表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/8

二カウント目:創造者の誕生

おはようございます、緊張からほぐれて食欲旺盛&睡魔に襲われている、箱丸祐介です。

他人のことでこんなに心配したのは何世紀ぶりでしょうか、長い生涯段ボールとして生きていく中でもしかしたら初めての経験かも知れません。

昨日寝れなかったし。

どうも変態紳士箱丸です。


神は人間より相当成長が早く、一ヶ月程度で言葉を喋り、全てのことが自分で出来るようになる。

そして産まれてから五十日目、とうとうアスタルテが創造神として世界を作り上げる日が来た。

これはその日の朝からの物語である。



「とうとう今日なのね、あなたが創造神になる日は」

両親は無名の神でひとくくりにノームと呼ばれている、名前がつけられるのは産まれる前からそれだけの才能を持つ子供だけ。

それに神の中でも司る物は変わり、気候を司る神や星を守る神、そして神の直属の部下になる番人。

番人も神ではあるが、名は無くノームよりは上位だがそれ以上でも以下でも無い。

名をつけられるような上位の神は皆口を揃えて『道具』と言っている。

だが、アスタルテはそうは思っていなかった。

「私は頑張れるのでしょうか、少しだけ不安ですお母さん」

「あなたなら大丈夫よ、それに、私やお父さんみたいなノームが口出し出来る事じゃ無いわ」

「頑張って来ますねお母さん、与えられた役目を果たすために」

「いってらっしゃい」

「いってきます、お元気でお母さん」

創造神になるということは、世界を作る者になるというだけの意味じゃなく。

先輩の創造神をお手本に銀河を作り、必ずその一つで人という生命体を作りあげなくてはならない。

人以外の物は何を作っても構わず、ドラゴンやゾンビなどを作り出している世界もあったりする。

簡単には人間が生活できる環境を作り上げ絶滅させないことが、条件になっているということだ。


統合神の間に着くと、自分と同じくらいの神が沢山居た、多分自分以外の神の皆さんなんだろう。

「遅かったのアステルテよ、こっちにくるのじゃ」

「遅くなってすいません、統合神様」

「構わん、家族との別れは辛いじゃろう。それにもう二度と会えないとなれば」

ノームの基本寿命は十年、その間に子孫を残すか独り身で死んでいくかは個人の自由だ。

ほとんどのノームは子孫を残し、最終的には名前をつけてもらえるような神を目指している。

神は死ぬと光に帰り、その意識と記憶は一カ所に集められる。

ノームも例外では無く、父も母もあと三カ月ほどの寿命だった。

光の集まる場所は『グラディス』と呼ばれ、各世界の終わりを告げる門『終焉の門』の開放を抑制している。

それも有限ではあるが。

『終焉の門』が開いた場合、問答無用で神も一緒に世界は消される。

命がけだと言われれば命がけだ。

「いえ、問題ありませんお互いにもう二度と会えないのは覚悟の上です」

「そうか、なら後は頑張るんじゃぞ、わしはなにもする事は無いからな」

「精進させてもらいます」


一時間ほどで星は大体の物は作れた、普通は一日ほど掛かるそうだがそれをアステルテはたった一時間で終わらせてしまった。

人間を誕生させる星を作るためにまずは太陽系という物を作った、中心に太陽を起き周辺に惑星を作り、昼夜が来るように太陽の周りを回らせる。

その中で人が住める環境の星を作るのに一億年、その間にその惑星の名前を皆で決めた。

水の惑星地球、人間が生活するには十分な環境が出来たのは、唯一この星だけだった。

そこから神の手によって作られた人間の祖先を海に巻き、また一億年という長い長い時が流れた。

この世界では神も人間と平等、そういう規則を作ったアスタルテは自らの作った規則で、自分が殺されるとはこの時は思いもしなかった。

いつか来る可能性がある、という物でしか無かった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ