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幸福は三層で出来ている

さて、「幸福って何?」という問いに真正面から向き合ってみよう。


結論から言えば、

幸福はひとつではない。


むしろ、三層構造になっている。


ミルフィーユのように。

(甘いかどうかはさておき。)





第一層:体験的幸福 ― いま、ちょっと嬉しい


まず一番わかりやすいのが、体験的幸福。


美味しい


気持ちいい


嬉しい


楽しい


つまり、「今この瞬間のポジティブな感情」である。


夕日がきれい。

コーヒーが美味しい。

推しが尊い。


これは説明不要の幸福だ。


ただし特徴がある。


すぐ慣れる。


昨日は感動した高級ディナーも、三日続けば日常だ。

人間の脳は優秀なので、すぐ「標準装備」にしてしまう。


体験的幸福は、花火のようなもの。

美しいが、永遠には続かない。





第二層:相対的幸福 ― 人よりちょっと上


次に現れるのが、相対的幸福。


これは「比較」から生まれる。


他人より評価された


平均より上だった


昇進した


フォロワーが増えた


この幸福は、なかなか強い。


なぜなら、

「自分の価値が証明された気がする」からだ。


しかしここで冷静になろう。


比較には順位がある。

順位には上限がある。

上限に到達すると、比較が消える。


するとどうなるか。


そう、

「で?」である。


相対的幸福はエンジンにはなる。

だが、それだけで走り続けると、

いつか燃料切れを起こす。





第三層:実存的幸福 ― この人生でよかった


そして一番深い層にあるのが、実存的幸福。


これは「気分」ではない。

「順位」でもない。


問いはこうだ。


自分は、自分の人生を生きているか?


多少疲れていてもいい。

失敗があってもいい。


それでも振り返ったときに、


「これが自分の選んだ道だ」

「意味のある時間だった」


と思える状態。


これが実存的幸福だ。


ここでは、

夕日もワインも脇役になる。


主役は「生き方」そのものだ。





三層はケンカしていない


重要なのは、

この三つは対立していないということ。


体験的幸福があると、日々が潤う。

相対的幸福があると、挑戦が生まれる。

実存的幸福があると、軸が定まる。


問題は、

どれか一つを“唯一の幸福”だと思ってしまうことだ。


夕日を軽視するのも違う。

世界一のワインだけを追うのも違う。

「意味」だけで毎日を我慢大会にするのも違う。


幸福は単層のコンクリートではない。

三層構造の建築物だ。





次章では、さらにもう一段踏み込む。


実は幸福には、

「何を幸福とするか」だけでなく、


「どう関わるか」


という、もう一つの軸があるのだ。


幸福は内容だけでなく、

姿勢によっても形を変える。


そこに、この話の核心がある。



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