変わらないふたり
君の吐く毒は
気を許してる証拠
そんな風に思い込んで
しこりも何もかも
残さぬよう飲み干した
空になったジョッキ
時が過ぎれば
どこで打ちつけたのか
覚えちゃいない青あざ
痛みはいつだって
遅れてやってくるもんだから
何に傷ついたのかすら
分からぬまま
いつの間にか
僕ら
大人になってしまってさ
君の毒の射程圏内を
上手くすり抜けて
ビールの合間に
飲んだミネラルウォーター
分解されてく
君の戯言
僕の相槌
傷ついた、なんて
今更
傷つけた、なんて
今更
言えないふたりが
何も変わらないよね、って
笑いあう茶番
そんなことに
ふたりして
気づいてる
傷つけあってる
まるで
臆病な
子どもみたいに