『ノストラダムスの大予言』の継続
「寝坊か・・・じゃあ、しょうがないよな」
「うんうん、起きた直後の布団には魔法がかかってるからな」
「あれには逆らえない!!」
アンゴルモワの遅刻は事態が事態だというのに、概ね好意を持って受け止められたらしい。
なに、この展開。
『うむ、諸君の賛同は実にありがたいことだ。ならば我は・・・誠心誠意、この世界を滅ぼしてみせようぞ!!!』
『うをぃ、ちょっと待てよ!!!』
そんな会話がアンゴルモワと人類の間でなされたとか、なされなかったとか。
むしろどうでもいいレベルの逸話だ。
しかしさすがは予言に記される世界を滅ぼす魔王。
言ってることは冗談みたいだが、その力は嘘ではなかった。
航空、艦船、地上機動部隊の一斉攻撃を受けたところで倒すどころかダメージを与えた気配さえ見られなかった、とあるように当時の科学の粋を極めた兵器群でさえも有効とは言えなかったらしい。
何しろ、巨大すぎた。
言ってみれば銀玉鉄砲でティラノサウルス=レックスを撃っているようなものだ。
それならばと最新鋭の衛星レーザーで撃っても、これまた効果なし。
焦りに焦ったコメやらツユやらチュンのお偉いさん方が血迷って戦略核兵器のスイッチを押したにもかかわらず、それでも効果はなかった。と言うよりも放射性核物質と大量の土砂をを撒き散らしただけで、人類滅亡を自分たちの手でプロデュース。
どこかの主人公の大尉に「なんだと!?それでは寒くなって人が住めなくなる!核の冬が来るぞ!!」と叱られそうなものだ。
『グハハハハハ!!何かしたのか!?それでも攻撃しているつもりか!?攻撃とは・・・・・こうするものだ!!!!!!』
『アンゴルモワ・ファイア!!』
アンゴルモワの指から迸った火が、大陸を焼いた。
その火力は海さえも干上がらせた。
『アンゴルモワ・ビーム!!!』
アンゴルモワの目から放たれた光線が、大陸を焦土に変えた。
一瞬のうちに、そこには何もなくなっていた。
『ハ、ハ、ハックション!!!』
アンゴルモワの大きなくしゃみで、津波が起こって大陸を飲み込んだ。
・・・どうやら体の大部分がある宇宙空間は寒かったようだ。
自分たちの手持ちの兵器は有効どころか傷の一つさえ付けられない。
しかし相手の攻撃で確実に滅亡への道を歩み続けている。
人口は見事なまでに激減してしまい、わずか数日で既に10億の人間が地球上には残るのみだった。
人々は絶望し、うなだれた。もう終わりだ、と。
それでも―――――彼らはかすかとさえ言えない希望を持って待ち続けていたのだ。
自分たちを救ってくれる神を、救世主≪メシア≫を。
そして、その時は来た。
一気に2話公開しました。
勢いとノリだけで書いてます。
週に1~2回更新できればいいかな?という感じです。
次回、来ます。