悪役令嬢アイドル爆誕!?
事務所へ連れて来られたネージュは一通り説明をうけた。そして、事務所の寮に住むことになる。
「それで、”オーディション”とは?」
「この役!この役が君に会うと思うんだよ!」
差し出されたポスターにあったのは悪役令嬢が主人公のドラマだった。
「私が悪役令嬢役?!ふざけてますの?」
「へ?」
転生してまで悪役令嬢になるとは思っていなかったネージュは怒りを覚えたが、助けて貰った恩から怒りを抑えて話の続きを聞いた。
「と、言う事で!このオーディションをうけてもらいたい!!」
「……わかりましたわ!うけてさしあげます!」
こうしてオーディションを受ける事になったのだが………。
それまでの間、演技、歌、ダンスの練習に明け暮れる事になった。
「はぁ、こんな事毎日していては身体が持ちませんわ!もっと手っ取り早い方法は無いのかしら……」
そう考えたネージュだか、とにかく頑張るしかない。
1次審査の日がやってきた。ネージュは控え室で大人しくしていた。そして、彼女の出番がやって来る。ネージュは練習の成果を見せた。
見事1次審査通過!しかし、2位での通過だった。
「この私を差し置いて!」
ネージュよりも高得点で通過したのはネージュと同じ事務所の日比野小雪と言う少女だった。
スノウ、ここでも私の邪魔をするのですね?!小雪とスノウを重ね合わせた。そして、ネージュは激しい嫉妬心を彼女に向ける。
私を差し置いて、1位なんて認めませんわ!
そう思ったネージュはいい事を思いつく。そう、これは悪役令嬢のストーリーである。なら、そのストーリーに添いましょう。本物の悪役令嬢たる、私が!!
そうして、小雪がお花摘みへと行った事を見図るとネージュは彼女をトイレに閉じ込めた。
「何?!これ!開かない!?」
悪く思わないで、私の勝利の為に犠牲になっていただくわ!
そうして、2次審査に彼女を出れなくしたネージュは見事1位になり、役を得たのであった。
「悪役令嬢アイドル!爆誕ですの!!」
彼女は高らかにそう宣言した。