ヤヨイ
「カリンちゃん!、こんな早くから何してるの!」
緑髪のポニテが眩しい活発少女のヤヨイがみずみずしい汗を垂らしながら駆け寄ってきた。
ランニング中なのか、息が切れている。
「ヤヨイちゃんか、私は本屋に寄って本を買ってきたの」
「へ〜、カリンちゃんには読書趣味があったのか〜、どんな本を買ったの?」
私が答えると、彼女の顔は引きつった。
「え...?、空を飛ぶ魔法の勉強...?」
その様子が気になったので私は恐る恐る聞いてみた。
「ヤヨイちゃんがそんな顔をするなんて、空を飛ぶのってそんなに難しいの?」
「いや、一瞬浮くだけなら特別難しいってわけじゃないけど...、カリンちゃんが求めてるのって長い時間飛ぶ方だよね?」
私は頷いた。
彼女は困った様な顔をしながらも、答えてくれた。
「うん、カリンちゃんが頑張るっていうなら私は応援するよ、けどね、空を飛ぶ魔法は適性がないとできないんだ」
「え...、そうなの?」
意外!、勉強すれば誰でも習得できるのがファンタジーの世界だと思っていたが、現実はそう上手くできていないのである。
だが、まだ私に適性がないと決まったわけではない。
「どうやればその適性って分かるの?」
「それがその人その人によって違うから難しいんんだよね〜、カリンちゃんは母さんに聞くといいかもしれないよ」
「母さんに...?」
その時、私は思い出す。
確かに母さんの部屋には難しそうな本が沢山置いてあった。
適性を探る術を母さんなら知っているかもしれない。
「ありがとうヤヨイちゃん、母さんに聞いて見るよ!」
「それがいいよ、私も陰ながら応援しているね!」
私は彼女にお礼を言いながら、きた道を引き返した。




