第25攻略 衝撃の事実
レベルアップのために、森に入り何かとごちゃごちゃした状態で、練習は終了。
結果を見ると、少し感覚は掴めただろうと言ったところか。
攻守ができるようになると、やはり闘いは有利になる。
たかが、有利になると言ってもそれは大きなことである場合がある。
たとえ、強い相手でも攻守において知識さえあれば、ある程度のダメージを与えられる。
しかし、冷静さを失ってはいけない。これは根底に無ければならないことである。
シュバルツは、このことをよく知っている。
なぜなら、彼のゲーマーとしての心得のひとつであったから。
彼は何が起きても動じず、焦らず、ただそれに対応するだけである。
「さてと。今日はテキトーに森に入ります」
「いやいや、テキトーはありえないでしょ!」
「どんな獣に対しても戦えるほどの能力は付けとくべきだからさ。」
「急すぎませんか?」
「いや、たまにはこういうこともいいんじゃねぇーか?」
「何言っとん、自分?」
「ミア。喋り方戻ってるぞ。」
「僕‥‥‥なんでもいい。」
「ミュルは正直でよろしい。」
なんか、たわいもない会話の筈なのに‥‥‥。
ただテキトーに森に入って獣狩ろう!って言ってるだけなのに。
こんなにも、否定されるとは。
「なぁ、みんな。もし、何か大きな敵がいるとしよう。例えば魔王とか。」
「シュバルツ‥‥‥魔王はもうこの世にいませんよ。」
「どういうことだ?」
それから洗いざらい話してくれた。
今から数十年前、魔王は存在していた。ある日突然、魔王は侵略を始めたのだ。小手始めに小さな集落から始めたと言う。
突如現れた「ミカノヒト」名乗る勇者が魔王を討ち取ったと言う。
「こんな感じ。簡単に話したけども。分かった?」
「あぁ。理解したよ。まぁ、それに似た存在があるかもしれないから、警戒?してるだけ。あれ?噂されてなかったけ?局長に頼まれたけども。」
「たしかに、噂だけだから、警戒はして無くはないけど。復活は無さそうかな。」
「まぁ、魔族領の近くの森に行こうとしたんだけどね。」
「まさか‥‥‥。」
「そう。調査のために」
なんだー。と言わんばかりの顔でみんなが呆れてる。
「もっと早く言ってよ。そしたら、快くOK出したのに。」
みんなが頷く。
「悪かった。なわけで、森に向かいます!」
森‥‥‥。人間領?まぁ魔族以外のセレクトリクス魔術を使うもの達の領。
なので、その森‥‥‥「禁断の森」とよばれていいる。
入ることを許されているのは、国か冒険局局長の許可がおりたものだけ。
まぁ、セレクトリクス魔術を使う人間のみだけども。
他のエルフ、ドワーフ、妖族は含まれないため、自由に通行できる。
なぜ、人間だけ通行を禁じられているかと言うと。
単に、戦えないからである。もし、獣が出てきても死ぬことしか出来ないだろうし。
迷う人もいる。
過去、そう言う人が続出したためである。
なので禁断の森と言われているのだ。政府の情報操作も少しある。
「さてと。向かいますか!」
乗る気ではないが、みんなはついていく。
みんなが家からで終わって、扉が締まり、シュバルツのみが家の中にいる。その時、後ろに気配を感じた。
シュバルツは、振り返らずに、持っていた、短刀を向けて発した。
「何もんだ。」
その気配は少し怯えた声で話し始めた。
「か、刀を向けないでちょーだぃ。」
聞いたことある声だな。振り返ると、あの日のオカマ‥‥‥。ヴァルキーがいたのだ。
「どうしたんだ?そんな所で?」
「ひとつ伝えたいことがあってぇ、来ちゃったのぉ。」
「なんですか?」
「魔王のことよォ。」
「魔王?!」
シュバルツは、魔王という言葉に目を開いた。
そう、今局長から調査を依頼されている。しかし、噂という段階でしかない、魔王の存在。
ヴァルキーは自称神。下界のことを知っていてもおかしくは無い。
妙に納得がいく。
「そんでぇー。魔王は噂という段階でしかないけどもぉおー。」
「そうですけど‥‥‥」
「実際に現界してるわよぉー。」
「まさか‥‥‥。」
ここで、思い事実を突き詰められた。
まるで、絶対王者が復活し、タイトルマッチに挑む選手みたいなもの。
恐ろしく、喪失感があった。
しかし、その気持ちとは裏腹にワクワクする好奇心が出てきてしまった。
「その魔王は‥‥‥。これ以上は言えないわぁー。」
「そうなんですか‥‥‥。」
突き詰めても何も利益は生まない気がするので、無理に知ろうとはしない。魔王が現界した事実だけでも大きい。
「まぁ、頑張ってねぇ!」
と言うと、ヴァルキーは、シュバルツの部屋に入っていった。
シュバルツは、部屋に入ったヴァルキーの後追い、部屋に入る。
そこには誰も居なかった。
森に移動して、調査が始まる。
事実を知っているものの、ここで話すと何かと面倒なことになる。
魔王が現界したことを知っている。イコール、何か水面下で魔王と繋がってるのではないかと思われてしまう。
そのため、形だけでも調査は必要だったのだ。
「シュバルツ。ここに本当にヒントがあるのかなぁ?」
「分からない。でも、探すしかないよ。」
みんなで手分けをせず、パーティーで固まって行動をし始めたのであった。




