表現の不自由展の何が根本的な問題か
昨今、表現の不自由展における政治と芸術の枠組みについて大きな議論を呼びました。特定の政治に関する話に肩入れするつもりはありませんが、右左も含めこの問題に対し根本的な問題が論じられていないことに憤りを感じ、私なりの考えを文書で「表現」させていただきます。
戦後、戦前からの昭和天皇のお考えを元に日本は国際協調を強く意識し、占領軍支配の影響を大きく残しつつ、不敬罪までも無くし国内の言論や思想を表現する自由を守り、経済支援だけでなく朝鮮や中東においては危険な機雷掃海作業を実施し、PKOや海賊対処にも参加する等、国際社会の一員として世界平和に貢献してきました。
国民の言論や思想の自由を守るに辺り、国は芸術作品に様々な支援を施し、仏像をはじめとした古来からの宗教遺産も国宝として保護し、日本文化として世界に発信することで国民の幸福に尽くしてもきました。
しかし、人の道徳として、表現の自由には公共の秩序に反してはならないという条件もあります。
簡単に言うならば他者や他国を貶めてはならないです。
かつて海上自衛隊の小月航空基地で行われたコスプレイベントでは、公的な場における公的機関が主催するにあたり、漫画やアニメで人気のあったヘタリアのコスプレは自粛して欲しいと主催である海上自衛隊が呼び掛けました。自衛官として他国を面白く比喩したコスプレは公共の秩序としてよくないと判断したからです。
勿論、原作が悪意あるものではありませんが、第三者に自衛隊は他国の軍人を馬鹿にしていると政治利用されないための予防策でもありました。
この日本には外国国章損壊罪という法律があります。これは刑法92条によりその名のとおりその国の国旗や国章(軍艦旗等)を損壊し、除去し、または汚損することを禁止する法律です。
二年以下の懲役または二十万円以下の罰金が課せられ、外国政府の請求が無ければ公訴を提起することのできない親告罪でもあります。民間人が持っていた旗は対象外だったりと判例も無いそうですが、国際社会の一員として他国の大使館等が掲げる国旗を侮辱してはならないというルールを決めています。
(残念ながら、国際的には広く認められている自国の国旗損壊罪は2011年に立法が自民党内で議論されたきり進んで無いそうですが)
表現の不自由展の方々は日本国憲法の象徴である昭和天皇の写真を燃やして踏みつけたり、皇室を表す菊の御紋(国章でもあるのでは?)にわざと血をつける表現をしたり、同意なき他人を芸術表現に使うのは公共の秩序に合うのか?
今の共産党ですら日本の政治家として日本国憲法で明記された皇室を支持し、敬っております(件の式典不参加については多額の税金を投入すべきでないという首相に対する抗議から不参加したと表明)。
文科省が支援を撤回したのは内容に偽りがあり、公共の秩序に反したからという当然の理由であり、悪いのは国を騙した主催者側です。抗議をした名古屋市長もそれをはっきり明言し、主催者側との二時間近い話し合いにも応じ、個人でやる分には問題ないとメディアの前でも明言しています。
表現を垂れ流し、自分で一から絵を書かず写真を燃やしたりして我が国の象徴である皇室を貶める行為を芸術とみる主催者側の行為が公共の秩序に反しないなら理由を聞かせて欲しいものです。
因みに、逆のパターンで中国で毛沢東や韓国で閔妃や安重根を、ロシアでレーニンをテーマにこれをやれば主催者側は国旗損壊罪かそれに準ずる罪で捕まります。
米国でも歴代大統領や、英国のビクトリア女王に関することで同じことをしたら罰せられるでしょう。
ならばアラブの人々も十字軍の被害者だからキリストを題材にするのもありなのでは?
制作者は勿論、台湾や香港に日本人、ウクライナに黒人、ベトナムやインドの人々も参加して主催者側と同じく憎しみをこめても良いでしょう。被害者の子孫として素晴らしい表現ができますよ。
主催者側は表現の自由や世界平和を意識するなら是非とも同じことをその国をテーマにした作品で不自由展を開いてください。
それで罰せられなければ彼らが世界的に正しいと認めましょう。
反日=芸術にしないでください。
今後、彼らが引き続き日本で同じことをして語るならば見る価値のない小さな存在と評価します。
近所の幼稚園の絵画展を開いた方が素晴らしいです。
無垢な子供の純粋な想像力の方が感動を感じ、この子達がどんな大人になるのか想像を掻き立てます。
世界は二度の悲惨な世界大戦を経て世界は覇権主義を僅かながらも見直し、過去の憎しみの連鎖を絶ち切ることを学び国際協調を目指して平和を追い求めてきました。
元寇や秀吉の朝鮮出兵でも、その後の両国民は和解に向けて動き、一方的な賠償請求を止めて怨みを残さず外交関係を復活させました。その後については歴史が証明する通り、良好な関係を維持しています。
主催者は本当に平和をどういうものと理解してるか不思議に感じます。
歴史をしっかりと見つめつつ、子供達が傷付くことなく代々続く憎しみを絶ち、平和な世界を築くことが良識ある大人の役割だと感じる次第です。
多くのメディアが少女像ばかり取り上げるなか、先日NHKがしっかりと全容を報道し、主催者側と名古屋市長をはじめとした反対する市民の意見もきっちり報道していただいたことに感謝するとともに、受信料を払ってよかったと感じました。
個人的に表現の規制には反対しますが、公僕として公費を使い、公共の秩序に反する行為は認めたくはありません。
今一度、表現の自由を認めつつ、他者を傷つけてはならないといという道徳を見直してほしい次第です。