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お城のパーティと元悠久の魔女親衛隊

今日は休むつもりだったのに、結局書いちゃった俺はこの小説の奴隷...。


 母さんの演説が終わると、それぞれが自由に飲み食いする時間になった。

 豪華な食事を目の前にした私はついつい手が伸びてしまう。


「うん!美味しい!」


 小皿に盛ったお肉を食べたのだが、流石お城の食べ物だ、母さんの手料理も美味しいが、また違った美味しさがある。

 一口食べると手が止まらなくなる。

 どんどん小皿に盛って食べていると、パニラとフレイに笑われた。


「カリンさんは結構食べるんですね」


「カリンちゃんは食いしん坊!」


 2人に言われると、流石に少し恥ずかしくなるが、まだ6歳の体なので食べないと成長しないと思い、どんどん食べていく。

 前世では残念ボディ(貧乳)だったので、今回はパーフェクトボディ(巨乳)を目指すのだ!。

 有無を言わずに食べつづていると、食べ物を喉に詰まらせてしまった。

 胸の辺りを何度も叩きながら、彼女からもらった水で何とか胃へと送り込み、一命を取り留める。


「パニラありがとう、何とか死なずに済んだよ!」


「こんなんで死なれては困りますから...、あなたはエルカ様の娘...、これからの成長に期待しています!」


 彼女に笑顔を向けられた時、不覚にも少しドキッとした。

 もしも私が男の子だったら恋に落ちていたかもしれない...、まあ私は女の子だから大丈夫だけどね!。

 そんなことを思っていると「こんばんわ、パニラ様にカリン様」と声をかけられたので振り返る。

 そこには私達と同い年くらいの茶髪の少年が立っていた。

 服装を見るに、どこかのお偉いさんの息子か何かだろう。

 全身黒づくめなのは少し不気味だが、それ以外は普通の少年と言った感じだ。

 彼はパニラと私の手を取ると、口付けをしてきた。

 私は照れるような表情を浮かべていたが、彼女の方は嫌悪感丸出しの顔で彼を睨むように見下ろしている。

 どこかしらフレイもそこまで良さそうにはしていないようだった。

 何故かわからないが、いつも大人しいアアルも唸り声のように喉を鳴らしながら、羽を広げ威嚇している。

 茶髪の少年は口付けを終えると、立ち上がりこちらに目線を送ってきた。


「お二人は今宵も美しい...、まさにこの国の生きる宝ですな...」


 キザな言葉を投げかけてくる彼に、彼女は不快感を抱いているようで、さっきから表情が暗いままだ。


「グラン殿...、一国の姫にそのような事をするのは少し不敬なのでは?、もう少し考えて行動した方がよろしいのではないでしょうか?」


「これはこれは手厳しいですな...」


 はははと笑いながらこの場を去っていた。

 うん?、今何か黒い影のような物が、彼の首筋に見えたような....?、気のせいかな?

 目をこすって見てみると、もうそこにそれはなく、普通の肌が見えるだけだった。

 彼が立ち去ると、アアルは逆立てた羽を再び戻した。


「今のは...?」


 つい言葉が漏れると、勘違いしたフレイが話し始めた。


「あれはグラン、元魔女の親衛隊の頭領であるソウラの子供さ」


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