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席替えという些細な出来事から生じた僕の日常における大きな変化についての話(前)

この小説ではあらすじとは一切関係ないお話が展開していきます。

 ごく一般的な学生の生活において、席替えというイベントは大きなウェイトを占めているといえる。それは僕たち高校生においても同じようで、現在教室はおおいに盛り上がっている。ここは僕の通っている県立麦生高校3年4組の教室。六月に入ったため、このクラスでの初めての席替えを行っている最中だ。あちらこちらで「あぁ~隣じゃん!よろしくね」とか「うわ~最悪~」とかみんな様々にリアクションをしている。まぁ僕は大したリアクションはとっていないが。大体クラスの席なんて、学校で2,3カ月授業を受けるだけの席だ。こんなもの隣がだれであろうと大きな違いはない。その程度のことで「最悪」なんて言える奴は、これまでどれだけ幸せに充ち溢れた生活を送ってきたんだよと突っ込みを入れざるを得ない。「最悪」って最も悪いことでしょ?まったく、これだから最近の若者は・・・おっと自己紹介を忘れていた。そんな風にさっきから語っちゃっている僕の名前は神楽かぐら しん。まぁつまり僕はクラスの他の奴らみたいに子供じゃないんだって話です。ホントみんなうるさいな、もういいからホームルーム終わらせて帰ろうぜ・・・そんなことを思いながら改めてクラスを見回す。不思議なものでクラスメイトの構成は変わらないのに、座っている席が変わっただけでクラス全体の雰囲気が変わったような気がする。まぁ当然か。うるさい奴が前にいたらクラス全体もうるさい雰囲気になるだろうし、逆もまた然りだろう。そんな中、僕の視線が一人のクラスメイトを捉えた。というか隣の席の女子を捉えた。彼女の名前はやしろ ひめ、彼女もまた僕のようにこの席替えという一般的な学生にとっては大きなイベントに対して興味がないように見えた。無表情で無感情で無味無臭な顔をしている。まぁ残念ながら僕は他人の心を読むことができないので、彼女が本当に席替えに興味がないのか、席替えの結果隣の席になった僕に早くも興味がないのかは分からない。まぁそんなこんなで僕はしばらく彼女の隣で授業を受けることになった。ただそれだけ。それだけのはずだった。今にして思ってみれば、この席替えで僕が彼女の隣の席になったことこそ、僕の人生における「最悪」だったのかもしれない。


 そんなある日の帰り道、僕は校門前で社に声をかけられた。どうやら今回の席替えで知ったのだが、彼女は友達がほとんどいないようで、いつも学校では一人なようだ。(ここで学校ではとしたのは、あくまで僕が知る彼女は学校においての彼女だけであって、学校の外には友人がいるかもしれないと読者に思わせたいという、彼女に対する僕の優しさだ)まぁ当然僕も彼女の友人ではないし、声をかけられるのもこれが初めてということになる。

 「えっと、僕?」

 「他に神楽なんて名前の人この学校にいないんじゃないの?」

 まぁ確かに僕のほうを見て神楽と名前を呼ばれて、「えっと、僕?」の返しは上手くなかったのかもしれない。しかしこれは僕が女性との会話になれていないというのではなく、あくまで彼女に話しかけられるという予想外の出来事に驚いたせいだということを分かってもらいたい。

 「ん、あぁ確かに、で何か用?」

 「用がなければ女の子がわざわざあなたに話しかけてくれる訳ないでしょ」

 ひどい言いようだ。これではまるで僕に女の子の友達がいないみたいじゃないか。一応言っておくがそんなことはない。

 「何、嘘話してるのよ。あんた女の子の友達はおろか男友達もいないでしょうが。読者にはわからないとでも思ってるの?」

 「あぁぁぁぁぁ~なんでそういうこと言っちゃうの!?いいじゃん、ちょっとくらいカッコつけさせてくれても?っていうか勝手に心読まないでくれよ!」

 「何言ってるのよ。車に轢かれた蛙みたいな顔してるくせに」

 「それだけは断固否定させてもらう!!お前こそ読者には分からないからって目茶苦茶言うなよ」

 っていうか車に轢かれた蛙みたいな顔って・・・そりゃアスラン・ザラみたいなイケメンとは言わないが(ちっと古いか?)そんなに悪い顔じゃないと思っているんだけどな。

 「いえいえ、そういえばよく見るとあなたザボエラに似ているわね」

 「似てない!!っていうかドラゴンクエスト~ダイの大冒険に出てくる大魔王6軍団妖魔士団団長妖魔司教ザボエラの顔がすぐに浮かんでくる読者さんがどれだけいるかっていう話だよ!!」

 「流石アニメオタク、話が早くて助かるわ」

 「お前は僕にどんなキャラ付けをしたいんだ!!あぁ~もう好きにしろ!!」

 そういって僕は一人でつかつかと歩き出す。

 「あっ、ちょっと待ちなさいよ」

 ふぅ、まったくなんて奴だ。普段まったく話さない癖に、初めて話したと思ったら・・・いや、それより読者さん。確かに僕は友達の件に関しては嘘を認めます。えぇ確かに友達は多いほうじゃないですよ。でもね、顔は普通だから。車に轢かれた蛙でもドラゴンクエスト~ダイの大冒険に出てくる大魔王6軍団妖魔士団団長妖魔司教ザボエラでもないから、これだけは信じて欲しい。それだけが私の望みです。神楽心 カナカナカナカナ~←ネタ分かるかしら?

・・・・・・・ 

「で、ザボエラはさぁ~」

 「あぁ~~~~もういい加減にしろ!」

 「好きにしろっていったじゃない」

 はぁ、流石に好きにしろからのこの展開はおきまりすぎである。読者さんも先が読めてしまって、話に飽きてしまう。そこをどうかもうしばらくお付き合い頂きたい。お願いします。お願いします。お願いします。

 「う~ん。じゃあシン?」

 また戦争がしたいのか?あんたたちは!!!じゃなくて←ネタ伝わってるかしら?

 「いや、下の名前で呼ばれるほど僕たち親しくないだろ。普通に神楽くんって呼んでくれよ」

 というか不覚にも下の名前で呼ばれてドキとした僕がいた。

 「ふ~ん。で神楽はさぁ」

 呼び捨てかよ・・・もういいけどさ・・・

 「今日これから時間有るかしら?ちょっと家まで来てほしいんだけど」

 えっ!?これって・・・お誘い??で、でも僕たちこの間たまたま隣の席になったばっかりで、話しするのも今日初めてだし。そんないきなり家に行くのは・・・いや、しかしせっかくの女子からのお誘いを断るなんて、天に唾を吐くようなものだ。よくよく見てみれば社姫~腰くらいまであるきれいなストレート黒髪・・・最近の高校生はみんな茶色に染めていて個性も何もあったもんじゃない、まったくの純正の黒髪、アジアンビューティーこそ美である!!と僕は思う。~すらっとした手足・・・何気にスタイルいいんだよな。肌なんて白くて綺麗だし~そして顔だって・・・一見きつそうだが、笑うと可愛いんじゃないだろうか。そうだ、ここは僕も一つ男を見せて・・・あれ?今日僕何色のパンツ履いてたっけ?大丈夫かな?あぁそうだ、家に行く前にコンビニにでも寄って装備を整えねば・・・よし!!そうと決まれば・・・


つづく


席替えってなんだかワクワクしますよね。隣の席が誰になるか。前の席か後ろの席か。廊下側か窓側か。私の時は窓側後ろの席が人気でしたが、最近もやっぱりそうなんですかね??まぁそんなこんなで1話の前編ですが、実はもう後編も書き終えてます。なんとなく前編後編って分けてみたかったんですけど、こうして読み返してみるとすさまじく中途半端なとこで前編終わってますね・・・まぁ今後ものんびりゆるく書いていけたらいいです。では後編もよろしくお願いします☆

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