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心と眼球と愛と、  作者: マーガレット
水滴
12/15

水滴を止めて。


彼女は、現れた。


僕の目の前に、


僕は、彼女を救う。


赤崎さんは、


「おはよう。」

はじめて無垢な笑顔を見せた。


「いつもみたいに、」


僕は、また殴られ、頭を打ち付けられ、いつも以上に血だらけになっていく。


「僕も、もう君と一緒で足りない。君と同じ。」


僕は、微笑みながら、



彼女の首根っこを掴み、プールに、無理矢理沈めた。


赤崎さんは、苦しんでいた。


けど、僕は助けたい。


もう血は流れないよ。


呼吸が止まった。


もう血は流れないよ。


ゆっくり、彼女の顔を引き上げ、いままでできなかった抱擁を強くした。


彼女の顔は安らかに見えた。




僕は後日、警察に連れて行かれた。


赤崎さんのご両親が激しい見幕で、近づいてきた。


ご両親は、一枚の用紙を渡してきた。



読めと言われたので、四つ折りにされていたそれを渋々開く。



[

私、赤崎結衣は、飯田雄二を自身の病気による、ストレスのはけ口にしていました。

けれど彼は、私を受け止めて、救ってくれました。

何回もお願いした安楽死ももうやめます。


彼は私を救ってくれると言いました。

私は、彼に救われたいです。




生きたいです。

]




涙が、たくさんでて、止まらなくて、机を伝ってさらさら流れた。

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