第二話・アイツは主人公?
こんにちはこんばんは、sha-k_3です。
初めてのハイファンタジー物ということで、頑張ります。
どうか温かい目で読んでください。
自由に執筆していくのでよろしくお願いします。
勢いよく扉を開いた俺に一瞬視線が集まる。俺が教室へと入っていくと周りはこそこそと話し始めた。
あぁ、やっぱりこうなったか。Sクラスに所属している人のほとんどは上流貴族である。そんな中に男爵風情の田舎者が入ってきたらそりゃ目立つよな。ん~、これから憂鬱だ。それにしてもまだ集合三十分前なのにほとんどの生徒がもういるな。さすがはSクラスだな。俺は周りを囲まれないよう教室の後ろの隅っこの席に腰を下ろした。いまだに視線が痛い。先ほど新入生代表を務めた王女様は一番前の席で教科書を読みこんでいた。流石は主席優等生さんだ。それにしても先ほどから彼女のことをにらんでいる男がいるんだが。そうだ、あいつは確かこの国の第三王子で正妻の子供なんだよな。なるほど、側室の生まれである王女様に主席をとられたことに対して怒ってるんだな、きっと。醜い嫉妬だ。少しして読書をしているといつの間にか時間まで残り二分ほどとなっていた。そのとき・・・
バンッッッ!!!とすごい音を立てて扉が開かれた。そこにいたのはゼェゼェと息を吐く一人の男子生徒と、そいつの両腕にくっついた二人の女子生徒だ。その姿を見て俺は本能的に悟った。
(あ、こいつ主人公だ。つまり俺はモブか。)
ちょっと待て、主人公って何の話だ。えーともうのどまで出かかってるんだけどな。う~ん思い出せんな。ていうかなんか頭痛がひどいし。まあ大丈夫か。それにしてもこいつ黒髪か。俺とおそろいとは、アイデンティティが盗られたな。この世界では、髪色は自身の魔力属性に応じて変化する。黒髪は闇属性であり、人間にはほとんど存在しない。ちなみに俺は闇属性じゃないし、あいつも違う。あいつの黒髪の原因はあいつの属性、四種類だ。確かあいつは火、水、風、地の属性を持っているはずだ。それらが混ざることで黒く見えているってわけだ。俺は何でかって?それはまだ秘密だ。それにしてもあいつはホントぱっとしないな。別に顔が悪いわけではないが俺と同じように髪の毛ぼさぼさでひょろっとしていて頼りない。どうやって美少女二人も侍らせてんだ。一つ可能性があるならあいつがこの学園唯一の平民で、特待生であるということだ。多分理由違うな。うん。それにしても男子生徒の殺意がすごいことになっている。あれはいじめが起きそうだな。まあどうにかなりそうだな、Sクラス美少女二人もいるし。今のほうの俺はあまり恋愛に執着していないから何とも思わないな。それにあいつはほかの生徒よりも身分の差が小さい。流石にボッチは嫌だからぜひ仲良くなりたいな。そう思った矢先、あいつは俺の隣に座ってきた。そしてその隣ともう一つ隣に女子二人が座っている。これは話しかけるチャンスだ。そう思った俺だったが・・・
キーンコーンカーンコーンキーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴って先生が入ってきてしまった。
「おいお前ら席に着け、始めんぞ~」
どうもsha-k_3です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
これからも自由に執筆していくのでよろしくお願いします。