2/2
2
こてん、隣のそいつの頭が
俺の肩にのしかかった。
「あお、ねないで」
眠そうな目をしたそいつの瞳は
まるで生まれたての仔犬の様で
「ねむい」
小さくそれだけつぶやいて
もう一度も頭を寄せ、寝息を立てた。
寝付くの、はええよ。
「あお、おきるよ」
ねむそうなそいつの頭を離す。
「俺が遊んであげるから」
そう言えばにこりと笑う。
ああ、もう、かわいい。
額にキスをして軽く指で弾く。
「いてぇ…」
まるで小動物の様につぶやくから
愛しくて抱き寄せた。
「なあ、あおにさわんなよ」
物騒な声が頭の上から飛んでくる。
「んふふ、こわいよ、れんくん」