表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/37

第1侵略 魔王の誕生

シュバルツがこの世界に現れる2日前。

魔界において、ある巨大な影が誕生した。

それは、この世界で言う魔王。

魔王の名は「アルヴァーニ・サタン=テーフェル」

この世界における最も最恐であり、最凶である。

そうは言っても、(魔王)には特殊な、特殊な事情がある。

それは、異世界から転生してきたことだ。

元の名を「遠藤 博文」、プロゲーマーである。

かつて、柁滕 宏史が1位になる前の元1位。

柁滕とは何度もやり合っている。しかし、負けが多い。

そのためか、犬猿の仲なのである。

そして、遠藤は負けが続きフラフラと外をほっつき回していた。

死角からから飛びたしてきた車に轢かれてしまった。

そして、現在に至るわけだ。

今、公務をなしている。

一様、ヴァルキーとは面会してる。


「魔王様。こちらの書類をご覧下さい。」

「良かろう。ふむ。新しいプロジェクトか。」

「左様に御座います。」

「許可しよう。」

「有り難き幸せ。」

こんなことになるとは思ってなかった。

魔王なんて。説明された通りやってみてるけど‥‥‥。

心地が悪い!見た目はゲームのままなんだが‥‥‥。

喋り口がどうしてもそのままなのだ。

って言っても、声は魔王だよ?

「はぁ。どうも性にあわない。」

今は1人なので呟く。聞かれたら威厳を失いかねない。

「失礼致します。」

「何用だ。」

「もうそろそろ、世界の征服を開始されてはと。」

「ほう。策はあるんだろうな。」

「もちろんに御座います。」

「ならば聞かせてみよ。」

この後たっぷり聞かされました。全て!辛いよ。頭に入らないよ。

「なるほど。勝算はあるのか?」

「はい。五分五分となりますが、今は世界を救う冒険者がいない故。

攻めやすいかと。」

「よし、お前の策を使う。結構は明後日からだ。」

「仰せの通りに。」

初めは地方の村を転々と潰していくのか。

悪くは無い。直接攻撃を掛けると確実に冒険者が集まっている。

そのため、一人一人の処理に手こずってしまう。

非効率である。

地方の村を潰すことによって、冒険者を分散させる狙いだ。

「しかし、ここからその村までどれくらいあるのだ?」

「獣を放つ故、2、3日ばかりかと。」

「なら良い。」

「モンスターは、ヴァノーギアルト、ヴァノヴァルを放ちます。」

「わかった。さがれ。」

「はっ。」


あー。冒険者が来ないかな。暇なんやけど。

てか、征服してみたかった!いつもは逆の立場だから、こっちの経験は少ない。

でも、攻略とは違う。()()なのである。

そう言えば‥‥‥。魔王の力を試してなかっけ?

今のうちに、試しておかないと。冒険者と戦う時にヘマこくしね。

そう言えば‥‥‥。容姿も見ておこ。容姿に合わせた喋り方は大切!

近くにある鏡でその身を見る。

「ありゃま。ゲームのまま。それじゃー。いつも通りに話すしかない。でも、魔王でしょ‥‥‥。声は魔王やし。」

やはり、我とか我輩の方が良いのか、(ちん)という古来中国の私にあたる言葉にするか。それとも、拙者‥‥‥。いや、ないな。

拙者は忍者だ。魔王ではない。

余にしよう!それがなんかしっくりする!

角が生えてるわけじゃないし!普通の人間に近いし〜。


ヴァルキーというよくわからんやつが再び現れた。

「そうだぁー。伝え忘れてたことがあるのぉー。」

「なんです?今度は。」

「貴方にはこの世界を()()()()()()()の。」

「元より、その予定だったが。なぜ、今頃?」

世界最高神プライムグランドゴッドがそうお望みなのぉー。」

「その、プライムグラ‥‥‥何とかが望んでいるのなら、やるしかないだろ?」

「あっ。忘れてたわぁー。死んだら一発人生終了(ゲームオーバー)だからぁ。気おつけてねぇ〜。」

「ゲームオーバー?!マジで言ってんのかよ?」

「マジって何もないじゃないぃー。命は1個にきまってるでしょぉー。」

「わかった。再び授かった命だから、大切にしなきゃな。」

「守りながら侵略ねぇ?」

「分かってるよ。」

「検討を祈るわぁー。」

そう言い切ると、すーっと部屋から出ていく。


なんなんだアイツ。わけわかんねぇーな。

まぁ、いいや。侵略をすれば良いんだろ?プライムグランドゴッド様だっけ?やってやろーじゃねぇーか!


その頃、部屋の外に出たヴァルキーはぼそっと呟く。

「あの方も喜ぶわねぇ。そうでしょ?遊びの神(バルカス)。」

数日後にはもう1人の人間が転生してくる。

どんな風にぶつかるのかしら。二人ともプロゲーマー。

どっちが勝っても面白い結果になるのは目に見えてるわねぇ。

と心の中で独り言をボロボロとこぼしていた。

まぁ、そういう性格もあるのだろう。

角を曲がると、警備の者と出くわした。

「な、何奴?!」

「何奴ってぇ?」

「オカマが何故ここに?」

「君は何を見ているのぉ?」

「俺は何を‥‥‥。」

何事も無かったかのように、ささくさと何処かへ行ってしまった。

まぁ、ヴァルキーは一応、転生神である。

魔界の者くらい簡単に掌握できる。

しかし、世界最高神はどの界もいとも容易く、掌握することが出来るのだ。

人界、魔界、妖界、竜界、死界等の界域も。

まぁ、そんなことはしない。するような事があるのは、世界の均衡が崩れた時位しかない。

そんなことが起きることはまず無い。

均衡は生と死で保たれてるから。

優秀な人材が生まれれば、この世に生きながらえてた優秀な人材が死ぬ。

歳も容姿も関係ない。イコールで結べそうな人が死ぬ。

将来が見えているからこそ、わかる事だ。


アルヴァーニは屋外に来ていた。

魔界なので、年がら年中、月が出ており、紫と黒の雰囲気で包まれてる。 太陽を見ることが出来るのは、魔界から出たことのある兵士のみ。

初めは、目を痛めたらしい。

光は強い。

空を眺めてこれからの侵略のことについてうつつを抜かしていた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ