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水滴を飲み干して
「飯田!パン!買ってこい。」
僕は怯えながら、肩を小さくたたみ込み、聞こえないフリをしてみるが、不発に終わる。
すでに僕は、ズボンの中が、さっきのプールの水泳パンツという嫌がらせを受けている。
僕のズボンはびしょ濡れだ。
この様子で、購買へ足を運ぶのは、苦痛でしょうがない。
僕は、恐怖と羞恥に耐えかねて、二階の購買ではなく、5階のプールへと足を運んだ。
さっき奴らが、僕のパンツを重しで、底に沈めたからだ。
せめて、あのパンツを回収せねば、、
駆け上がった階段は、水滴を垂らしていく。
階段にほとばしる水滴が、頂上に達し、遂にプールへと到着する。
「飯田くんじゃん。はい、パンツ。」
赤崎さん、、
僕のパンツを手のひらにぐっと丸め込み、ぐーで、僕に突き出しできた。
赤崎さん、、
突き出してきた、右手からは、綺麗な水滴が流れるように落ちていた。
ある部分は、体を伝い、ある部分は、途切れて、真下に。
赤い血液が、