ギュッ
「リ〜タちゃん♪」
学校の休憩時間中、彼女に抱きついて見た。
「ひゃっ!」
驚いた様な顔をしているが、私の顔を見ると安心したように笑顔を向けてくれる。
「なんだ、カリンちゃんか、驚かさないでよ」
そう言いつつもふふっと笑う顔が可愛らしい。
その顔を見ていると、なんだか私も幸せになれる様な気がする。
「カリン〜僕も〜」
アアルが頭の上で抱きしめて欲しそうに声を上げた。
「アアルも?しょうがないな〜」
私は彼を優しく手で包み込んだ。
ギュッとされた彼は嬉しそうに鳴いた。
「なにしてるの?カリンちゃん」
ヤヨイちゃんも気になったのか話に混ざって来た。
「ヤヨイちゃんもギュッとする?」
「ギュッとって何してるの?」
私がそっと彼女を抱きしめてあげると、彼女の顔は一気に真っ赤になった。
「なっ...なっ...」
「ハハッ、ヤヨイ赤くなってる〜」
アアルが羽をヤヨイに向けて笑っている。
女の子同士なのだから問題は無いが、そういう問題ではなかったのだろう。
それを遠くから眺める男子二人。
「ん、あいつらなにしてんだ?」
「ああ、あれは女子会というものだよトウマ」
「女子会?」
「まあ簡単に言うと女の子だけで集まって遊ぶ事を女子会という」
「だったら俺様とフレイの決闘は男子会だな!」
「フフ...そう言うことにしておこうか」
こちらはこちらで会話が盛り上がっている。
今日もクティル魔法学校は平和です。