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Angel RiverS  作者: I'S
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魔王エルファールの手下と堕天使

登場人物

 三佐奈都みさなと 秋亜あきあ・・・本編の主人公。都留香高校学校の生徒。

 13番目の天使 レセハ(今は天里 玲奈)・・・ 大天使ロノフォから派遣の命令がでたのち、秋亜と行動を共にする。特殊天使階級13階中13番目の天使。天使階級:中級。

 鮎崎あゆざき 夏江かえ・・・偶然出会った美女。年齢が高校生ぐらいに見える。彼氏と死別している。

 悪魔 イリーズ・・・エノファールの手先の悪魔。エノファール直属の軍師団第三隊長。


 エリサの一件を終え、旅行を楽しんだ俺達は帰る支度をしていた。


 「にしてもまだ魔力が残っているのよね」

 レセハは腑に落ちない顔していた。


 「まだエリサが近くにいるのか」

 俺は聞いた。


 「いや、エリサの魔力は消えているわ。残っているのはほんの少しの魔力」

 

 「なら大したことないんじゃないか」

 俺は安心する。


 俺達は支度を終えチェックアウトする。

 帰る新幹線は鮎崎さんとレセハ、俺の三人。

 俺の目の前に座っている鮎崎さんにまだ聞いていなかった出身を聞く。

「そういえば、鮎崎さんはどこ出身ですか?」

 俺達はまだ鮎崎さんのことがあまり分からない状態だった。

 

 「私は・・・」

 鮎崎さんが言いかけたとき、爆発音がなった。

 

 「何事だ!?」

 俺は何事かと思い、即座に立ち上がり爆発音がした方向を向く。

 

 乗客の一人が叫ぶ。

 「新幹線から煙が上がっている!!」


 それを聞いた俺は窓を開け爆発した方向を見た。

 黒い煙が視界の大半を埋めていた。新幹線の上に何かがいた。

 

 俺はレセハの方向に向き直り、レセハの異変に気づいた。

 「玲奈、どうした?」


 「魔力が強まっている、多分悪魔だ。」

 レセハは席から立ち上がり、煙が出ている車両に向かった。


 「鮎崎さんはこのままいてください」 

 そういい、俺もそれを見て煙が出ている車両に向かった。


 車両が12列車両連結されていて俺達は前方から3列目の車両に乗っていた。

 俺達の乗っていた車両より後方の車両5列の車両が煙が出ていた。


 俺はレセハの魔法により視界と空気を確保していた。

 もくもくと出ている煙の中を通っていた。

 そして、俺は新幹線の上に辿り着いた。


 そこには、レセハと対峙している悪魔らしき美女の存在がいた。


 「本命が着たわね、特殊天使階級13番目のレセハ」

 悪魔らしき美女の存在が口元を緩めてそういった。


 「エノファール直属の軍師団第三隊長、悪魔イリーズね。何しにここへ来たの?」

 レセハは天使ステッキを出現させ、魔法陣を展開させていた。


 「もちろん、あなた達を消すために。エノファール様に捧げる為にここにきたのよ。」

 悪魔イリーズは黒い翼を広げ無数の羽を飛ばして威嚇してくる。

 レセハはそれを魔方陣で防ぐ。


 「しかし天使一人にここまで手を取られるとは悪魔も格が下がったものねぇ」

 イリーズは手を広げ魔力を左手のひらの上に弾として高めていた。


 先制をかけたのはレセハのほうだった。

 魔方陣を広げ呪文を唱える。


 「クシャラ、ジン、デート オア シージョデ」


 魔力砲が幾つも放物線として放たれる。それをイリーズは右手の指先で弾いて避ける。


 「その程度なの?」

 イリーズは舌先で唇を舐めた。


 イリーズは魔力球をレセハに向け何度も発射する。

 レセハはステッキで弾き飛ばす。


 「多少は出来るわね。けれどこれはどう?」

 闇をまとい六亡星の魔方陣がイリーズの周りに展開される。


 「闇を使い此処にありしものに、制裁を与えよ」

 悪魔は闇をレセハに送り込む。レセハの魔方陣は腐食されていた。


 「っく」

 レセハは魔法陣を切り替え、結界型を優先させる。

 幾つかの攻防が続き、決着つかないままだった。


「待ちなさい」

 俺達の後ろから聞き覚えのある声がした。

 それは鮎崎さんだった。


 「鮎崎さん、どうしてここに?」

 俺は彼女がこの状況に何も驚かないことに違和感を覚えた。

 そしてそこには鮎崎さんが広げる黒い翼。

 「鮎崎さん…」

 俺はその翼を見た光景が信じられない。


 「私は堕天使。」

 俺は耳を疑った。鮎崎さんが堕天使だって。


 「あら、お仲間がいたわね。どうやら私の方が有利かしら。」

 イリーズは自分の長い黒い爪の先を舐めた。


 「さあ、堕天使、天使を消しなさい。私達同士、地獄の覇者のために。」


 鮎崎さんは歩み寄ってくる。

 挟みうちになってしまっている。


 そして鮎崎さんは腕を伸ばし手をこちらに向ける。


 「通りで魔力があると思ったんだよ。秋亜、大丈夫。魔方陣で防ぐから。」

 レセハはイリーズと鮎崎さんに警戒して構えている。


 鮎崎さんは魔力を手に集めている。

 徐々に魔力がでかくなっている。


 「鮎崎さん、やめるんだ!!」

 俺は叫ぶが、依然と状況は変わらない。


 「そうよ、その調子よ」

 イリーズはそういい笑いながら距離を詰めてくる。


 このままではやばい。なんとかしなければ。


 じりじりと詰められる。

 そして魔力球がでかくなったそのときとっさに鮎崎さんはそれをイリーズに放つ。


 イリーズはそれを見た瞬間避けた。


 「どういうつもり?」

 イリーズは邪険な顔で鮎崎さんの方を見た。


 「私は堕天使でも、地獄いる堕天使とは違う。私は今でも天使として思い出を大事にしている。」


 「鮎崎さん」

 俺はそれを聞いて鮎崎さんの心には天使の心があると確信した。


 「そう、ならいいわ。天使共々消えるといいわ。」

 イリーズは巨大な魔方陣を複数つくり、魔力を膨大に放ち牽制けんせいする。

 

 そして複数の攻撃を開始し始めた。

 「レセハ、魔方陣を俺に貸せ」


 「なにいってんの?」

 レセハは意味不明のことをいっていると思っているに違いない。

 

 俺はレセハの魔方陣を借りて魔力を使う。

 人間にも魔力というものがあるらしい。


 幾つ物結界をはりその攻撃を防ぐ。

 「レセハ、魔力改変を行う!!」

 俺は脳内に流れ込む情報を読み取っていた。

 

 「原罪たるものに救済をあたえよ、天界の導きを」


 レセハは魔力改変により、服装に変身して、衣装がゴスロリに変身してゆく。


 天使ステッキは二刀流の剣へと変化した。

 剣の楔の中心には魔力玉がついている。


 「魔装改変だ」

 俺は何故かそういう。

 脳内には情報が入り、次の行動に移した。

 

 手を伸ばし命ずる。

 「13番目のレセハに命ずる、消去対象悪魔イリーズを滅せよ」


 レセハは光を纏って二刀流の剣でなぎ払い空間を切り裂きながらイリーズの方向に向かう。

 イリーズは闇の魔方陣を使い防ごうとするが、防ぎきれなかった。


 「ック!!」

 手負いになったイリーズは後に引いた。


 「レセハ、覚えときな!!

 イリーズそういい、その場から消えた。


 新幹線は止まっている。煙は消え、炎は鎮火された。

 俺達はその状況を眺めていた。




 帰りの新幹線は別の新幹線になった。

 「なんで秋亜はあたしの魔装改変をしってたの?」

 レセハは不服そうに頬杖をついて窓の外の風景を眺めていた。


 「いや勝手に動いたというか、頭に情報を流れたんだ。」


 「ありえないんだけど」


 「まあ、事は済んだし良かったじゃないか。」


 まだ不服そうに、しているレセハ。


 「鮎崎さんが、堕天使だったとは思わなかったですけど」


 「私は依然天使として、パートナーの彼を死なせてしまって思い詰めたことが原因で堕天使になりました。それは悔んでません」


 「すいません。悪いことを聞いてしまいました。」


 「いいですよ。今は大丈夫ですから。」


 「これからどうするんですか?」


 「東京に家があるんです。」


 「それは奇遇ですね。私達も東京なのでこれからも会えますね。」


 「そうなんですか。よかったです。」


 プルるると電車の合図なった。そうやら東京に着いたようだ。

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