表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

アニメ感想の部屋(2022年以前)

名作級続出の大豊作 2022年夏アニメ感想

作者: fuuku

2022年夏アニメが終わりましたね。

私はなろう系・異世界物のアニメが特に好きで、それを中心に楽しんでいました。

皆さんはいかがだったでしょうか?


なろうエッセイをお借りし、いくつか紹介と感想を書かせて頂きます。(ネタバレはなるべく抑えます)

個人的な満足度という形で点数付けもします。私の中では50点いまいち、60点まあまあ、70点良作、80点名作って感じです。

個人的に作画よりストーリーが合うか重視する傾向があり、個人的満足度で評価すると同時に、作画やアニメの演出が良く、より多くの視聴者に薦められると思った作品はおススメ度と、2つの基準で評価する方式を取ります。

・異世界おじさん

個人的満足度 85点 おススメ度 ☆4.5


2017年秋、17年前トラックにはねられて昏睡状態になっていた叔父が目覚めた。甥のたかふみに突然、異世界に行っていたと語りだし、さらには魔法を実践してみせる。叔父の力を利用して金儲けしようと、たかふみは叔父をルームシェアに誘い、さらにはユーチューバーとして投稿を薦める。たかふみとの生活の中で叔父は、魔法を使って過去の記録、エルフの女性など異世界の個性的な面々との冒険映像を見せるのだった。


現代パートと回想の異世界パートを交互に挟むので飽きが来ない上、ギャグ作品としても大変優秀でした。おじさんの声優が子安武人さんで主人公をやるというだけでもう面白いですが、なんとゲーム会社のセガファンで、セガ愛が毎回のように語られるのが面白いです。しかもスタッフにセガが協力に入っているので原作と違い伏字を使う必要がないのが大きい。セガネタがよく分からない方はニコニコ動画で見れば、コメントで解説してもらえるのでおすすめです。

コロナ渦で制作が追い付かなかったようで7話までの放送となり、改めて秋アニメとして8話以降を含めて放送するようですが、ギャグ的な内容を丁寧な作画でやることがこの作品の醍醐味と思うし無理に放送するより良いと思います、楽しみにしています。

あと異世界物がそれほど好きでない人もこの作品ならいけるかもしれません。



・異世界薬局

個人的満足度 70点 おススメ度 ☆3.5


現代日本の薬学研究者だった主人公が目を覚めると宮廷薬師の名家の息子ファルマとし転生、さらには神術という特殊能力を使えるようになっていた。ファルマは前世の心残りもあって人助けに励み、世界に広まる間違った医療行為を正しながら庶民にも薬を広めるべく、「異世界薬局」を開店する。


異世界アニメが増えるとどうしても内容が重複してしまう中で、この作品は医療をテーマにしており、独自性を発揮できています。しかも原作者が医療研究者ということで内容に説得力がありました。手塚治虫先生の名作ブラックジャックも手塚先生が医学を学んでいたことが面白さにつながっており、今作に通じるものがあります。さらに後半はコロナ渦ならではの、感染症との戦いがテーマになっており、現代に通じるものがあって面白かったです。

ただ予算が少ないのか作画というか、世界観の作りこみは惜しかったと思います。全体的に明るい作風でしたが、病気との戦いならもっとダークで重厚感が出せるともっと面白くなるので惜しい作品だと思いました。(もしかしたら病気を重く暗くとらえず、もっと明るく考えようという原作の方針なのかもしれませんが)

異世界転生ならではのチートですぐに病気が分かってしまうのも、医療物は診療が醍醐味と思うので相性はあまり良くないかなと。ともあれ長所もたくさんあるので、凡作でも名作でもない、中間の良作評価というのが今作にふさわしいと思います。



・異世界迷宮でハーレムを

個人的満足度 85点(90点) おススメ度 ☆4


世の中に絶望していた主人公、加賀道夫は怪しげなネットゲームを起動したことで、ステータスが表示される、ゲーム的だが本物の異世界に降り立っていた。

機会あって盗賊の殺害に成功した道夫は、冒険者として身を立てることを決意。基本的に人を信用できないため奴隷を購入することでパーティを結成することを薦められ、獣人の奴隷少女ロクサーヌと出会う。いずれハーレムを作ることを夢見て道夫は迷宮攻略に勤しむのだった。


この作品は何と言ってもセクシー要素がすごい。そういう作品の中では今年1番、いやへたすると今世紀1番のクオリティでは?そして内容がない作品というわけではなく、迷宮探索作品としても設定が詰まっていて面白いです。冒頭は映画風で重厚感もあります。

それもそのはず。現在小説家になろうのランキング1位は転スラで、その前が無職転生ですが、一時期この作品がなろう1位の時期がありました。ストーリーで突き抜けたものはないものの、淡々とした日記的な作風で読みやすいのが特徴です。その後更新が止まって、どんどんランキングは落ちてしまいましたがコミカライズの漫画家さんがセクシー要素を大幅強化して大ヒット。アニメにつながりました。

私がなろうを読みだした頃に1位になった作品で書籍版、漫画版とずっと追ってきてめちゃくちゃ思い入れあるので今回のアニメ化には大満足しています。キャラデザも好みでしたし。これは円盤買って応援せざるをえない(笑)私は地上波で見たのですが規制多くてもこの点数なので、円盤なら満足度90点超えると思います、楽しみです。

原作小説の更新は止まっているのが惜しい所ですが、それが逆に漫画家さんやアニメスタッフさんが作者に忖度せず自由に作れて魔改造できたと考えると人生どこでなにが役にたつか分からないなと。どうしても続きが読みたい方は最近ハーメルンの良作長編二次創作見つけたのでお勧めします。



・オーバーロードⅣ

個人的満足度 70点 おススメ度 ☆4


サービス終了を迎えるVRMMO、ユグドラシル。普段はアンデッドのアバターを使用している、ギルドメンバーのモモンガは本拠地ナザリックでその瞬間を迎えるが、なぜかログアウトされず、NPC達が意思を持って動くようになる。やがてモモンガとその腹心のNPC達は、世界征服のための行動を開始する。4期では魔導国の王として、圧倒的な強さで各国の指導者と渡り合うことになる。


このすば、リゼロ、幼女戦記、盾の勇者など複数の異世界作品がコラボする異世界かるてっとをテレビアニメや映画で楽しんでいましたが、この作品だけは見ていなかったので4期から見てみました。

作画が良く、ダークな世界観が伝わってきます。ストーリー部分ですが、主人公陣営が圧倒的な強さを武器に、人類側を蹂躙する描写があるのですが、この評価が難しい。個人的には今までそういう作品はいじめのようでネガティブな印象しかなかったのですが、この作品に関してはダークファンタジーとして批判覚悟であえてそういう描写に挑んでいるように見えました。

歴史においてそうした残虐な行為だと、モンゴル帝国やナチスが有名ですが、両者も何らかの理由がある上、反撃のリスクと向き合って行っています(無論許されないことですが)

それに比べ、アインズの主張は抽象的で、圧倒的な力があるのにそこまでする必要があるのかと、個人的には違和感があって納得がいかないものがありました。しかし一方で、こういう視聴者に媚びず色々考えさせてくれる作品があっていいとも思います。特に最終話はあくまでダークファンタジー路線を貫く凄味を感じました。映画など今後も続くようですし、今後も追っていつかこの作品を真に理解できる日が来ることを願っています。


※長年出てきて今作で退場してしまうキャラがいるので、この作品は途中からではなく1期から見た方が印象変わってより楽しめると思います。今期はシャドーハウス・アビス・うたわれるものと、前期を見てない作品のチェックに追われ、オ-バーロードだけは見ていなかったのですがそこは個人的にミスでした。



・ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅣ 新章迷宮編

個人的満足度 55点 おススメ度 ☆3.5


迷宮都市オラリオ。ダンジョンと通称される、壮大な地下迷宮を保有する巨大都市。そこで女神ヘスティアのファミリアに所属する駆け出し冒険者の少年ベル・クラネルは女性冒険者アイズと衝撃的な出会いをし、彼女に釣り合うような立派な冒険者になろうと急成長を遂げていく。4期では昇格ランクアップを果たしたベルが、仲間達と共にダンジョン未到達階層への遠征に乗り出す。


1期から見ていましたが私に合うか合わないかでいえばどちらかというと合わない作品だと思います。登場人物が多い割に特別好きなキャラがいない感じです。ただし3期は自分の信じている常識が、本当に正しいのか問いかけてくれる、ストーリー上のテーマ性が素晴らしい作品と感心しました。一方、今回の4期は仲間を結集させての迷宮の戦いがメインでストーリー重視ではないので相対的に満足度が下がった印象。戦闘アニメーションが好きな方にはむしろ楽しめると思います。

とはいえ1月から2クール目が描かれるようで最終話は気になる終わり方になっていました。ダンまちで2クール分描かれるエピソードって初ですしストーリー部分はこれから期待すべきなのかもしれません。



・メイドインアビス 烈日の黄金郷

個人的満足度 80点 おススメ度 ☆4.5


隅々まで探索され尽くした世界に、唯一残された秘境の大穴「アビス」どこまで続くか分からないその巨大な縦穴には奇妙奇怪な生物たちが存在し人類には作りえない貴重な遺物も眠っている。偉大な探窟家だった母のように、アビスの謎を解き明かすことを夢見る12歳で孤児の少女リコは、少年の姿をした記憶喪失のロボット、レグと出会い、決して戻れぬことを覚悟しアビスへ潜っていく。今回の黄金郷編ではアビスで起こる姿が変わる現象、成り果てと呼ばれる者達が独自の価値観を持って生活する成り果て村にたどりつく。


この作品は独自に進化した生態系が存在する閉鎖空間の冒険が魅力的な作品です。

1期は見ていなかったので開始前の休日にチェックしたのですが、なんと1日に全12話ぶっ通しで見てしまいました(^^;)今まで1作品を連続で見たのは6話が最高記録だったので、一気に倍の更新です。とにかく、この先に何が待っているんだ?( ゜Д゜)と先が気になる展開で、視聴を止める気になりませんでした。圧倒的な作画と世界観に脱帽です。その後映画もチェックし今回の黄金郷編に臨みました。

1期の魅力の1つに、次々と階層を下って場面が移り変わり新しい世界を発見することにあると思うんですが、今回は1つの成り果て村という場所を舞台にした話なので、1期の魅力が失われるのでは?と危惧していました。

・・・すみません、舐めていました。凄まじい、ジェットコースターに乗っているような衝撃の数々に、そんな危惧吹っ飛びました。1期もえぐかったですが今期はさらにえぐい。それが映画級の圧倒的な作画と世界観で描かれることで説得力が生まれます。

しかし問題は、果たしてこれを人におすすめできるかという話なのですが、そもそも我々がアニメに求めるものは何か?それは日常では決して味わえない「刺激」なのではないでしょうか。それを満たしてくれるこのアニメは、間違いなくおすすめと言えるでしょう。

最終的なストーリーの結末には色々と言いたいこともあり、満足したとはちょっと違って、ジェットコースターを乗り終わって燃え尽きたという感じです。でも素敵?なジェットコースターでした。



・働く魔王さま!!

個人的満足度 60点 おススメ度 ☆3


異世界エンテ・イスラで勇者に敗れた魔王サタンは腹心と共に現代日本の東京に辿り着き、日本征服のため真奥貞夫と名を変え六畳一間のアパートを当面の魔王城とし、ハンバーガーショップで正社員を目指しながらアルバイトをする。そこへサタンを追って日本に来て、今は携帯電話会社で電話応対の契約社員として働く勇者エミリアがやってくる。2期では謎の幼女が出現し子育てに励んだり、続々と異世界から来訪者が来るなど波乱が続く。


異世界では強かった魔王と勇者があまりに庶民に成り下がった姿が面白く、2013年放送の1期を楽しんでいました。しかし今2期を見ると古さを感じるのは否めないと思います。懐古作品なら分かりますが中途半端に古いというか。あとは異世界からの敵キャラとの会話の中で様々な用語が出てくるのですが、あまり頭に入ってこない印象。異世界もほとんど出ないのでせっかくの要素が活かせてないと感じて惜しい。

異世界おじさんの方が異世界と現代が交差する作品としては後発なだけあって色々進歩している感じです。現代と異世界両方出るし、主人公は日本人なのであるあるネタを入れられて感情移入しやすいし。

個人的に登場人物の1人の住所が私の地元というのがあるので地元ネタは楽しいです。海の家にバイトに行く際、銚子が遠いというセリフは地元あるあるだなと感じました。

あとは主要キャラの掛け合いは楽しい。声優さんも8年前からずっと第一線で活躍している実力派声優さんばかりなのも大きいと思います。

ヒロイン、ちいちゃんのキャラデザが変わって賛否ありましたが、動くと可愛く、新しい風になっていて全く1期と変わらないより良いと思いました。続編がきまっているということで地元ネタも期待しつつ楽しもうと思います。



・うたわれるもの 2人の白皇

個人的満足度 80点 おススメ度 ☆4


(前作偽りの仮面のあらすじ)記憶を失った青年は雪原に倒れている所、クオンと呼ばれる動物のような耳をした少女に助けられる。青年はハクと名を付けられ水車を修繕するなど徐々に元来の優秀さを発揮していく。その後風来人ウコンに気に入られたハクは、帝都ヤマトへの護衛の任に同行、皇女アンジュを守護する仮面を付けた右近衛大将、オシュトルと出会う。その後自らの正体や世界の真実と向き合うことになる。続編の2人の白皇では各国を巻き込んだ壮大な戦絵巻が展開されていく。


シミュレーション要素を備えたゲームが原作の、和風異世界戦記ファンタジー、うたわれるもの。2006年に無印が2クールでアニメ化され、2015年に時代が変わり、主人公が交代しての続編、偽りの仮面が2クールで放送されました。偽りの仮面は未完で、本作はその完結的な作品になります。なのでストーリーを楽しむには合計4クール分チェックしてほしいということで、新規の方におすすめするのが難しい。無印は見なくても何とかなりますが、最低でも偽りの仮面は見ないと作品に入りにくいです。

(しかも偽りの仮面の前半は日常パートが多く、人によっては退屈と感じる人もいると思います。私も当時アニメ熱自体が低かったこともあり切っていました。今回2人の白皇を見るにあたり後半を見ましたが、後半のシリアス展開に必要な溜めの前半だったと今では感じます)

そこで、ユーチューブで配信されている「うたわれるもの2人の白皇アニメ指南書」をおすすめします。今までのストーリーを解説してもらえます。その後2人の白皇を見てもらうのがいいですし、興味が出たなら無印や偽りの仮面からでも好きな順に見るといいと思います。


なぜそこまで言うかというと、2人の白皇が見る価値が十二分にある作品だからです。

まず連続全28話で放送されます。1クールが一般的な昨今、2クールを上回る尺で描かれる作品は珍しいです。しかも今まで4クール分描かれたことで物語に深みが出ます。これは1クールや2クール作品では絶対にできないことです。

あとは声優好きの人もチェックしたい作品です。前作、偽りの仮面では主人公を藤原啓治さんが務めていたのですが、亡くなられたので今回は交代しています。

それだけなら他のアニメでもある話ですが、この作品は理由あって偽りの仮面で藤原さんと共演していた方が務めています。理由は偽りの仮面の終盤のストーリーのネタバレになってしまうので大丈夫な方は調べてみて頂ければと。アニメ指南書の動画の最後でも触れています。

なので物語のキャラクターだけでなく、現実の声優さんも応援したくなる稀有な作品。こんな作品は今までなかったと思います。

さて、2人の白皇の現時点の個人的評価なのですが、序盤は熱い展開もあって大変面白く、異世界おじさんもアビスもリコリコも上回る今期1位でした。その後、本来はシミュレーションゲームということで、各地を出向いての味方集めがメインとなるため、アニメ映えはそこまでしなかったですが、12話で一気に話進んで今めちゃくちゃ面白くなっています。10月からは後半部分が始まっており楽しみです。

作画は視聴前は全28話持たせる必要があるということで正直期待してなかったですが、かなり頑張っています。ダイの大冒険のアニメが長期放送にもかかわらず崩れないのはスタッフの作品愛がなせる技と聞きますが、この作品のスタッフも、天国の藤原さんに顔向けできるような作品にしたいと頑張っているのでは。アニメの出来を決めるにあたり、予算も人材も大事ですがそういう精神的要素も意外と決め手となるものです。



ここまでが、小説家になろう連載の異世界作品やファンタジー要素の強い作品で、この先はそれ以外のアニメを取り上げます。



・リコリスリコイル

個人的満足度 85点 おススメ度 ☆5


電波塔いわゆるスカイツリーが倒壊するなどテロが相次ぐ架空世界の現代日本。その平和は孤児の少女によって構成された秘密組織リコリスによって保たれていた。そこで問題行動をとったと指摘された、クールで効率主義の少女たきなは、支部の喫茶リコリコに転属させられる。そこで歴代最強のエリートリコリスだが、なぜか平和主義を貫こうとする少女千束と出会う。


今期ツイッターのトレンドを席巻し社会現象にまでなった作品。原作が人気あるなら分かりますが、オリジナルアニメで一からそこまで成り上がるというのがこの作品の凄さを物語っています、それだけ面白いです。

主人公の少女2人を中心とするキャラクター描写が丁寧ですし、銃の音響など演出も大変よくできていて、さらにOPEDもすごいので1回1回アニメの中に引き込まれてしまいます。

あえて欠点をいうなら終盤のストーリー展開は、現代日本を舞台にしているにしては違和感あり、やや強引な部分はあったかもしれません。あくまで架空の日本と割り切って見る必要がありそうです。ともあれその欠点を吹き飛ばすくらい、キャラクターや演出の魅力がすさまじいです。個人的に今まで見たオリジナルアニメだと、まどマギやガンダム関連がそこまで刺さらずコードギアスも後半不満点があったので1番かもしれません。欠点の少ないアニメでなく長所がすごいアニメとして、おススメ度は満点の☆5とします。

※近年、アメリカ映画を中心にさまざまな人種やジェンダーを構成に扱う、いわゆるポリコレが、表現の自由を損ない作品の面白さを損なうことにつながるのではと議論になっていますが、この作品はある程度配慮しつつも作品の魅力を損なわず面白い作品に仕上げていて感心しました。



・Engage Kiss(エンゲージキス)

個人的満足度 80点 おススメ度 ☆4


太平洋上のメガフロート都市ベイロンシティ。この都市は資源で潤うも、D災害と呼ばれる悪魔の引き起こす事件が多発していた。その対処を行う民間軍事会社の1つを運営する青年シュウは、資金繰りに悩み終始金欠だが、美少女女子高生キサラに献身的に支えてもらうことでなんとかやっている。また、元恋人アヤノにも何かと世話になっている。そんなヒモ状態なダメ人間シュウの会社だが、災害時に力を発揮する。その訳は・・。


A1ピクチャーズ制作のオリジナルアニメ。しかも土曜日放送ということでリコリコと共通点多い作品です。ところがこちらは主人公がかなりの屑で、しかもヒロインがヤンデレという、非常に人を選ぶ序盤になっており、リコリコより話題にならなかった印象があります。

ところが中盤に入り、主人公が屑に見える理由が明かされ、ストーリーもどんどん動いて尻上がりに面白くなっていきました。続きがソシャゲ化されるようですが、最終回はそれを感じさせずうまくまとまっていて良かった。今期は名作揃いでしたが最終回についてはこの作品が1番まとまっていたと思います。

後半はリコリコに迫る、部分的には上回る勢いがあり、リコリコと合わせて視聴することで最強の土曜日、最強のオリジナルアニメクールを作ってくれました。人は選ぶ部分はあるものの、おすすめです。



・ようこそ実力主義の教室へ 2ndseason

個人的満足度 80点 おススメ度 ☆4


東京都高度育成高等学校、そこは金銭に相当するポイントが毎月10万円分支給される夢の楽園のような学校だが、その内実は一部の成績優秀者のみが好待遇を受けられる実力至上主義の学校だった。Aクラスに昇格して卒業することで進学・就職先も保証されており、A~D、4クラスに分けられた生徒たちは様々な実力試験を行う。1年Dクラスに配属された綾小路清隆は、自堕落な生活を送るDクラスの面々の中でAクラスを目指すクラスメイトの堀北鈴音に協力することになる。2期は1期で描かれた無人島サバイバル試験後の、豪華客船内の試験から始まる。


5年前に放送されたアニメ1期でこの作品を知りまして、その後原作ライトノベルをずっと買って読んでいました。原作はラノベでもトップクラスの売上を誇っており面白いです。一見平凡そうな主人公綾小路の豹変ぶりと、魅力的なキャラクター達によるクラスごとの頭脳戦が魅力です。

5年ぶりに満を持して放送された2期ですが、前半は作画が微妙で原作カットも多かったのでネットの評判は良くありませんでした。もちろん面白い部分良い部分も多いのですけどね。世間では軽井沢さんが人気ですが私は頭のネジが飛んだキャラが好きなので中盤の櫛田さんを楽しんでいました。

しかしラスト2話は原作で山場ということもあり、素晴らしい出来だったと思います。絵が付いてこそ原作でできなかった発見もあって、アニメっていいなと思いました。OPも当初、何だこれ?ダサ・・と思いましたが見返す内に作品の内容をよく捉えて独自性もあるめちゃくちゃ良いOPと感じました。

円盤は作画を直すそうで原作0巻も付くそうです。坂柳さんも好きなキャラなので来年放送の続編も期待しています。原作ラノベは2年生編に入っており、微妙と思う時期もありましたが最近まためちゃくちゃ面白くなっています、おすすめです。



・継母の連れ子が元カノだった件

個人的満足度 75点 おススメ度 ☆4


中学時代に交際していた伊理戸水斗と綾井結女は卒業を機に別れるが、高校入学直前にタイトル通りの思いがけない再会を果たす。案の定ギスギスしながらも両親に気を遣った2人は、「異性と意識したら負け」というきょうだいルールを取り決めるが・・?


異世界物が好きな私にとって、現代ラブコメはそこまで満足度が高くない傾向ですが、この作品は今まで見てきたラブコメでもかなり上位でした。今期はリコリコ、アビス、異世界おじさんといった個性あふれる過激な面白さを備えた作品が私のアニメ熱を支えていましたが、この作品は面白いというよりゆっくりと心の隙間を埋めてくれる作品で、最初はノーマークだったのが徐々に好きになっていきました。

キャラクターとしては主人公とヒロインの他、中盤出てくる第3のヒロインいさなが魅力的な他、地味に良いと思ったのが2人の両親。ろくに初登場シーンを描いておらず影が薄いんですが、子供に干渉しすぎず尊重してくれる良い親だなと感じます。

そして普通のラブコメは好きになって告白、結ばれたら終わりですが、この作品は「元カノ」ということで、結ばれた後、心が離れていく展開を丁寧に描いており、深みもある作品だと思います。中でも9話で描かれた中学時代の恋愛模様は、ラブコメというより1つの恋愛ドラマとして大変素晴らしい作りになっていると感じさせられました。



・カッコウの許嫁(2クール目)

個人的満足度 55点 おススメ度 ☆3


高校生、海野凪は、自分が「取り違え子」というのを知らされる。本当の両親との面会前に、これから許嫁と会うが気が進まないという女子高生、天野エリカと交流する。その後両親と面会するが、その席にエリカもいた。そう、エリカこそ凪と取り違えられた子であり、凪の許嫁であったのだ。さらに凪が思いを寄せる瀬川ヒロと、実妹と思ったら義妹だった海野幸も絡んできて、恋の四角関係物語が始まる。


王道ラブコメを貫こうとしている部分は伝わってきます。キャラを増やしすぎないことで1人1人を丁寧に描くことができています。

ただ、私はアニメを楽しむうえで1番重視するのはストーリーなのですが、この作品は2クールの尺があった割に話が進まなかったので低めの評価となります。サザエさんのようなものと割り切ればいいのかもですが、1クール目で感じた伏線が未消化に感じました。原作は未読ですが構成さんが原作に忠実に作りすぎ、アニメとしてはまとまりのないものになってしまったのでは。

逆に同じマガジンラブコメの大ヒット作、五等分の花嫁2期は原作をカットしすぎという批判も聞きますが、話を進めて映画で綺麗に完結させたという意味では良かったのかなと。



・シャドーハウス 2ndseason

個人的満足度 70点 おススメ度 ☆4


この館には秘密がある。断崖に佇む大きな館、シャドーハウスで貴族の真似事をする、顔のない一族シャドー。そしてその顔としてシャドーに仕える世話係の生き人形。シャドー一族の少女、ケイトに仕えることになった生き人形はエミリコと名付けられる。好奇心旺盛なエミリコは屋敷で仕事をする内に様々な謎があることに気付いていく。2期では1期で明かされた重大な真実と向き合う中、ローブをまとった謎の影が起こした事件に遭遇する。


昨年の1期は見ていませんでしたが、アニメ系ユーチューバーさんのライブで話題だったことがきっかけで、開始前にチェックしました。非常に丁寧に作られており、エミリコという少女の可愛さが絵として映えます。ミステリー的な、屋敷の謎が少しずつ明らかになっていく面白さもあるし、私の好みとは少しずれていますが幅広い方におすすめできる作品です。最終回はこれからだ的でしたが色々気になる要素も出てきました。



・ポケットモンスター(マスターズエイト編)

個人的満足度 70点 おススメ度 ☆3.5


この世界の不思議な生き物、ポケットモンスター、縮めてポケモン。ポケモンマスターを目指す少年サトシは、オーキド博士から相棒のピカチュウを渡され、旅立つことになる。

最新シリーズではタイトルが無印時代に戻り、全てのポケモンゲットを目指す少年ゴウと、今までめぐった各地方を回り、ポケモンバトル最強を目指すことになる。


ポケモンのアニメは3~4年間隔で、ゲームが新発売されるごとにアニメのシリーズも切り替わりますが、切り替わる前にリーグ戦というものがあり、サトシが優勝を目指して戦います。ポケモンのアニメは全部は見なくなりましたが、サトシがどこまで成績を伸ばせるか気になって例年そこだけはチェックしていました。

今回何といってもワタル、シロナ、カルネなど歴代のチャンピオンが集結し最強を賭けて戦うトーナメント、マスターズエイトにサトシも参戦するという、今までにない熱い展開で注目です。かつて四天王1人にさえ全く歯が立たず、地区大会ですらベスト16がやっとだったサトシがチャンピオンと互角に戦うのは感無量。もしかしたらサトシ、今回で主人公を卒業する可能性すらありますし、かつてポケモンのアニメを楽しんでいた人はぜひ見てほしいです

クオリティとしては2013年から2016年にかけて放送されたXYシリーズがアニメファンの視聴にも耐えうる最高峰と思っていて、そこまで期待すると肩透かしですが、部分的には見ごたえあるバトルを魅せてくれます。現時点だとサトシVSダイゴ戦がおススメで、ダイパかべストウィッシュを見ていた方にはシロナVSアイリス戦がめちゃくちゃ刺さると思います。



以上が最後まで見終えた作品です。以下の作品も6話までは見たので載せておきます。



・転生賢者の異世界ライフ

個人的満足度 50点 おススメ度 ☆2.5


異世界に召喚されたブラック企業の社畜、佐野ユージ。彼の職業は魔物使い(テイマー)。不遇職と呼ばれる職業だがスライム軍団を仲間にし、第2の職業賢者を手に入れるなど、圧倒的な力を手にする。しかし自分の強さには無自覚で?


同作者の冬アニメ、失格紋は手堅い面白さはあったものの、よくある異世界物的な作品でした。ただしこの作品は、視聴前は脇役のスラちゃんズを新人女性声優で固め、広報活動を頑張っていたので結構期待していました。ただ肝心のアニメの内容がいまいちと思ったので6話で視聴を切りました。

最強物ながら主人公を苦戦させたり前世を実写風に描くなどシリアスな展開も入れようとしているのですが、作画や演出がいまいちと感じどうしてもB級テイストを感じます。B級テイストを抜け出せないならいっそ魔王様リトライみたいにギャグ路線に振れば良かったのですが、ギャグとしてもシリアスとしても色々中途半端に思いました。あとは失格紋でも感じたことですが、能動的に動かないせいかヒロインがいまいち可愛く感じません。EDと次回予告は素晴らしいクオリティですがスタッフ見たら完全に外注ですし。

では全くお勧めできないかというと、前述のスラちゃんズの動画・特番・ラジオなどがめちゃくちゃ充実しており、アニメ単体で考えず総合バラエティ番組として考えれば、下手な地上波のバラエティ番組より余程楽しめると思います。過去ですとリアデイルや隠しダンジョンがアニメ本編こそ微妙な部分はありましたがラジオが面白くて総合的な満足度は高かったです。私もそうしてもよかったのですが、今期はめちゃくちゃ豊作で、面白いと感じた作品に集中するため、やむをえず視聴を終えました。



黒の召喚士

個人的満足度 45点 おススメ度 ☆3


前世の記憶と引き換えに高ランクすぎる召喚スキルと魔法スキルを得た異世界転生者ケルヴィンは、冒険者としての生活を始めるが、強敵を求めたがる性格と新人レベルを超えたステータスで注目を浴びるようになる。


この作品はクオリティ悪くなく戦闘シーンもCG演出を取り入れるなど頑張っていましたが一言でいうと「合わなかった」それに尽きます。1話冒頭の主人公の第一声、「異世界転生って知ってるか」に転生物が増えている昨今に何を言ってるんだと思ってしまいましたし、泥沼(無職転生?)やスライム(転スラ?)、奴隷(異世界迷宮?)といった色んな要素が入っていましたが、なろう好きからすると、嬉しいというより何か無造作に有名作品の要素を突っ込んでいるように見えてしまいました。

回復術士や暗殺貴族なんかも色んな作品から引っ張ってきてるという批判を耳にしますが、あちらは作品を面白くするため、なろう作品を研究、厳選して取り込んでいる印象で個人的には好きです。

ともあれこの作品の本領は主人公の戦闘狂的な部分、バトルジャンキーにあると聞いていたので期待していました。ところが中盤、主人公がそういう部分を発揮し始めましたが今度はそんな主人公にまるで共感できない。戦闘狂というより、ただ性格が悪いように見えてしまったんですね。これなら冬アニメの賢者の弟子の方が作画はぼろぼろでしたが主人公を応援できた分、まだ楽しめました。主人公に共感できないというのはなろう作品において結構致命的だと思うので6話で視聴を終えました。ただしこれは私個人の嗜好なので合う人はいると思います。



彼女、お借りします 第2期

個人的満足度 60点 おススメ度 3.5


さえない大学生、木下和也は初めてできた彼女に1ヶ月で振られてしまい、傷心を癒すためレンタル彼女を使ってデートすることに。そこに現れたのはすさまじい美少女水原千鶴だった。2期では夢を目指して邁進する千鶴と向き合うことになる。


1期は主人公のダメさに悶々としながらも、リアリティある恋愛模様や女の子の可愛さもあってまずまず楽しんでいました。2期は1期に負けないクオリティで、しかも主人公も成長したのか多少ましになって良かったのですが、今期は他にフィーリングが合う作品が多数なので、6話で視聴を終えました。ヒロインは4人いてハーレムラブコメの形をとってはいますが、千鶴がどうしても強く主人公もそちらしか向いてないように見えるのも気になる部分でした。もう1人のヒロイン瑠夏ちゃん推しだっただけに。

カッコウの許嫁もそうですが、マガジンのラブコメってアニメファン向けというよりいわゆる陽キャを向いた作りをしていて合わない部分も多い感じです。あとは現役の学生なら共感できる部分が多くてより楽しめるかもしれません。

レンタル彼女を卒業して普通に交際するのが物語的には王道だと思いますが、原作は実際あるレンタル彼女を取材して作っているので忖度してなのか、なかなかそうはできないことがもどかしいことだと思います。



前期春アニメも大豊作で視聴アニメの記録を更新していましたが、夏アニメも大豊作で18作品(ダイの大冒険も視聴しているので19作品)の視聴とさらに更新しました。

名作続出の素晴らしいクールだったと思います。改めてスタッフの皆様に感謝です。

振り返ると、人死にが出る激しい作品が多かった印象。個人的にストレスフリー的作品よりそういう作品の方が好きです。

ただ前期はどれもそこそこ面白くほとんどが最後まで視聴できたのに対し、今期はすごく面白いと思った作品と合わないと思った作品の落差が激しく、面白いと思った作品に集中するため視聴をやめてしまった作品が多くなった気がします。これは基本私の嗜好の問題ですが、近年アニメ会社の赤字問題がニュースとなっており、会社の体力差に伴う、作品ごとのクオリティ差が出てきてしまっている側面もあるかもしれません。

あとさすがに19作品の視聴は無茶でした(汗)秋アニメは数年ぶりの日5ガンダムなど続々面白そうなアニメが始まっていますが視聴数はもう少し抑えます。春夏とサマータイムレンダが相当面白かったようで話題になっており、時間ができた時見る予定です。


ところでアニメ系ユーチューバーさんの動画で知ったのですが、来年1月からのアニメでなろう原作が現時点でなんと14作品に上るそうです。アニメの歴史上、今までどんなジャンルも成し遂げたことない、凄まじいことだと思います。せっかくですしなるべく視聴し面白い作品は埋もれないよう応援したいです。その際、普段は最終話後にアニメ感想を投稿していますが、もっと早い段階で複数回に分けて紹介できたらと考えています。個人的になろうダービーと呼んでいまして、どの作品が抜け出すか注目です!

ここまで読んで頂き、ありがとうございました!

よろしければ、気軽に評価頂けるとありがたいです。

(ご意見や好きなアニメなど教えて頂けるならぜひ感想欄にどうぞ)


異世界アニメ中心に、他クールのアニメ感想も書いています。タイトル横のリンク先「アニメ感想の部屋」からもどうぞ。

2022年春

https://ncode.syosetu.com/n3460hs/

2022年冬

https://ncode.syosetu.com/n5352ho/

2021年秋

https://ncode.syosetu.com/n4774hl/

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 序盤が駆け足で視聴をやめたのが悔やまれるほどデキの良い、ダイの大冒険の後に見たのもあるけど、うたわれるもの二人の白皇の1話は戦闘シーンがいまいちだったよ。 紛れもない名作のうたわれるもの無印…
2022/10/17 20:04 退会済み
管理
[一言] 私が視聴したアニメは以下の作品でした。 ↓↓↓ ・組長娘と世話係 ・RWBY 氷雪帝国 ・黒の召喚士 ・惑星の五月雨 ・異世界薬局 ・転生賢者の異世界ライフ ・オーバーロードⅣ ・シュート …
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ