1パート
ガレキが吉田文奈に当たる寸前にとまった。
「たしか、前にもこんなことがあったような。そしてなんだろうこの匂い。嗅いだことがある。」
ガレキは吉田文奈に当たる寸前にとまり、それを陰陽師南斗がどけた。
「怪我は?」
「無傷です。」
「よかった。奇跡みたいなことが起こったね。早く逃げて。」
吉田文奈は頷いて安全なところに逃げて行った。
「浄化。」
赤の陰陽師南斗は3枚のお札を海老の邪険に投げつけ、身動きを封じた。そして、高々と舞い上がり飛び蹴りを食らわせた。海老の邪険は倒され人間の姿に浄化した。
ライオンの邪険を戦国武将の邪険は剣で弾き飛ばした。
戦国武将の邪険はエネルギーを剣にこめ、ライオンの邪険を袈裟懸けに切りつけた。
「強いやつと戦えた。おもしろいやつだった・・・・・」
敵幹部の1人であるライオンの邪険は戦国武将の邪険によってついに倒された。
アイゾはそれをみていた。
「リョクが倒されるなんて。なんてやつだ。あの人間の邪険め。」
「全く、我らが邪神の復活がはじまってるというのに。」
青い光の前でオーゾが立っていると古い神社だった姿がまるで脱皮するかのように外壁を剥がし、巨大な神社の姿に変わった。
「邪神の力か。すごいな。」
「私はそろそろ出かけるけどオーゾはどうする?」
「俺も行こう。だが、邪神が安定するまで見ておく。依代もじきに決めるだろう。後で合流する。」
アイゾは再び妹に会いに行こうとしている優子を襲った。
「ほら、憎しみに支配されてしまいなさい。白鳥の邪険。」
「どうして私をつけ狙うの!」
優子はアイゾからまた逃げ出した。
アイゾはお札を優子に投げつけた。
お札は優子の背中に当たった。
その途端、優子の脳裏に精神的に痛めつけられている愛子の様子が映し出された。暑い日に暑い部屋に閉じこまれ、出すように必死に願うが部屋の外で笑う人たち。
寒い日に自分は誰だか特定されないようにした人に池に突き飛ばされ、体を小さくして凍える愛子。
学校の名前に傷がつかないようにその事を握りつぶし我慢するように言った人たち。
体の中から憎しみが湧き出るかのようにその人たちが憎かった。
大切な愛子を傷つけたやつら。
でも、憎しみによって姿が変わるのは嫌だった。だから変化したくなかった。
アイゾは過去に愛子がされたように優子を閉じ込めた。
室内に取り残され、頭を抑え憎しみを抑えようとするが全くおさまる気配はない。
部屋の中で頭を抱えるが優子の背中からは純白の羽がはえ始めていた。
何度ももがくため羽根が舞い、羽根が舞い散る中純白の羽を広げて苦しんでいた。
やがて部屋も真っ白になりなおも舞い散る羽根のなか、ついに優子は憎しみが制御できなくなり、白鳥の邪険に姿を変えた。
部屋のドアを弾き飛ばし、姿を表した。
「やっと邪険になれたわね。さぁ、人間を襲えるだけ襲いなさい!妹を痛めつけたやつらに復讐するのよ!」
白鳥の邪険は羽を広げて答えるかのように大空へ舞い上がった。
「やばい!」
高橋愛香はたぬきちを見て言った。
「優子がアイゾにお札をもらって憎しみを爆発させて暴れてる。」
白鳥の邪険は街を破壊し、暴れ始めた。アイゾは白鳥の邪険が暴れるのを手伝う役目としてサソリの邪険を連れてきた。