転校生レセハ
俺は夢を見た。
その夢に輝かしい金色の翼を持つ天使が現れた。
俺に手を差し伸べてそちらの世界へ連れて行こうとする。
「…お…きろ…秋亜!!起きろ!!秋亜!!」
俺の名前を誰かが呼んでいる。
ドスドスと音がする。頭痛がする。何故だ?
目を少し開けた。そこには天使が俺の頭を枕で殴る姿が見える
「おきやがれー!!あきーああああああああ!!」
俺は思考が戻ってきた。
「いてー!!何すんだよ、レセハ!!」
俺は頭を庇いその状況をやり過ごす。
「起きたな、秋亜。今日は私と共に学校に行く日だわ。」
レセハは俺の学校の女子生徒の制服を着ている。
いつの間に手配したんだよ、てか。御前入学手続き取ったのかよ 。
「何、私が学校の手続きを取っていないように見える?実は入学試験通ったのよ。しかも秋亜と同じクラスだわ」
ニヤニヤとレセハは笑っている。コイツはやはり悪魔だ、俺の学校生活を破壊する気だ。
「さ、早く支度して学校に行きましょう、秋亜君」
コイツをどうにかしなければならない。
~学校~
「ということで今日からクラスメイトとなった天里 玲奈だ。みんな仲良くしてくれ」
担任の先生柊 琴無が紹介した。
「天里 玲奈です。よろしくお願いします。」
レセハはクラスメイトにお辞儀をして挨拶する。
「「可愛い、綺麗ーー」」
クラスから褒め言葉が溢れ出す。
「じゃあ、秋亜のとなりでいいよな」
まじかよ、それだけはやめてくれ。
「分かりました」
レセハは俺のとなりへくる。
魔術で先生を操るしかない。俺は魔法陣を誰にも気づかれずに展開させる。
先生は俺の魔法陣の範囲へ入る。これで先生自らレセハを別な席へと移すはず。
…なにも起こらないだと!?何故だ。
レセハはどんどんこちらに近づいてくる。そのレセハを見るとこの世とは思え不気味な笑みで来る。
コイツ、魔法陣を学校全体に張り巡らせている。悪魔が!!
魔術ではコイツ勝てん。何か考えるんだ。現実な方向を。
「せんっせい、俺美少女は苦手なんすよ」
俺はレセハごときに美少女を言うとは…無念だ。
「そうか、なら、他の席がいいな」
それで動く先生も先生だが。よし、これでいい。
「先生ー、私は秋亜と幼馴染で恋人です。隣がいいです。」
クラスに衝撃が走る。
「秋亜、そんな関係とはいかんせん」一部の男子が立ち上がる。
「まあそういうことなら、秋亜の隣でいいか」
先生がうなずいていった。
もう学校生活終った。
休み時間レセハを取り囲む生徒は多かった。
レセハ対する質問は俺についての関係、何処から転校してきたのとかなど だs。
「秋亜、御前に彼女がいたのか」
俺に声をかけた声の持ち主は姫川 ことみ(ひめかわ ことみ)だった。
「うそ、うそー秋ちゃんに彼女本当だったの」
藍住 ほま(あいずみ ほま)が続いて俺に話をかける。
「違う、あれはガセだ。」
俺は弁解する。
「おうよ、秋亜、友を裏切るか」
稲生 大河までも声をかける。
「そうよ、私は秋亜の恋人」
レセハは火に油を注ぐ。
コイツ。
チャイムがなった。次は体育の時間だ。