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第27攻略 帰路

交戦してから約半日が過ぎただろうか。一行は歩いて帰る。

森の雰囲気も来た時と同じ感じになり、おおよそあと半日ちょっとで門が見えてくるだろう。

行きに大してなぜ早いかというと、焦りがあり恐怖心があったからだ。

交戦後に戦線離脱した時は見な駆け足。限界まで走りきっていた。

その後もシュバルツの回復(ヒール)により、再び駆け足。

これを3.4回繰り返しここまでたどり着いた。

「シュバルツ。精神的に疲れました。足は動くのに頭が痛いというか。なんというか。」

「頭が回らなくなってます。」

「ちっども、良くならないだな。」

「シュバルツ、何となくおんぶ。」

「頑張れあと少しなんだぜ。頼むぜ。ここで敵来たら終わりだぜ?」

たしかに、みんなの疲労も分からなくもない。しかし、ここで弱音を吐いたら今後に支障をきたす。

なぜなら、魔王を叩くにはそれなりの時間、労力がかかるからだ。

だからこそ、ここで甘えさせてはならないという気持ちが出てくる。

「妄想で話をしないでくださいよ。辛いです。」

「戦闘なら出来ませんよ。精神的にダメージ大きいので。」

長時間の反復行動が原因だろう。だんだん無の連鎖に入りそうな顔してる。

あぁ。ここで敵来たらどうなるんだろう。

時を抜く最中、何かがやってきた。

カサ、カサカサカサ、と数を増す。シュバルツは音に反応し魔力探知を広げる。すると辺りを何かに囲まれている。

この数は千いや、万はいるだろう。

魔力の大きさが人に似ていて、少し大きい。

間違えない。()()()()だ。

この夥しい数のゴブリンはなんなんだ?普通だったら百がいい所だろう。なぜ万を超える。

「おい、敵だ!構えろ!」

「て、敵?!ど、どこ?!」

「おっふ?!敵ですか?!」

「んだ?!敵かどこだんべさ?」

「シュバルツ。どこ?」

頭が回ってないことが見て取れる。反応に遅れすぎている。

まぁ、ストレスかかってるからな。まぁ、あの呪文を使うか。

「天より与えられし御加護の力。全回復(リカバリー)!」

この呪文は基礎魔法である。しかし、この世界では天の恵みとして与えられる。それを知っていたので詠唱をすることによって転生したのをバレなくした。

「力が。(みなぎ)ってくる!戦える!」

「これは!凄いです!」

「なんとな!これが力っぺか!」

「力が、湧いてくる」

これまでの疲れが嘘みたいに消えた。そして、力が漲ってくるようにも感じる。天の加護はその人の意識にとても敏感に反応する。

どれだけ相手を思うかで変わってくる。


ゴブリンは、草陰から出てこない。タイミングを狙ってるのだろう。それにしてもおかしい。奴等なら飛び込んできてもおかしくない。それなのに、飛び込んでこない。

シュバルツの頭には1つの結論が脳裏を通りすぎた。

()()()()()()()()()()ことである。

ゴブリンはそこまで知能の高い生物ではない。一部を除いて。

「みんな、気をつけろ。全方向に意識を向けろ。奴らは統制が執れている。」


5匹ぐらいのゴブリンがシャルに向かって飛びかかってきた。

シャルは難なく切る。しかし、死角から何匹か飛んでくる。

それを察知したモントラーシュが防ぐ。

「全員で背中合わせになれ!死角を作るな!」

五角に陣をつくると。タイミングを見計らったのか、万という数のゴブリンが飛びかかってきた。

まずい。守りきれるか?ゴブリンは炎魔法が弱点である。しかし、魔法使えたっけな。あっ。使える。しかしここで使うと更地になりそう。爆発というより破壊である。

「まずいな。モントラーシュ。壁を作れ!」

「ミア、例の魔法陣を」

「シャル、ミュルを抱えてろ!」

「ミュル、シャルの言うこと聞け!」

魔法陣を描き終わり、中央に集めると、シュバルツが魔力をかけた。

すると光を発して4人は消えた。シュバルツは、これでいい。と呟いた。


飛ばされた4人はと言うと自宅に飛ばされていた。

まさかの同じ魔法陣が描かれていた。これはもしもの為にと書いてあったのだ。極小サイズで。

「シュバルツは?!」

「来てないです。」

「まさか。庇ったのか?いらないことをしたな。」


一方、シュバルツは抑え抑えの魔法で戦っているが、キリがない。

「お前たちには勿体ないがな。使わせてもらうぜ。」

フレアドーム。炎の半円状を出す技。別名厨二病ボール。

前世のゲームでは使う人によって詠唱が異なる。

しかしネタ枠として用いられることが意外と多かった。

そのため上位ランカーは使用はしてない。

それより効率の良い方法で倒してるからだ。


フレアドーム!!!!と叫びとても鮮やかな赤色に包まれた。

そう、奴らは焼けた。悲鳴を上げながら逃げ惑う。一斉に飛びかかってきたのが功を奏した。

「ふぅ。これで全てかな?」

探知をすると何十匹か逃げている。まぁ、追うのは面倒だし逃すか。


飛ばされた4人は森の入口へと足を走らせていた。ここからは入らない方がいい。と、脳が勝手に機能していた。

ただ、無事を祈るしかない。合わせて祈る手には不安のひとつしかない。

待つこと2刻。1人の高速で走ってくる人影か現れる。

そう彼だ。無事帰還した。4人にはゴブリンのことは話さなかった。

彼なりの配慮である。

「さぁ。報告に行こう!」皆は彼について行った。

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