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神と魔王の弟子は魔法使い 〜神喰いの継承者〜  作者: ルド
第5章 弟子の魔法使いは世界を彼らと共に守り抜く(掟破りの主人公大集結編!!)。
90/103

第81話 お昼休憩に入りまーす(弟子は師匠の本質を忘れてた)。

*この物語は大食い物語ではありません。あくまでバトルものです(一応)。


「ガツガツガツガツガツガツ!」

「め、めっちゃ食うなー。どんな胃してんだよ」

「『記録(ログ)』を使うとジンではどうしても反動が大き過ぎてヘタしたらマジで死ぬ。魔力が全く足りないしな。だからジンは融合魔力と気力を極限まで活性化させて消費している。ブレスレットに込められている魔力も使うが、肉体へ多大な代償はどうしても残ってしまう。それでも本来は不可能である魔法が使える時点で流石オレの弟子だけはあるが」

「代償イコール食欲なの?」


 近くもステーキ屋さんに寄って1キロステーキ(三十分以内完食で無料)を十皿目に入ったとこだ。最初は不思議そうに店やメニューを見ていたヴィットが師匠の説明を聞いて軽く顔を引き攣っていた。完全に人を化け物扱いしている目だな。失敬だが、絵面的に化け物かもな。


 魔神率いる(最初は魔王だったけど)敵チームは塔と一緒に消滅した。

 さらに師匠の乱入の結果、シュウさんとマドカの結界も破壊されてしまい(トオルの所為だけど)、騒ぎに聞きつけた住民や警察、警務部隊が駆け付けて来たので慌てて避難。巻き込まれた緋奈には申し訳ないが、気絶している間に師匠に頼んで家の方へ転移で送り届けて貰った。多少騒ぎになると思うが、この際仕方ない。


「まぁジンが望むなら記憶操作も考えたが……」

「ムグムグ! だ、大丈夫です! ガムガム! ど、どうせ色々見られてるとおもっ、ゴクンゴクン! 思うので!」

「そうか……(食う量まで増えてないか? とうとう鬼神並みの胃袋に進化を果たしたか)」


 そう、今さら記憶操作して消去を頼んでも本当に解決するかと言われたら微妙なのだ。

 桜香だって色々気付き始めている。というか親父たちがいる前で零さんが暴れたから今後絶対面倒が増える。記憶操作の範囲が広過ぎるとバグるって言ってたしここまで来たら俺も覚悟を決めよう。さらば平穏な日常よ!(*元々あったか?)


「食べながら喋るんじゃありませんよ。あ、店員さんアイスのおかわりを」


 注意しながらマドカだって食べるじゃん。俺の奢りであるアイスを。

 よくよく考えたらクソ暑い夏日だ。食べたくなるのも分かるが、この娘に遠慮は皆無である。

 ちなみにこの場にいるのは俺、師匠(黒髪状態)、マドカ、ヴィットの四人。零さんは幼馴染だという九条さんがいるシュウさんの狩の拠点へ。トオルさんも一緒に行っている。何でも師匠に伝言を頼まれたらしい。本当は一緒に肉を食いたくって自分で行けと言ってたが、次元を越えたばかりの分身体の魔力はかなり消耗している。回復と俺に対する説明という正当な理由?からトオルに問答無用で行けと指示。……少々不憫なので帰りにスーパーの特売ステーキ肉をプレゼントしてあげよう。


「ふぅー! とりあえずこんなもんかな?」

「二十皿行くかと思ったわ。ブラックホールみたいな胃袋だな」


 気力も魔力をスカスカになったんだ。食わないと本気で命に関わるからこっちも遠慮してたらマズいんだよ。


「で、師匠。話って言うのはシュウさんや零さんの事ですか? あの魔王の件? それとも塔? 幼馴染や妹を利用した魔神? 何故か復活する手下ども? あるいは……アンタが隠してた『神ノ盾(ウロボロス)』の件かオイ?」


 別世界の魔術師のシュウさん。異能使いの零さん。精霊使いのヴィット。トオルさんまで来ていた。零さんは事故で来てしまったらしいが、師匠なら異変に気付いて先に連絡する事だって出来たはずだ。


「気付かずに遅れたなんて言わないでくださいよ? 知り合いもいない世界なら分からなくありませんが、俺がいる(・・・・)世界ですよ? 気付かなかったわけないですよね?」


 誤魔化すなと視線で訴える。師匠は作り笑いをしながら両手を上げて降参した。


「あははははは……やっぱり怒ってる?」

「あったり前でしょうが。しかも前回会った時に一番話さないといけない事も黙ってましたよね?」


古代原初魔法(ロスト・オリジン)』の一つ。闇系統の『神ノ盾』と呼ばれた『無限の蛇』が宿っている魔法。

 たとえ神であってもコピー不可。簒奪などの特殊な方法で力の一部を奪えば使用も可能かもしれないが、師匠が管理している筈だったので奪われた魔法の中にそれがあるなんて少しも考えてなかった。というかなんで言ってないんだ?


「だって……あの時に言ったらサナに殺されるだろ?」

「大人しく殺されてください」

「で、それがアリスの耳に入って家でお説教コースじゃん?」

「お説教されてください」

「シャリアが呆れる」

「呆れらてください」

「ティアに斬られ「斬られろ」そんな!?」


 もういっそのことティアさんの聖剣で亡き者なってくれないかな。毎回トラブルに巻き込まれる世界と俺たちのために。


「はぁ……つまり奪われたのにはすぐ気付いたけど。物が物だけにすぐには言い出せなかったというわけ?」

「い、言い訳しておくと奪われたのは研究の為に用意したチカラの一部みたいなもので! 本体の方はちゃんとオレの中にあってな!? 気付いたけど本体と同等のチカラまで発揮できないと思って! 精々出力も半分かそれより下くらいだと!」

「俺はその半分以下の力しかない蛇に捕まって魔力を喰い尽くされたんですが??? ちなみに師匠の魔力もですよ?」

「それは……結構ヤバイかもな」

「いや、かもじゃなくて本気でヤバイよ」


 分かっているつもりだったが油断した。バレたら面倒とか先送りにして後で重大な凡ミス起こす人だったわ。しかも面倒な秘密主義な部分もあるから吐かせるのも骨が折れる。俺も人の事言えないけど。

 帰還してそんな師匠の面倒癖によるトラブルから解放されたと思ったが……。


「あー……白状するとな? 奪われた『古代原初魔法(ロスト・オリジン)』は一つじゃないんだ」

「……は?」

「盾と槍と杖のオリジン。チカラ自体は一部だけどお前の持ってる『神ノ刃』のように武器化された最新の魔道具。あ、一応試作段階だから多分大丈夫かな?」

「すいません。やっぱり斬られてください。今すぐに」


 本当に油断していた。師匠と関わった時点で世界飛び越えてもトラブルが舞い込んでるんだったわ。


 というわけで本日は懺悔の会でした。めんどくさがり屋なジークの白状タイム。

 盗まれた魔法の中に試作の武器化された『神の武器』が紛れてました。あーやらかした(棒読み)。

 怒られると思って報告せず追っていたのは事実ですが、もしかしたら弟子の刃なら自力で乗り越えれるかと期待した部分もあります。でもやっぱり言うべきでした。嫁さんたちからお仕置き確定です!


 次回からまたバトル展開へ戻る予定。一気に最終決戦まで行くかも?

 色々と押しているのであんまり寄り道せず進めれたらと思います。

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