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ヒッキーは異世界満喫中。  作者: 名が猫
3/10

第2話 「結婚しよう」

母上へ

えーこの度、私天城悠人は異世界の星になる事をご報告申し上げます。

いつもいつもご飯やお風呂 洗濯など

色々してくださってありがとうございました。

私は、母上が大好きでした。異世界物のゲームや小説などにハマる前は母上を1人の女性として愛しておりましたが、

いつの頃からか叶わぬ恋と知り、尊敬する人へと変わりました。

こんなクソガキでしたが、これからはたくさんの人を見守ろうと思います。

さようなら…






















さ、遊びは置いといて。


この状況をどうする。

また俺は後ろを取られたのか!

このバカちんがぁっ!


くそっ!くそっ!くそぉー!

とりあえず後ろを確認しないと何も始まらないぞ。



悠人が頭の中でお母さんへの愛や、これからどー乗り切るかを考えていると、後ろから鶴の一声の様な…じゃなくて、

朝の小鳥のさえずりの様な…じゃなくて、もーとにかく可愛らしい声が聞こえてくる。


「だ、大丈夫ですか?」


悠人はゆっくりと振り返ると目を見張った。


そこには、とても可愛らしい女の子がいた。歳は悠人と変わらないくらいだろうか。

髪型はキレイに揃えらえたショート。

髪の色は白銀の色をしており、神々しささえある。

肌も白く、何と言ってもその白の中に

吸い込まれそうに澄んだ青色の目があった。

悠人は、言葉が出ずに立ち尽くしていた。


「あの、大丈夫ですか?」


再度聞かれ、悠人は咄嗟に答える。


「結婚してくださいっ!!!!!!」





静かな森の中に木霊する悠人の声。

時が止まっていた。


いや、違う。

悠人の心臓は破裂するほどに脈を打っていた。


何を言ってるんだ僕は!

頭がおかしくなってしまったのか!

確かにあの子は可愛いが、いくら何でも順序があるであろう!


悠人は焦りのあまり、いつもと話し方が変わっていた。


「ご!ごめんなさい!」


彼女は慌てて頭を下げた。


悠人も慌てて言う。


「ち、違うんだ!魔物と戦っている時に頭をぶつけたみたいでね!さっきまで少し頭がおかしかったんだ!さっきの事は忘れてくれ!」


すると彼女は頭を勢いよく上げ、悠人の所に駆け寄ってくる。


「頭を打ったんですか?すいません。

今は何も持っていないので手当が出来ません。もう少しすれば森を抜けれると思いますので、もしよろしければ一緒に行きませんか?」


悠人は突然寄ってこられ、その勢いで香る女の子の匂いに鼻を刺激されつつ

答える。


「お、お願いします!道が分からなくて迷っていた所だったんです!」


彼女はニッコリと笑顔になり、前を歩き始める。


悠人は、こんな可愛い子と2人きりになれた事を、神に感謝しながら女の子を追いかける。


私、何で知らない男の人と歩いているんだろう…

私みたいな身分の人と歩いていたら、この人にまで迷惑がかかるかもしれないのに…。


悠人は彼女の心中など知る由もなく、ペチャクチャと楽しそうに話しかけている。


そーこーしている間に森を抜ける事が出来た。


「ありがとう!君のおかげでこの森を抜け出す事が出来たよ!」


悠人がお礼を言うと、


「いえ。無事に出れて良かったです。」


彼女は本心での笑顔ではないと分かる顔で笑った。

悠人も、それは気づいたが自分の様な見知らぬ男がどーにか出来ることではないと思い、それでも笑顔になって欲しくて話し続ける。


「君の名前を教えてくれない?」


彼女は困った顔をしながら、口を開く。


「私の名前は…」


「おい、5番!貴様どこをほっつき歩いていた!お前の様な奴隷に自由なんてないんだよっ!」


突然の罵声にその場が静まり返った…


少しシリアスになるのか?

次回をお楽しみに!


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