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戦国純恋歌  作者: LIPTON
一章 尾張統一
3/17

少女

ようやくタイムスリップです



キーンコーンカーンコーン〜♪




学校にチャイムが鳴りひびいた。

俺はあれから昼寝タイムを充実し、気がつけばもう放課後になっていた。

時刻は4時を回ろうとしている。

本来ならこれから武心館で部活の練習があるのだが、この前大会があったため今週いっぱいは基本休みでやりたい奴だけ練習できるようになっていた。

俺も普通はやっていこうと思うのだが今日はやたらと眠くてパスした。

このまま家に直で帰るっと思いきや後ろから誰かが声をかけてきた。


「おー宮本、今日は練習やってかないのか?」


こいつは同じ剣道部の佐々木。俺と同い年で部長をやっている。


「あぁー今日はやたらと眠くてな。お前はやっていくのか?」


「あぁ。俺は部長だから武心館の戸締りを任されてるからな」


「はー御苦労なこった」


「それに練習していないと腕が鈍るからな!」


はーはー真面目だなぁー俺はここまで熱くはなれねぇや笑


「それより宮本、今日のニュース見たか?」


「いや、見てねえけど。どうしたん急に」


「いやな、昨日から高校生が1人行方不明らしくてな、その行方不明になった高校生がどうも剣道部の部員だそうだ。ほらこの前の大会でお前が準決勝で対戦した奴だ」


んー?準決勝で対戦した奴?

・・・あーあのなかなか倒れなくてしぶとかったあいつか



「ふーんそれで、そいつがどうかしたのか?」


「なんでも昨日の部活の帰りにいなくなってしまったらしくてな、家にも帰っていなかったみたいだそうだ」


「へーでもどっかほっつき歩いてるんじゃないのか?」


「それが学校から家までの帰り道の神社でそいつの荷物が落ちていたそうだ」


おぉ、なんかそれは事件の匂いがしますなぁ


「ふーんなるほど、だから今日に限ってお巡りやボランティアが多いわけだ」


「あぁ、だからお前もくれぐれも気をつけるんだぞ。ま、お前は行方不明されることはないと思うがな笑」


「おい、それ心配してるのか馬鹿にしてるのかどっちだ?」


「馬鹿にしてる」キリッ


「おい!そこは普通心配してるだろ!」


「あははは!大丈夫大丈夫!お前は行方不明されるほど馬鹿じゃないのは知ってるよ。それに・・・」


「道場の息子だしな」


「おい、その話(・・・)はやめろ」


「あーわるいわるい。じゃぁ気をつけてな」


そうゆうと佐々木(あいつ)は部活の方へ戻っていった。


くそ、いらねえこと思い出させるなよ…




-----





「ただいまー」


「あら、おかえり。部活はどうしたの?」


この人は俺の母さん名前は宮本美鈴。3児の母で親父より強い、クソ強い。


「んー休みだよ休み」


「またサボり?」


「いやだなら休みだから」


「どうせ休みのいうなのサボりでしょ。あ、お父さんが呼んでいるから道場で待ってるわよ」


げ、親父いんのかよ。しかも呼び出しとか・・・いやな予感しかしない。ここはばっくれて・・・


「ちなみにお父さん帰ってきてるの知ってるから早く行きな」


なんで知ってるんだよ!今帰ってきたところだぞおい!

ん?なんだその左手にある物は


「え?ラ○ン」


連絡するなよ!てかラ○ンやり方しってるのかよ!

ったく変なところばっかり器用に覚えるなよ!


「ほら、ぐだぐたしてないでとっとと行きなさい!」


(ッチ!誰だアレにスマホ教えたのは余計なことを・・・)


とりあえず俺はぶつくさ言いながら渋々と道場の方に向かっていった。




-----




道場に来てドアを開けたら奥の部屋に誰かが座っていた。いや誰かがって1人しかいないが・・・


「よし来たな。こっちに来なさい」


そう俺に向かって声をかけたのは俺の父、宮本正志。

この道場の師範であり学校でときより剣道の講師も務めている。ちなみに母には頭が上がらない。


俺は道場の入り口で一礼をし、親父の目の前まできて座った。


「今日は早かったな」


「部活が休みなんだよ」


「ふむ、そうか。なら・・・」


「いちよう言っておくが、道場を継ぐ気は無いからな!」


「まだ何も言っとらんだろ」


「いやどうせその話だろ。いちよう聞くがどんな話だ?」


「お前が道場を継ぐ話でな」


「やっぱりな!!言ったはずだ、俺は道場を継ぐ気はな・い・!!」



さてここでみんなわからないと思うから説明しよう。

俺の家系は代々武家の家で”神威一天流抜刀術”の総本家らしく出来たのは江戸時代初期で、そこから細々と続いていたらしく、幾度となく滅びそうで滅ばないを永遠に繰り返し今日まで続いているのだ。

勿論道場っていっても俺と親父と姉ぐらいしかいなくて俺たち家族を除けば0。

つまり風前の灯火状態である。


「そもそも今時道場で習う奴なんていねぇよ!しかも剣道じゃなくて名も与えの知らない道場なんかにくるやつはいねぇよ!」


「なにをゆうか!!この道場と神威一天流は長い歴史があってほんのそこらの流派とはえらい違いがあるのだぞ!!」


「違いってただなにもしないでひたすら相手の攻撃を待つだけの受け身の剣術じゃねぇか!!」


「違う!!剣術ではない!!抜刀術だ!!!」


「かわんねぇよ!!

そもそも、せっかく人が来てもすぐに追い返しちまうだろ!」


「当たり前だ!伝統ある抜刀術を生半可な精神で使えるはずなかろうが!!!」


「だとしてももっと教え方とかがあるだろ!?」


「それでついてこれないのであればいらぬっ!!」


「そーやって意地張ってるから今日も0人だろ?いーかげんその性格を直せよ!」


「それはそれ、これはこれだ!!」


「あーちなみに俺は後を継がないからな!!こんなぼろっちい道場は!」


「なんだと!?表に出ろ!!」


そう怒鳴った親父は怒りで我を忘れて手元にあった木刀で俺に斬りかかって来た。


いつもの喧嘩となってしまったのだ。

最初は口喧嘩から始まってヒートアップしてしまい

しまいには木刀で殴りあいにまで発展してまうのだ。

こうなると自体の収集がつかなくなり誰かが止めに入らない限り永遠に止まらないのである。


俺はこれがあるから道場を継ぎたくないのとあと後先がないところに就職しようとは思わない!!

それなのにあの親父は何が何でも継がせようとするからもう火に油である。


そうこうしているうちに入り口の扉からバンッ!!と勢いよくでてきて人物がいる。



「あんた達!!また懲りずに喧嘩なんてして!!」


俺と親父の方に発せられた怒鳴りでピタリと喧嘩が止んだ。流石母さん、鶴の一声である。


「まーたこんなにしっちゃかめっちゃかにして何回やったらわかるの!!!あなた達は話し合いでの解決がでかないの!?」


「で、でも母さん、あれは刀哉が言うことを…」


「言い訳をいわない!!」


「はいっ!!」


「全く、折角綺麗に掃除したってのにこんなに汚くして!掃除する身にもなってよ!」


俺と親父は怒っている母さんの説教を正座して黙っている。こうなったら何を言っても無駄だとわかっているからだ。


「とにかく喧嘩両成敗ってことでお父さんは道場の片付けとお掃除、刀哉は蔵の掃除を任せるわね」


「「・・・」」


「返事っ!!」


「「は、はいっ!!」」




-----




とゆうわけで・・・俺は母さんに言われた通り、蔵の掃除をしている。

隙をついてばっくれようと思ったのだが、「もし、サボったり逃げたりしたら・・・わかるわよねぇ?」と母さんの背後に阿修羅が見えるのでやらなかったら俺の命が危ないのがよーくわかった。


「あーくそ。元はといえばあのクソ親父が原因でこんなろくなめにあったんだ。オマケにこのカビ臭い蔵の掃除もやらされて…くそ…」


蔵の中には親父が先祖代々から受け継いでいる高価な物や骨董品などがあるとか言ってるが、俺には全部ガラクタにしかみえねぇよ。

しかも埃が…あーやべ鼻水が。

そうこう掃除をしていると俺は蔵の奥にある物を見つけた。


「なんだこれ・・・刀・・・だな」


見つけた刀は見た感じ刃渡り80センチぐらいの打刀(うちがたな)で鞘には何やら怪しげなお札が所々貼ってあった。


「これって・・・俗にゆう妖刀?ってやつ?」


うわー初めて見たよこーゆーヤバそうな物!なーんだやっぱりうちもそーゆーのあるんだな笑

しかもなんかわからないがお宝の匂いがプンプンするし!お宝○定団とかにだしたら何百万するんだろ。

普通ならこのままの状態で放置が当たり前だが・・・そこは人間の性。やっぱりきになるわけだ。


「んーとこれ札破いてもよくわないが…えい!ビリビリ〜っと」


封印(笑)しているお札を剥がし刀を抜こうとする。が、刀は抜けなかった。


「あれ〜抜けねぇな・・・錆びてんのか?これ」


刀を抜こうとアクションを起こす。

しかし刀は抜けない。


「ふんぬぬぬぬ・・・はよ抜け・・・ろっ!!」


シャキン!


渾身の力を振り絞って刀を抜いた。抜けた刀はそれはとても美しく、長さは鏡のように自分の顔を写していてどこか怪しげな雰囲気を漂わせていた。


「ほぉ・・・綺麗だな・・・」


俺はその刀の美しさに目を奪われてしまっていた。と、その時。



ピキンッ!!コォォォォォォォォ!!!


突然、俺の隣に大きな穴が空いた。穴はまるでブラックホールみたいに俺を(・・)吸い込もうとしている。


「な、なんだいきなり!?うっ・・・す、吸い込まれる!?」


俺は隣にある机にしがみついた。しかし穴の吸い込む力は途轍もなく凄い勢いで吸い込もうとしている。


「うっ・・・やば・・い・・・もう・・・駄目だ!!」


片腕だけでしがみついているだけじゃ耐えられない。腕の力が切れたとき俺は体勢を崩した。


「あ、う、うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」


俺は手に持っていた刀と鞘と一緒に穴に吸い込まれてしまった。






-----





ピチャンッ



「・・・うっ・・・ここは・・・?」


俺は顔に何かがあたり目を覚ました。体を起こしてみると周りは何かの神棚?みたいのがポツンと壁の真ん中にあり、後はなにもない。

明らかに自分がいた場所とは違う。


「いててて・・・何が・・・どうなったんだ?」


目をこすりながらもう一度周りを確認して見た。

部屋はざっと畳4枚分あるくらいの広さだ。

至る所に破損されていてやたらカビ臭い。


「とりあえず・・・蔵じゃないのは確かだな・・・状況を整理しよう。俺は蔵で・・・刀を見つけて・・・抜いた。そしたらブラックホールみたいな穴が現れて・・・吸い込まれてしまった・・・あれ?そういや刀は?」


手に持っていた刀がなく探してみると足元にあった。あれ?確か俺、刀を抜いたよな?いつのまにか鞘にしまってある。


「しまった覚えはないんだが・・・あれ?また抜けなくなってる」


その時扉からバンッ!!と勢いよく開く音がした。振り向くと・・・






少女がいた。


その少女は見た感じ150センチくらいで髪は黒くポニーテイル。肌は白魚のような透き通っていて体型はスレンダーいや胸は少し小さいか?

そして瞳は紅くまるで宝石のように輝いていた。

俺は突然現れた少女に唖然としていた。


そしてその少女は俺にこう言った。





「誰じゃお主」






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