1パート
「またか。また倒されたのか。鬱陶しいな。陰陽道のやつ。」
邪輪衆の幹部4人が古びた暗い神社の中で話していた。4人のリーダーであるオーゾは機嫌が悪かった。
「こないだのは気が弱かったのかさほど強くなかったのが原因か。ん、リョク?何をしている?」
リョクは出かける準備をしていた。非常に筋肉質で体も大きかったので少しせまそうにしていた。
「次は俺がいく。」
「私と重複はしちゃダメよリョク。」
4幹部唯一の女性であるアイゾが立ち上がって行った。
「大丈夫だ。むしろ愛情によって生まれる憎しみを増幅するアイゾのやり方はかえってまどろっこしくないか?」
「楽しいわよー。愛情ってあたかも美しい感情のように見えるけどちょっといじるだけでとても醜くなる。」
アイゾは甲高い声で笑った。
「いやぁアイゾは怖いな。敵にまわせない。ところでガーゴ。最近全然邪険たちを作ってないけどガーゴは作らなくていいの?」
ガーゴは奥で座り込んで何かを見ていた。幼い少年のような姿をしている。
「あ、ぼく?おもしろいものがあるんだぁ。そっち見てる方が楽しいんだぁ。」
リョクは立ち上がって姿を消した。
「今度は彼がいいんじゃないかな。」
リョクは雨が降りしきる夜、歩いているとある高校生の男の子に目をつけた。
「うるさいんだよぎゃあぎゃあ。クラスで騒ぎやがって。小学生かよ。」
その男の子はクラスに異常な怒りを示していた。クラスメイトがとても嫌いだった。まずクラスメイトは学年が変わる時にクラス替えになりそのクラスはもはや部活だけでグループが出来てしまっていた。はからずも孤立してしまった。
そのせいもあり、ペアを作ることやグループ作業などがとても嫌いだった。
特にクラスがうるさいのが嫌だった。しかも先生が来ればまるで別クラスのように静かになるのも胸糞が悪かった。その日は学校からの帰りでクラス活動において
「あいつあんまりしゃべんないし別に混ぜなくてよくね?うざい。」
と敢えて聞こえるように言われ、クラス活動がばかばかしくなって用事があるといって帰る時の帰宅途中だった。
「あんなやつら全員死んじまえよ。」
高校生の目の前にリョクは現れた。
「その心、変化させてあげよう。」
人型を投げると高校生の体の中に入った。
「お前は力を手に入れた。どう使うかはお前しだい。」
リョクはそれだけを言って去って行った。
「力をだって。どう使うかはお前しだいだって。こう使うに決まってるじゃん。」
傘を投げ捨て雨に打たれながら真っ黒な空を見上げながら両手を広げた。
高校生の姿がクマの姿に変わった。




