『戦死せずに相手を押し返して過労死できるように頑張るんだな。』

『隊長、流石に100人しかおらず四分の一は負傷状態だと、防衛戦とはいえ200人の敵を押し返すのは無理だと思います。』

『それをどうにかするのが俺たちの仕事でだよ。』

『そうだよ、それにどうにかしないと逃げ帰ったとしても軍法会議で死刑を宣告されちゃうよ~。』

『そういうことだ、死なないためには死ぬ気で守り切るしかない。』

『日本人に死ぬ気でやれは本当に死ぬまでやるんで禁句だと思いますが。』

『それなら死ぬ前に相手を倒しきればいいだけだ。』


 そのような無線をしていると敵が攻撃をやめ、進軍を開始した。敵への攻撃に備えて装備の最終確認を終わらせる、そして敵が友軍の攻撃圏内に入り迫撃砲により煙幕が焚かれ、それを合図にそれぞれ雄たけびを上げながら突撃を開始した。煙幕弾にはとある術式が刻んであり敵には通常のスモークのように見えるが、味方からは焚かれた一瞬だけしかスモークは見えずすぐに透明になるため近接戦では圧倒的に有利な戦いができる。


「フッ!」


 敵の一人に近ずくと居合切りで横一文字に切り裂く。敵軍はいわゆる魔法というやつで飛び道具、つまり銃や弓、更に爆弾の爆風まで防いでしまう関係上、近接攻撃で殺すしかない。なので友軍で使用されているのは刀や剣、メイスといった武器を使っている。もちろん高周波ブレード化などで近代化してあるが、いくら切れ味が良くても相手は魔法を使い遠距離から攻撃してくるため相手が痺れを切らして接近してくるのを待つしかないのが欠点だ。なのでこのように塹壕に籠るか市街戦での奇襲くらいしか対抗手段がない。一応相手の飛び道具を防ぐ魔法は【シールド】と呼称されており一応弱点もある、それはおよそ3m以内で発射された飛び道具は防がれないという点だ。正直、本部から弱点と伝えられたこれは、弱点になっていない、そんな至近距離なら切りつけたほうが早い。だがお守り程度の認識である程度の人物はハンドガンなどの近接戦に邪魔にならない銃を持っている。


『アッハハハハハハハ!』


 無線から笑い声が聞こえてくる。


『先輩!もう少し静かに戦闘をしてください!』

『そぉれ!アッハハハハハハ!』

『お前は突っ込みすぎだ!戻ってこい…といってもあいつが戻ってくるわけねぇか...援護しに行くぞ!』

『隊長、それ私たちにも先輩のように突っ込めと言ってるよね?』

『当たり前だ!いいから行くぞ!』

『『了解!』』


 先輩は戦闘時に鬼神のようになってしまうがまともだし一応階級は隊長と一緒なので中隊クラスの部隊を持てるのだが、性格に難ありということでこの小隊に入れられている。戦闘中に味方に攻撃しそうになったこともないしとてつもない実力も持っているので多少の命令違反に対しては隊長も目を(つぶ)っている。軍としてはどうかと思うが、現場は生き残るのが最優先事項なので上には文句を言わせないし、文句を言えないほどの戦果を挙げている。そんな隊長も結構実力はあるが生き残るため、勝つためとは言えど命令違反を黙認していたり隊長自身も命令違反をしていたりするので、上層部はいっそのこと問題児だけの部隊を編成することを決定しこのΩ0小隊ができた。後輩も命令違反の繰り返しでこの部隊に入れられて、私は訓練で上官が手加減なしでかかってこいというので手加減せずに攻撃を加えたら、全治1ヵ月の傷を負わせてしまったので問題児認定され、Ω0小隊に配属された。言われた通りにしたのに入れられたのは非常に不服だがこの小隊は楽しいし居心地もいいので不満はない。

ここのあとがきでは主に登場人物の紹介と裏話的なことを書こうと思っています



登場人物


隊長  (ヒイラギ) (ハジメ)  男 35歳 階級 兵曹 身長175cm 武器 剣

部下を大切にしており生き残るためなら命令違反をすることもあり部下が命令違反したときもある程度までは見逃す。常識人ではあるがΩ0小隊の中では割とおかしい発言をすることもあるので、ストレスからおかしい発言をしているのかそれとも実は常識人ではないのかというのが最近の小隊での雑談の内容として語られた。


先輩 小日向(コヒュウガ) (モミジ)  女 23歳 階級 兵曹 身長171cm 武器 薙刀

相手に容赦なく戦いその様は鬼神のようだが戦闘していなければ落ち着いていてムードメーカー的な存在、命令されたことに結構不満を言うが一応やる。相手が本気で命令してないと感じたり明らかに行き過ぎた命令の場合はやらない。スリーサイズはB90W62H84と主人公は恨めしそうな目で胸を見ているが本人は気づいていない。


後輩 篝火(カガリビ (タケル  男 20歳 階級 一等兵 身長167cm 武器 刀

新兵訓練明けで配属された部隊で仲間を助けるために撤退の命令を無視したためΩ0部隊に配属された。真面目ではあるが命令より他人の命を大切にするタイプでΩ0小隊の方針である「命大事に!」というのを気に入っているが自分のことを気にしなさすぎなので隊長がフォローに入っている。


主人公 如月(キサラギ) (サクラ)  女 21歳 階級 上等兵 身長155cm 武器 刀

訓練の時に上官をボコボコにしてΩ0小隊に配属された。スリーサイズはB69W60H84と貧乳なので意外と気にしているが貧乳だったからよけれた攻撃がかなりあるため少し複雑な気分になっている。貧乳を気にしているので下手にいじると半殺しにする (隊長がされた)。


Ω0小隊

 命令違反などの問題行動をした人物が配属される部隊。しかしほとんどの人物がΩ0小隊で戦闘をすると命令を聴くようになるのですぐに原隊復帰することになる。命令を聴くようになる理由はΩ0小隊で戦闘するよりはマシだから。


武器


12式高周波ブレード(TYPE・剣)

 特殊合金で作られており並大抵のことでは壊れない。高周波ブレードなので切れ味も折り紙付きだがバッテリー駆動のためあまり長時間使えないがそれを抜きにしても性能面で優れている為多くの兵士に使われている。椛はこれを一振りで壊した。


12式高周波ブレード(TYPE・刀)

 先述の剣とほとんど一緒だが日本の刀術を使う人からはこちらの方が好まれる。椛はこれを一振りで壊した。


12式高周波ブレード(TYPE・薙刀)

 先述の剣と刀とほとんど一緒、使い手が少なく結構な数が余っているためなんか有効的に使ってくれという事で前線に送られてきた物。椛は刃の部分を一振りで壊したが柄の部分は耐えるので予備の武器として使っている。



07式特殊合金シールド

 特殊合金で作られた盾でとにかく頑丈であり並大抵の攻撃では凹みすらしない。椛の攻撃で凹んだ。


14式硬化特殊合金ブレード(TYPE・戦斧)

 特殊合金に改良を重ねた結果生まれた金属である硬化特殊合金を使った戦斧。最大の特徴は硬さであり従来の特殊合金の約10倍。最大の欠点はあまりにも硬い為武器を作る際に使用すると量産が難しくなること、従来の特殊合金と比べ重量が4倍ほどになってしまう事。椛が武器を壊しまくるため武器開発部が【あのバケモノが壊せない武器を!】っというコンセプトを掲げ作った。サブコンセプトとして【整備をしなくても長期間運用できる武器】を掲げておりこっちの方を上層部のほうにコンセプトとして提示している。重すぎるためほとんど椛の専用武器みたいになっている。今現在は歪んできていたため整備中。



裏話  基本的に裏話は雑談的な感じでやられていただきます

 ここまで見ていただきありがとうございます。一応次回とかでわかると思いますが相手は人型で知性を持っていますそしてこの世界にもいろんな創作物があるのでそれに関連した名前を付けられています。創作物に関しては現代日本よりも少し進んでいる設定です。

 ちなみに登場人物は一度紹介したら紹介した以降はあとがきには書きません。設定が狂ったりするのが怖いので。設定といえば一応体重も設定しようと思ったんですけど体格とか的にあり得ない体重になるのが怖いので消しました。体重は乙女と紳士の秘密ということで皆さんのご想像にお任せいたします。一応全員標準体型か少しやせ型という設定です。体型に関する関する設定ならキャラ紹介のところで書くべきですよね分かります。ですが私は書き直すと止まらなくなりそうなのでここに密かに懺悔および謝罪しておきます。

 さてあとがきも長くなってきたのでそろそろ終わりにしたいと思います。今回はキャラは比較的に少ない紹介ですがこれからどんどんキャラが出てくると思うのでお楽しみに。不定期更新ですが楽しみに待っていただけると幸いです。

 それでは皆さんまた次回でお会いしましょう。

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