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なぜか異世界に幼女で転生してしまった私は、優秀な親の子供だったのですが!!(実質完結済み)  作者: ルシェ


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お休みなさい...

 私はリタから貰ったぬいぐるみを抱いて姿を兄に見せる。


「これでいい?」


 少し恥ずかしいが、兄の要望なので答えてあげている。

 パジャマ姿で、ぬいぐるみを抱える私の姿が見たかったらしい。

 これが実の兄貴出なかったのならすぐにグーパンを顔面に入れてやりたい所だが。

 さっきの風呂場の出来事が頭にちらつくので、少しは譲歩するつもりだ。


「可愛い〜、やはり俺のカリンは最高だ!」


 一人で異様に盛り上がるお兄ちゃんに、少し軽蔑の眼差しを向けたいが、それも悪い様な気がするので、大人しく恥ずかしそうにぬいぐるみを抱きしめる。

 ぬいぐるみはもふもふしていて気持ちいいが、お兄ちゃんのテンションについていけない。

 てか、もう眠るだけなのにテンション上げられても対処に困る。

 私のベッドの上に二人が転がり、部屋の電気を消した。


「お休みなさい...」


「お休みカリン...」


 そう言って目を閉じたのだが、急にお兄ちゃんが私にギュッと抱きついてきたのでびっくりした。


「にーに!?」


 その時だった...、お兄ちゃんの瞳から涙が溢れているのが見えた。

 何で泣いているのか分からずに戸惑う私だったが、次の言葉で確信した。


「ごめんな...カリン...、長い間母さんと二人にして...、これからは俺と父さんがいるからな...、困った時は頼ってくれてもいいんだぞ...」


 やっぱりお兄ちゃんは、カリンのことが大事なのだと...。

 兄貴という存在は、やはり妹を守らなければならないという使命感の様な物にかられるものなのだろうか?。

 どんなラノベを読んでも、大抵兄貴キャラは年下を大事にするという内容が殆どだったのを思い出す。


「私なら大丈夫、にーに達がいない間もしっかりと生活できてたから安心して...、ごめん...私もう眠いなぁ...」


 わざと大きくあくびをして目をこする。


「カリン...」


 どのくらい長い間、家を留守にしていたのかは知らないが、この言葉をカリン本人に聞いて欲しいという感覚に襲われた。

 私はカリンでは無いから勿体ない、兄のこの言葉は妹を精神的に育てただろう。

 お兄ちゃんはそのうち寝息を立て始めたので、私も目を瞑って元の世界の家族を思い出していた。

 私にも妹がいたのだが、この兄の様にいい言葉をかけた記憶がない。


「ダメなお姉ちゃんだったな私...」


 物思いも耽りながら微睡みに身を沈めた。

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