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水滴の行き先。
僕は赤崎さんの虜になった。
僕は、毎日、プールサイドに通った。
僕は赤崎さんとの不思議な関係を続けた。
赤崎さんは、ある日僕にこう告げた。
「私、血友病っていうらしい病気なの。一度流れると中々血が止まらない。もう血が足りなくて、苦しい。」
僕は、傷だらけの腕で彼女を抱きしめた。
「僕が助ける。」
赤崎さんは、毎日、何度も、僕を殴りつけ、切りつけながら言った言葉を泣きながら言った。
「死にたい。」
僕は言った。
「助ける。明日またここへおいで。」
彼女は、立ち去った。
僕は、心を決めた。