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なぜか異世界に幼女で転生してしまった私は、優秀な親の子供だったのですが!!(実質完結済み)  作者: ルシェ


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解析...完了...

 あれから1ヶ月の時が過ぎた...。


 僕はあれからも箱の部屋の解析をほぼ毎日執り行い、少しずつその真相を露わにした結果、遂に箱の強奪に成功したのだ。


 黒い魔女様が封印された箱と似ている物を部屋には置いている為、ばれるには時間がかかるだろう。


 私は腐っても聖人だ。


 そのくらいの小細工はいくらでもできる。


 そして箱を持って教徒達の待つアジトに向かった...。


 〜アジト〜


 僕がアジトに帰ると、今の輪廻教の頭であるミライが頭を下げながら出迎えてくれた。


「お帰りなさいませ...、ジスカ様...」


 頭を下げる彼女に僕はこう呟く。


「礼には及ばない...、僕だって早く魔女様に会いたいのは山々だからね...」


 魔女様が封印されているという容れ物を持ち帰ったという事実は大きな戦果である。


 早速魔神様の前で魔女復活の儀式を執り行う事にした。


 〜魔神様の御前〜


 良い感じの椅子に座っている魔神様の前に我ら輪廻教徒が全員集まっている。


 僕は輪廻教徒達の前でこう宣言した。


「これより...魔神ゼルギニス様の復活を執り行う!!」


 教徒達全員から寛大な拍手を頂いた後に僕は魔女解放の呪文を唱えた。


「新名解放...、餅月◯◯」


 一字一句間違えずに発音した結果。


 魔女を封印している箱が開き、黒い魔力が世界に散らばった!。


「これは!?」


 僕自身驚いている。


 黒い魔力が世界に飛び散ったのは理解したが、肝心の魔女様がこの場に再臨していないのだ。


「どう言う...事だ?」


 僕が訳も分からず戸惑っていると...、不意に強力な鼓動を背後から感じた。


 そう...、魔神様の復活である。


「誰だ?、我が眠りを妨げる者は?」


 椅子から身を乗り出し、威風堂々とした佇まいを見せる魔神様の姿がみるみる内に変わっていく。


 そして、魔神様は人間の子供の様な見た目になられました。


 青い髪の鋭い視線を持つ今の彼からは得体の知れない力を感じ我らはひれ伏した。


「魔神ゼルギニス様ですね?」


「ああ...、我がゼルギニスだが...、それがどうかしたか?」


「我らは輪廻教徒...、貴方様を賢聖の手から奪還せし者達です」


「賢聖?、ああ、あの小娘か...」


 ゼルギニス様は椅子に座りながら我らを見下ろした。


「で?我に今度は何を要求するつもりだ?、また王国を壊すのか?」


「それも目的の1つではありますが、ゼルギニス様は悠久の魔女様の居場所を知ってはいないのでしょうか?」


 僕がそれを聴くと彼はフッと笑いこう答えた。


「知らんな...、だが奴は近いうちに姿を現わすだろう...」


「それは誠でしょうか?」


「恐らくな...」


 その言葉を聞けただけで嬉しさが滲み出る。


 また()()の声が聞こえると思うだけで僕の心は今までに無いほど震えていた。







雨...。


雨が降る日には外には出られません。


外に出られないのが少し苦痛に感じてしまうくらいには彼女と過ごす時間が楽しくなって来ていたのでした。


「ねぇ◯◯...、ちょっとこっちに来て」


「えっ...良いけど...」


私が彼女に近寄ると、彼女は正座のまま自身の膝をポンポンっと叩いています。


「何?」


「良いから良いから、ここに頭を置いて」


言われるがまま彼女の膝に頭を置くと、不意に耳かきを始める彼女。


「ひゃ!!」


「わっ!」


突然の事に私は驚きの声をあげました。


彼女も私が動いた事にびっくりしたのか、耳かき一旦中断しています。


「もう!!動かないでよ!!」


「耳かきするんなんて聞いてないもん!!」


私が少し怒りながらそういうと「ごめんごめん」と笑いながら謝る彼女。


「耳かきの練習がしたくてさ〜、ほらっ私ももう中学生でしょ?、◯の耳かきくらいできないとお嫁さんになった時困るかなって思ってさ」


「まだ中学生でしょ?、お嫁さんって高校卒業しなくちゃ結婚できないんだからまだ先のことじゃん」


私がそう彼女に言ったのですが、彼女はこう返してきました。


「子供と大人の時間は違うんだって母さんが言ってたからね、今の内からできる事を増やして置いた方がいいんだよきっと...、多分中学生活なんて一瞬で終わっちゃうから...」


「三年間もあるのに?」


私には不思議でなりません。


彼女が何をそう慌ててるのかよく分からなかったからです...。


でも...。


自分が中学生になるとこの時に◯が言っていた事が嫌という程分かってしまうのでした。


「◯◯の言ってた事は正しかったんだ...」


あっという間に中学生活は終わりを迎え始め、ちょっと前まで小学生だった筈の私には高校受験が迫ってきていたのでした。



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