第26攻略 最悪
森へと足を運んでいるが。一向に変化が見つからない。
それに、魔力探知になにも引っかからない。
普通だったらありえないのか?ありえるのか?
俺らには分からない。
ここの森に入ることは一生で1回あるかどうかというレベルだからな。
分からないことが多いのもよく分かる。国家でさえ全貌は掴めない。
「ここの森も分からないことだらけだなぁ。」
「無理はないよ。入る人が限られるし。国の人もろくに立ち入らないから。」
「まぁ、そうなるな。」
そうか。未知なんだな。これじゃあ、何が起きてもおかしくはない。
入る人を制限してるのは自衛ができる人のみという意図があるのかも。たしかに、自衛出来なきゃ死ぬだけだし、国や派遣機関の問題にもなりかねない。だから、最低限自衛のできる人が対象。
森の奥へと足を運び、調査を進める
背の高い草や、ツタ類などを掻き分け先へと進む。
頼りとなるのは地形や生物郡系くらいである。
コンパスに頼ることは出来ても、座標が分からず迷うことも無いとは言えない。
これがゲームならば、瞬間移動をしてセーブしたポイントなどに戻ることが可能だろう。
しかし、これはゲームであってゲームでは無い。
「ねね。シュバルツー。まだ進むの?」
「そうだよ。一応、局長からの令だと‥‥‥ここに3日間いる必要がある。もうそろ、テント立てて野宿か。」
恐ろしい!
ここでシュバルツ以外の全員の心が1つになる。
普通、危険な森で野宿をするやつがあるか?
陸は獰猛な動物もいるかもしれない。下手したら寝てる間に一口でぺろりも無い訳では無い。
そう、どんな時でも自衛することが必要。
自衛を忘れては行けない。ここでは死を意味する。
2日目の朝日が昇る。いつもより空気が冷たい。
少し霧が立ち込めて神秘的である。何も無ければ美しく、魅力的な森である。しかし、この神秘的な森は未知であり危険の潜む森である。
昨夜はどこで寝てかと言うと。この森にしか自生しない巨大樹にハンモックを吊るしその上で寝たのだ。
寝た高さはなんと25メートルもの所。下手して落ちたら、死は免れない。
そのため、皆工夫を凝らして寝ていた。
シュバルツはハンモック自体に糸を増やし他の木に括り付けてひっくり返らないように。ミュルも一緒に寝ていたためである。
シャルは、何もしなかった。まぁ、エルフだしね。
ミアとモントラーシュは2人で考え込んで、ハンモックの上を閉じるという荒業に出た。
みんなは無事。皆は酷く寝返りを打たないので良かった。ちなみに、ミアは閉じたはずの口が開き地味に焦ったという。
「はーい。皆さん起きましたか?えーと。朝食作ったから、食べておいて。俺は食べちゃったから」
寝起きのみんなも早いなぁ、とぼーっと考えてる。
朝食をとり終わり、調査の続きだ。今日は半日進み、もう半日は引き返す予定だ。
睡眠を取った場所から2刻くらいすぎた時に空気がガラッと変わった。
シュバルツ、シャルはすぐに気付いた。
黒くどよめく感じで、色で表すと紫と黒の交じったような色。
これはまずいとシュバルツとシャルは引き返すことを決断。
「おーい。みんな引き返すよー。いい頃だしね」
「そーだね引き返そーか!」
皆にこれを悟られず引き返そうとする2人。
それに気付きもしない3人はのらりくらりと引き返そうとしたとその時。
奥からギャァ、ギャァと金属を擦るような音が聞こえてきた。
人ではない。命乞いでもない。これは‥‥‥。
「おい、まずいぞ!皆、走れ!いいから来た道を引き返せ!」
皆が呆気に取られた隙に声の主は彼らの前にその姿を表した。
「やばい。やつだ‥‥‥!ガルツィードだ。」
目の前に現れたのは、黒き邪悪さを感じる羽が生え。そして黒と深い青色のボディー。歯は尖り、口からは唾液がダラダラと滴り落ちる。
目は赤く、爪は長く鋭い。
凶暴ではないといい切れない。
「チッ。お出ましか。ここは俺に任せろ」
「シュバルツ!無茶はしないでね?」
「最悪、僕達が援護します!」
「安心して戦ってけろ!」
「頑張って、シュバルツ。」
だめだ。仲間を守らなければ。
シュバルツはあることを思う。
「もし、敵の増援が来たら‥‥‥。モントラーシュの力で穴を掘り、隠れてろ!穴も埋めとけ!」
「わ、わかりました!」
「わかった。シュバルツ。無理はしないでね?」
「任せとけって。安心してろって。後ろは任せたぞ?」
そう言うと、目を閉じた。
魔力の流れを感じる。
展開。やつを倒そう。
ガルツィードは待つことも無く詰め寄ってくる。
シュバルツは、まだ目を閉じている。
その時、カッと目を開き剣をを抜きつつ切った。
ガルツィードは、瞬間的に判断を下せず心を捉えられ半分に割れた。
血がしたたり、剣が紅色に染まる。
地に落ちた体を見た他のガルツィードは反撃に出る。
「どいつもこいつも殺すことしか頭にねぇーな。反吐かでそう。」
奴らには言葉は通じない。しかし、殺気などは伝わるらしい。
1匹、2匹と屠る、剣で。地が紅色で染まるまで。
最後の1匹の目に映ったのは悪魔であろう。
殺意にまみれ、血で己を満たす。そして、何より殺すことを楽しむ。
最後に何も思わない。ただ、死ぬ恐怖を知ったから。
「終わった!みんないいよ!」
「ひぃー!!」
シャルが悲鳴をあげる。それもそのはず。血まみれのシュバルツが立っているのだから。紅色の服、紅色の顔。
悪魔!ってことしか出てこない。目は白だぞ?
悪魔も白かな?あれ?
まぁ、一件落着。
「こいつらを報告のために捕まえた。死んでるけどね。調査材料にはなるだろう。一旦引くぞ。」
ここに何日もいては危険と感じたので引返す。




