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神と魔王の弟子は魔法使い 〜神喰いの継承者〜  作者: ルド
第3章 弟子の魔法使いは優等生達を欺き凌駕する(何気なく)。
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第29話 真に欺いた者とは 暗躍(ネタバレ)編(弟子は悪意を利用する)。

 意外なことに不良のフランスパン君は、頭がキレはピカイチだったらしい。


「春野たちの企みを知ってたのか?」

「──たち。その言い方からして、お前も気付いていたってことか?」


 クククッと鬼苑は面白そうに笑った。


「さっきの格闘術といい。ランクも階級もアテにならないな。まさか、お前みたいなのがあぶれてるなんてな」

「俺の階級まで知ってるのか?」


 ちょっと驚いた。

 カードの更新すら放ったらかしにしてたのに。

 ほぼ無意味なあのカードの存在を知っている物好きがいたとは……。


「初心者がこんなところまで来てる時点で異常だ。情報が確かならまだ五層くらいしか突破してないだろ? いったいどんな手品を使ったんだ?」

「君なら分かるだろう。魔法使いにとってのタブー。無駄な詮索はその辺にしてくれ」

「それはそうだ。……どうも気になる事があると目がない。悪い癖だ。許せ」


 既に突発的に始まった戦闘が止んで、進んでいるか怪しい話し合いへ移っていた。

 と言っても今度は本当に二人だけで、残りの数人は俺が持って来たリュックの中身の確認と周辺の見張りをしている。


「本当に護衛は付けないのか?」

「ここからの話は聞かせるつもりはない。お前もその方が都合がいいだろう?」


 金剛と同じガタイの良い男と、明らかに戦闘向きではない女子がお辞儀をして持って行ったが、あのヤバい気配の双子は顔を見せていない。

 その二人と同様に現在は退がっているようだが、その気になればいつでも戻って来ると考えた方がいい。

 あんまり顔は覚えてないが、可愛らしい顔立ちの女子とは思えない闘気を纏わせていた。


「手を組めと言ったが、具体的に何をしたい?」

「その前に確認したいが、お前が何処まで知ってる? この茶番の真実を」

「……二人が学外でも関係者だって事くらいか。あとはまだ」


 ジィちゃんが見せてくれた雑誌。

 アレにはそのヒントも写っていたが、明確な答えにはまだ辿り着いていない。


「教えてやろうか? 手を組む前に」

「何故お前がそんなことを知ってる」

「知らないのか? 霧島楓はオレの奴隷だ」


 ……奴隷制度なんてあったか。

 冗談に言っている風に聞こえない。

 マジな顔で目の前の男は、霧島と春野の関係をペラペラと話した。

 いくつかは予想通りだったが、予想外な話もある。本当ならマドカを動かす必要が出てくる。


「結局のところ、お前はどうしたい? 藤原との取り引きが罠と分かってるなら、さっさと手を引いて裏切り者の二人を折檻すればいいと思うが」

「どんな手を使ったか知らんが、綾の奴はオレの手下を数名抱き込んでる。その一人には付き合いの長い篤もいてな。ただの悪戯にしては、アイツらは度が過ぎた。まんまと傀儡にされた篤たちもな」


 なるほど、大体理解した。

 要するにこの男は、自分を出し抜こうとしてる二人や操られてる部下にも腹を立てている。

 まとめて始末を付けるまで、この取り引きから手を退くつもりないのだ。


「ついでに藤原も潰そうか考え中だが、あの女は用心深い。仮に現場を押さえても、適当に逃れて終わるだろうな」

「そこまで分かってながら手を出さないのか?」

「今はまだな。散々利用されてる篤たちのお灸も必要だ。途中までは綾たちに良い思いをさせてやるさ」


 鬼畜だなぁ。

 まぁ止めないから俺も同罪か。


「最終的に二人はどうする? お仕置きもやり過ぎれば、お前の立場も学園生活も危うくなるぞ?」

「退学か? それくらいでオレが折れる事はない。学園側が立ち塞がるなら、持ってる手札を使って学園内を荒らし回ってやるよ」


 そもそもが道連れ覚悟の精神か。他の奴らが異常者と呼んでる理由がよく分かる。

 ……この男は必ずやる。たとえそれが自分の首を絞めることになっても。


「話は戻そうか。今回の裏の事情を俺に教えて、お前は俺に何をさせたい? 藤原は勿論、春野や霧島、白坂でもないな? 本当に潰したいのは───いったい誰だ?」


 コイツに対する危険度を高めながら、改めて尋ねてみる。

 仲間意識なんてコイツには一切ない。俺も同様だ。この男を仲間なんて絶対に思わない。

 これは仕事の話だ。何か成し遂げる為に、その者の人格や推理力、そして実力を見極めた上でこの男は誘っているんだ。


「オレが倒したい奴は……」


 そして男は、その名を口にする。

 興が乗ったか目的も口にした。本当か嘘か不明であったが……答えは出た。


「分かった。手を組もう」

「……ククククッ、やっぱり面白いな。お前は」


 そうして俺は、鬼苑と手を組んだ。

 メリットは正直薄めであるが、アイツと同様に少しだけ興が乗った。


「だが、忘れるな。俺たちの間に仲間意識はない。ただ利害が一致しただけ」

「ああ、だからヘマはするなよ? もしもお前が裏切るような動きを見せるなら、オレはいつでもアイツらを投入出来る準備を整えてある」


 アイツらとは双子の事だ。

 なんだかフラグな気もするが、ついでに気になって訊いてみることにするか。


「あの双子って何者だ? ただの金髪美少女には見えないが……」

「なんだ好みか? なんか知らんが、アイツらもお前にご執心のようだぞ?」


 それはどういう意味か、奇妙な話が続いたが、予想外過ぎる問題だったので、一旦放置した。







 俺は春野たちの計画が実行される前に、先回りする事にした。

 マドカの手も借り前日の夜に再び忍び込んで、鬼苑から借りていたダンジョンカードを利用。

 二十五層まで一気に転移して、言われていた隠しフロアに着いていた。

 偽装をされている壁は、火の魔法『火炎弾』を小さな爆弾で、円状に貼り付けて爆破。


「ふっ!」

『『──ギギギッ!?』』


 壁を蹴り倒して内部へ突入すると、驚いた虫系の大型犬サイズの魔物が十数体。後方にボスらしい三倍くらいのカマキリの魔物を発見した。


 ───ドッドッドッドッドッドンッッッ!!

 

 突入と同時に敵を捕捉して、片手でハンマーを打ちながら銀銃を高速連射。西部劇……。

 配下のアリやバッタみたいな魔物六体の頭部が吹っ飛んだ。


『ギギギィィィー!』

「キモい!」

『ギ、ギ……』


 六発式のリボルバータイプなので即弾切れを起こす。

 魔法銃であるが、補充は普通の銃と同じで手動なので、飛んで来たバッタを殴る為に使う。

 倒れたところで空いた手から『火炎弾』を凝縮させた『高熱炎剣』で突き刺す。回転して真っ二つにしながら、回転弾倉(シリンダー)を開いて空薬莢を捨てる。

 さらに飛んで来たバッタに炎剣を投げて突き刺す。落ちたのを見ずにホルスターから出した全弾セット済みのローダーを弾倉へセットした。


「害虫駆除だ」


 続けて残りの雑魚に全弾撃つ。

 またすぐ空になるが、今度は『火炎弾』を鞭のように扱って振るう。


『ギギギギギギっ!』


 最後に残った大型のカマキリを鞭で縛って拘束。

 熱耐性があるのか、結構保っているようだが、一部の熱力なら一気に引き上げれる。

 鎌の部分を縛っていた箇所の熱量を急激に上げて、引っ張る力も合わせて鎌を断ち切った。


「終わりだ───『五式・火閃(カセン)』!」


 トドメは集めた火炎の凝縮させた一太刀。

 師匠の仲間から習った剣術で、頑丈なカマキリも真っ二つに斬り裂いた。


「これで掃除は終わった。あとは箱だが……」


 そして目的であった宝箱の中身(・・)を片付ける。

 空箱にして土魔法と風魔法で戦闘の爪痕を消して、壁の偽装も施しておく。

 バレないようにダンジョンを出て学校外まで移動。待ち合わせの時間まで、待機してくれていたマドカの車で仮眠を取ることにしたが……。


「なぜ膝まくら?」

「ねーんねーん、ころりーよ〜」

「子供扱い!?」


 母性たっぷりなマドカままに翻弄されながら、春野の待ち合わせ時間まで休息を取った。






 そして当日のダンジョン前。

 職員に呼び止められることなく、男女で分かれる更衣室兼入り口。


「じゃあ、転移前で待ち合わせね?」

「ああ、分かった」


 そこで分かれて、俺は職員に渡されたキーのロッカー番号……とは違う番号のロッカーへ移動。

 マドカに用意して貰った鍵を使って、そのロッカーを開ける。


「悪い、待たせたな」

『(ピュイ!)』*大丈夫ですボス! って言ってます。


 中には銀色の金属生命体──テイムのメタル君が待機していた。


「予定通りまた肉体を借りる。多少の戦闘をすると思うが、形態は崩すなよ?」

『(ピュイ!)』*了解ですボス! この命に賭けても必ずや! って言ってます。


 若干テンションが高い気がするが、やる気があるのは大いに結構。


「よし、じゃあいくぞ」


 魔力を通して魂の一部を譲渡する『授けし魔術師の魂(ソウル・マジック)

 舞踏会のような魔法の仮面で姿を変える。『二番目の仮面(セカンド・フェイス)


冒険家の秘密道具アドベンチャー・シリーズ』の二つの原初魔法(オリジナル)を発動した。


「……行くか」


 そして姿と魂を授かったメタル君こと龍崎刃の分身体は、用意していた探索用の服に着替えて部屋を後にする(素材が頑丈ないつもの制服だけど)。


「あ、何かありましたか?」

「あー、いえ、春野さん……ランク上の女子にやっぱり危ないから一緒に行くのはやめようって言われて……一人だと不安なんで戻って来ました」

「そ、それは仕方ないねぇ」

「早いですけど、自分はこれで失礼します……」

「お、お疲れさま……」


 軽く同情されて職員に見送られた俺は、メタル君と入れ替わってダンジョンを後にする。……受信しやすように、すぐに裏手に回って壁に背を向けた。


「俺の分身は順調に降りてるようだ」


 術は発動中、魂を通して契約を結んでいるメタル君とは、ダンジョンの側なら外でも通じる。

 勿論、内部からの方がやり易いが、外に出たという俺のアリバイを確実にしたい。

 奴らが本性を見せるまでジッとした後、上がって来る春野たちに出会わないようにダンジョンの建物から離れると……。


「──失礼します」

「……え? 刃?」

「ん? なんだね? 君は」


 鬼苑から予め聞いていた会議室に入った。

 そこには話の中心である桜香とそのグループメンバー数名、鬼苑とそのグループメンバーが数名いる。あの双子の金髪もいるが、視線は合わせない。


「おまえは……」

「龍崎くん? どうして此処に?」

「刃君、まさか桜香さんの話を聞いて……?」


 他にも生徒会の会長こと土御門、副会長の西蓮寺、風紀委員長の咲耶姉さん。あと生徒会メンバーと思われる書記役の女子がいる。

 それに戦術クラスの担任と学年主任の二人の教員が控えている。


「突然すみません。普通科一年、龍崎刃と言います」

「魔法科、戦術クラスの担任の長谷川だ。君は確かマドカ先生のお気に入りだね? 休日にこんなところで何のようかな? 分からないかもしれないが、いま大事な会議の最中だ。部外者の君は部屋を出てもらえるか?」


 メガネを付けた痩せ型の教員が前に出て来る。

 何度か顔を見たことがあるが、この人が桜香たちの担任か。


「部外者……確かにそうですね。俺は普通科、そちらは魔法科。学年こそ一緒ですが、そちらの小競り合いに本来俺は一切関係ありません」


 全然いなかったら二度手間になると思ったが、ちょうどいい。

 用意していたICレコーダーと写真。あとあの雑誌を用意する。


「貴方のクラスの春野綾さんが巻き込もうとしなければ……関わる機会はなかった」

「春野さん? 何故彼女が関係するんだね? あまり勝手な発言は──「まぁ、待てよ先公?」ッ……鬼苑」

「そいつから何か気になる奴の名前が出たんだ。会議も飽きてきたし、折角だから聞かせてくれよ」


 追い出そうする姿勢の教員に鬼苑が口を挟んで割り込む。

 担任にも臆さない堂々と座ったままで、さり気なく飽きているアピールして、対面席に座る桜香たちを挑発。……奴は怖いモノ知らずか、キレるなよ桜香。


「し、しかしだな──「龍崎って言ったか? オレは鬼苑だ。面白そうだから続けろよ。歓迎するぜ?」ッオイ!」


 完全無視か。しかも初対面扱いかよ。

 まぁそっちの方が都合がいいけど。担任が頰をピクピクしてるが、平気なのか? あ、平気だから問題児なのか、納得。


「まずはこれを聞いて欲しい。鬼苑、それに桜香(・・)、お前ら二人にも深く関係がある内容だ」

「私にも……?」


 と言っても聞かせるのは、録音した春野たちの音声をマドカが合成した偽物。

 白坂を理由に実は脅されていた際に、バレないようにこっそり会話を録音していた。……という設定である。


「脅された!? お前が!?」

「幼馴染である俺が足を引っ張れば、桜香もただじゃ済まない。そんな感じで春野に近付かれた」

「しかし、納得し難いな。あの春野さんが君を脅して、いったい何を……」

「続きをどうぞ」


 ───さらに細かな内容は省くが、簡潔にまとめるとこれまで白坂グループが受けていた決闘騒動の裏にいるのが、鬼苑ではなく春野だったこと。……という設定にした。半分は事実だけど。

 ───そして鬼苑に忠誠を誓っている金剛が裏切っていた真実とは───春野綾が隠していた魅了系の魔眼であること。


「ま、魔眼だと!? しかも、禁忌と言われた魅了系の……!」

「なるほどな。最近の篤たちのオレに対する視線に軽薄だったわけか。果たし合いでもしたいのかと期待していたが、そんな情けない理由だとはな」

「お前の仕業じゃなかったのか鬼苑!」

「言っても信じないだろ? お前らは」


 魔眼の情報には桜香たちだけでなく生徒会や教員たちも驚いている。……さも知らない風に装う鬼苑だが、口端がニヤついている。少しは驚け、双子の方もだ。あと普通にお前の仕業だろうが。

 ───その目的は鬼苑に騒動の全ての罪をなすり付けて、さらに邪魔になりそうな桜香も潰して『姫門学園』に戻ること。


「『姫門学園』……あの神崎家が運営する女子校か」


 ここで黙っていた土御門が呟いた。神崎家が関わっているかもと思ったか。

 ───自分は元々あの学園の生徒だったが、魔眼の所為で追い出されてしまった。

 ───再び戻る為、学園側と取り引きをした。こちらの戦力を潰せば処分を無かった事にして転校が許される。

 楽しげに語る彼女の声がレコーダーから漏れる。


「た、確かに大学部まである学園から、こちらへの入学には少なからず疑問の声はあったが……彼女はまだあのアイドルチームに所属してる筈!」

「いえ、長谷川先生。確か現在のメンバーは全員あの学園に生徒ですが、過去に別の学校の生徒が居なかったわけじゃありません。家の関係であの会社の社長とは顔見知りですが、多少の騒動を起こしても、メンバーを見捨てるような人間ではありません」

「だ、だが禁忌の魔眼だぞ? 学園が本当に彼女を処分したのなら、残しておくメリットがあると思うか?」

「知っていて受け入れてるとしたら?」


 否定的な長谷川に西蓮寺が冷静に説明する。

 尚も信じ難い様子の彼へ、俺は決め手となる雑誌と写真を見せた。


「これは……」

「一枚は彼女が俺に魔眼を使おうとした際の写真です。咄嗟に視線を逸らして難を逃れましたが……」


 カフェでデザートを奢らされた時のだ。

 視線を逸らしたのは嘘だが、何かしているのは気付いていたから、こっそり撮っていた。

 写っているのは彼女の瞳に、怪しいピンク色と奇妙な輪郭が浮き出ている。魔眼の発動兆候だ。


「本人は俺に耐性があると勘違いしたようで、すぐ脅迫へ切り替えてきましたが」

「ご、合成ではないのかね? 今時こんな写真くらいで……」

「そしてこれが一年ほど前に載った物。彼女が所属しているチームの雑誌です」


 見せるのはジィちゃんが見せてくれた雑誌だ。

 そこの個人ページ。彼女がメインで写っている箇所だ。

 テンションでも上がっていたか、ジィちゃんは変わった子で済ませたが、偶然にも瞳に先に見せた写真と同じ模様と色が出ていた。


「仮に写真が合成だとしても、こちらの雑誌は公式的に出ている物で、合成は無理です。こちらの写真も偶然の物だと、貴方が言い切るのであればそれまでですが? 本当にそれでよろしいですか? それが学園側の判断と受け取りますが?」

「っ……」


 何か言おうとしたが、俺が言った最後の部分で動きかけた口が止まった。……その間にも録音した音声が続いて……。

 ───仕掛けるのは、会議中に鬼苑が狙っているダンジョンの隠れエリアで、金剛たちをわざと負傷させて閉じ込める。

 ───それを俺がしたように合成動画を用意して、キレた鬼苑が俺を報復する。

 ───そして俺をボコボコにした鬼苑に桜香がキレて衝突させる。……そこまで音声が止まった。


「鬼苑、隠れエリアとは本当か?」

「フン」


 まさかといった驚きの様子で尋ねる桜香に、鬼苑は視線を逸らして不機嫌そうに鼻を鳴らす。

 実際は魔道具に興味なんてないが、ここは俺の作戦に付き合うつもりか不機嫌のまま立ち上がる。目配せして双子も立ち上がった。


「何処に行く?」

「ダンジョンだ。事実かどうか確かめる」

「話し合いの途中だぞ鬼苑!」

「まだ必要だと思ってんのか、桜香?」


 そのまま出口まで歩いたが、桜香に呼び止められて呆れながら振り返る。


「最初の通り試験でケリを付けようぜ。どちらが今後のクラスを引っ張るか」

「本当にそれいいのか?」

「手下になるなら歓迎するぜ?」

「……仕方ない。話も平行線に辿りそうだったしな。不満はあるが、次の特別試験でハッキリしよう」

「決まりだな。行くぞお前ら」


 そうして鬼苑はグループメンバーを連れて、会議室から姿を消した。


「じゃあ、俺も用事あるんで」

「ああ──って、刃っ!?」


 俺も桜香や他の連中に捕まると面倒なので、便乗して部屋から出て行った。

 慌てて桜香が追いかけて来ようとしたが、先生や西蓮寺たちが居る手前、思うように動けなかったようだ。

 追跡の気配がないことを確認して、空いている教室から春野たちを見つける。ちょっとした方法で居場所は探知していたので、教室選びは簡単だった。


「さて、仕上げだ」


 銃を出して鬼苑がどうするのか、成り行きを見守りつつ、いつでも強制介入できる用意を始めた。

 ようやく追い付いた〜(汗)

 文章内でいくつか違和感がありそうな会話があると思いますが、どうかご勘弁を。

 ちょっといつもより多すぎて、処理オーバーしそうでした(苦笑)。


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