第十三話・ファイヤドラゴンとワタシだけの空間
こんにちはこんばんは、sha-k_3です。
初めてのハイファンタジー物ということで、頑張ります。
今回少し内容が難しくなります。
どうか温かい目で読んでください。
自由に執筆していくのでよろしくお願いします。
ドラゴンの動きを封じ込めたのなら、あの魔法を使うほかない。空間魔法というのは使うにあたっていろいろと制約が多い。そのため使うことのできる場面が限られてくるのである。ワタシは、手の指を中途半端まで折った両手のひらを上下で向い合せる。
「喰らえ、『エアファング』」
そのまま両手を重ね合わせると大きなうめき声が聞こえる。ドラゴンの方に目をやると、ワタシが手を向けていた部分が嚙み付かれたかのように大きく傷ついていた。攻撃空間魔法、『エアファング』は、その場所から動かない対象に対してのみ発動することができる魔法だ。魔法の詠唱と同時に牙のように上下に並べた手を重ねることによって、嚙み付くことができる。この魔法は対象が視認できてさえいれば、どれだけ離れていても見える場所に攻撃することができる。まさに空間を無視した魔法である。これでドラゴンに大ダメージを与えられただろう。ワタシはもう一度ドラゴンに目を向けると目を疑う光景が広がっていた。あれだけひどく傷ついていた体がだいぶ治っているのである。そういえば『フロストカノン』を至近距離で浴びせた傷もいつの間にかなくなっていた。正直いまこの少し前、ワタシはこの存在を少し舐めていた。その罰が当たったのだろう。ドラゴンの再生速度は恐ろしいものだった。
「どうすれば倒れるのですか・・・」
少しの時間熟考したワタシは一つの作戦を思いつく。名付けて「再生速度超えて連撃作戦」だ。正直今のワタシは傷つきまくった体とアドレナリンの出まくった脳によって正常な考えができていない気がする。とりあえず攻撃を続けよう。
「発砲準備!『フロストバレット・モデルーサブマシンガン』だあぁー!」
何十個も生み出された氷の弾が、ものすごい速度でドラゴンに向かって打ち出されていく。今思いついたアレンジ魔法である。しかし、この少しふざけた連撃は確実にドラゴンにダメージを与えていた。しかし次の瞬間、ワタシが想定するのを忘れていた問題が起こる。
パリィン
檻の中で痛みに暴れるドラゴンによって、一本の鎖がちぎれてしまう。ドラゴンはそこから抜け出して私の方を向く。。その眼には確実にとんでもなく強い怒りが込められていた。まずいまずいまずいまずいっ!このままじゃ確実に死んでしまう。
「ん~『アイスジャベリン』!」
足止めするために飛ばした魔法は、空しくも一切ドラゴンに効くことなく、その巨体によって粉々に砕け散った。業火の嵐が後ろから迫ってくる。ワタシはなけなしの魔力で少し離れたところまで瞬間移動する。さてほんとにどうしようか。真面目に考えると、ワタシは今奥の手を使う必要に迫られている。
「よしっ、やるか」
ワタシは覚悟を決めて少し離れたところにいるドラゴンに向き合う。そして次の瞬間、ワタシはドラゴンの巨体に手を触れていた。
「『ミスアライメントルーム』」
ワタシがそう唱えると違和感が波状に広がっていく。ここは現実とはずれてしまった空間。ワタシだけの空間。この場所はワタシの所有地であり、この空間ではワタシが神となる。この魔法を使う条件はただ一つ、対象に直接触れていること。それによって魔力がつながり、この空間に引き込むことができる。そしてここではだれにも邪魔されない。しかし欠点として、この空間の維持にはとてつもない魔力を消費する。つまり、この空間では短期決戦となる。だけど実はこの空間に引き込んだ時点でワタシの勝ちである。その理由はもう一つの攻撃魔法『エアプレス』である。この魔法は自分の手で触れた場所を、空間で圧してそのままつぶす魔法である。この魔法は正確に言うと、手のひらに生じた空間のよってつぶすのである。つまり空間の触れている部分をつぶすことができる。この意味がお分かりですか?今ワタシとドラゴンがいるのはワタシの空間。つまり、こういうこと。ワタシに向かってきたドラゴンを一瞥すると、ワタシは指を鳴らした。ドラゴンが爆散して血肉の一欠片すら残らず消滅する。これがワタシだけの領域である。しかし次の瞬間、ワタシの心臓と魔力器官にとてつもない衝撃が走る。あまりの威力にワタシは倒れてしまう。『エアプレス』の代償は、対象に与えた空間の圧力が自分の内側にもかかること。今回ワタシはファイヤドラゴンの全身をつぶしたため想像することができないほどの圧力がかかっていたのだろう。ワタシはそのまま、薄れていく意識を手放した・・・
どうもsha-k_3です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
これからも自由に執筆していくのでよろしくお願いします。




