第19攻略 狩りの旅は終局へ
薄々忘れかけていた連戦。
本日で最終日。
皆が少しダウンしている。
ダウンと言っても、萎縮に近い感じだ。
何故かと言うと、昨日の狩りのせいである。
降下鳥をあんなふうに狩るという、偉業‥‥‥いや、異業と言った方が正しいか?
まぁ、本日の狩りをするターゲットは、連戦最大級の虎。
虎と言っても、皆が知るような虎では無い。
大きさは数倍に上り、素早さも格段に上がる。
大虎と言うべきだろう。
「見なさぁーん。今日は連戦最終日です!張り切っていきましょう!」
「はーい。」
「了解です。」
「分かりやした。」
「うん。」
あれ?みんなげんなりしてる。
「ど、どうしたんだい?そんなにげんなりして?」
「げんなりもするさぁー。昨日の見ささせられたら。」
「そーですよ!シュバルツさん!」
「昨日のはアカンかった。」
「よく分からなかった!」
「そうか‥‥‥。」
話を聞くと、冒険者生命とかどうとかを気にしてる訳ではなく、その考え方は何処から出てくるのかが分からなさ過ぎて、別格枠にされたのだ。力に格差がありすぎてげんなりしてるんだと。
「まぁ、本日の相手は虎ですので。ストレス発散しましょうね?」
「あんたはバカ?!」
「アホの塊ですね。」
「頭ん中、パラダイスやなぁ。」
「?」
え?えぇぇぇえ?!なんで?!滅多んこに言われたんだけど?!
「な、なんでそんな事言うのさ?!」
シャルは、溜息をついて話し始めた。
「いいですか?虎は早く大変な獲物。上位ランカーの冒険者でも、死者が出てきてもおかしくはありません。」
「そんな強いの?」
「うん。強い。」
「ついでに、奴に捕まった奴で帰ったものはいないらしいです。」
「まじかよ?!」
「んだから、言ったっぺよ。」
「ミア‥‥‥方向性‥‥‥。まぁ、強い方が狩りがいあるぜ!」
そう言えば、俺のランクも結構上がってた。
下位冒険者から、中位冒険者へとランクアップしていたのだ!
何故かと言うと、色々と認められた!
防衛だったりとかね?それしかないと思うけど。
ささくさと移動をする。みんなはと言うと‥‥‥シュバルツから、距離を取ってる。
まぁ、襲われたくないもんね。
「もし、俺が急激に反応したら離れろよ?」
みんな、素早く縦に首を振る。早すぎだろ。
音がした。横からだ。それも一瞬と言えるくらいの速さ。
捉えられる。よし。やれる!
少し開けた場所‥‥‥あった!ここだ。
さてと。動かず、近寄らせます。
虎が何も警戒せずに近寄ってくる。まぁ、ガチガチに警戒してる訳では無いと言った方が適切だろう。白いトラ。白虎だな!可愛いなぁー。
「トラちゃんよ、おいでよ?」
唸ってる訳では無い。
あれ?なんか、様子がおかしいぞ?!
シュバルツが差し出した手をスリスリしてる。
あれ?懐いちゃった?それに、いい大人が‥‥‥。
「どしたの?」
シュバルツが話すと、虎は甘える。
心を許したのか喉まで鳴らしている。
あらまぁ。と言わんばかりの顔をしている、驚いて離れた4人。
とその途端。スリスリを辞めて、周りを見回した。
そして、シャーと叫ぶ。
その途端、黄色い虎が出てきた。大きさはふたまわり大きい。
「少し、怯え気味だね?白虎くん?さてと、少しばかし加勢しよう」
シュバルツは、白虎と大虎の間に入ると詠唱を始める。
今回は詠唱と無詠唱を組み合わせている。
「無属性魔法。身体能力向上!!」
体の能力を向上させると共に、技を出す。
飛び出して、顔面に飛び出した。
そして、右手を握り、鼻に拳を突き出し殴る。
技の名前は、「玉砕拳、散打ノ龍慶」
打撃技の上位層。虎の顔はひしゃげ、吹っ飛ぶ。
まるで、吹っ飛んだ車のようだ。
散打なので、周りにいた虎にも影響する。龍慶は、あくまで格好を付けるための名前。意味は分からないけど。
全て狩り終わり‥‥‥。
帰ろうとすると、奴が着いてくる。そう。白虎である。
なんだ?パーティーメンバーにでも、入りたいか?と言いたい。
俺は賛成なんだが、ほかのメンバーがどーだか。
あっ!そーだ、あの世界なら!
みんなに見つからない場所に移動した。
「トラちゃんよ。君の名前は今日から、ヴァイス!白虎だから!」
鳴いてくれた。可愛い。
「無属性魔法、多次元世界」
多次元世界。これは、いわゆる、次元が違うのでこの世界に影響は及ぼさない。
それに、自分が創り出した世界なので困りはしない。
「今日からお前のおうちはここだ!何度か逢いに行くからね!」
「シュバルツ終わったの?」
「あぁ。終わったよ。帰ろう!我が家へ!」
一晩馬車の中で過ごした。そのせいか、体の節々が痛い。
そして、日が昇る前、彼らは街へと着いたのであった。
「帰ってきたぞ!我が家!」
「お疲れ様!シュバルツ、みんな!」
みんなは疲れ果てていたので、家に戻り、床に着いた。
その後二、三日みんな寝てた。
その間に、シュバルツは魔力回復のために、ヴァイスの元に訪れたり、森に行ったりと遊んでいたのは余談である。




