耳鳴り
廊下のど真ん中で鬼灯 茜さんに話しかけられました。なんか、周りがうるさい。
「どうしたのかな?何か僕にできることがあるの?」
「ここでもなんだし、教室にでも入って話そうか。」
手首をつかまれて。手を引かれる。周りからの視線が怖い。
『何で、純に用があるのかな?なんかしたか。』
僕の席に誘われて座らされた。もう、されるがままなんだよ。
「あれ、鬼灯さん座らないの?」
「そう?じゃ、よっこらせっと」
いや、僕の机の上なんだ。別にいいけど。『よかないだろ』
少し席を引いて、、、っと。あれ、動かない。
「どうして、離れるんだい。もっと近くで話そうよ。」
机に脚をひっかけてくる。
『お前、なんか試されてる?なんで、席を引いた?純。』
「いや、普通に顔見たかったから」
少し、驚いた顔で鬼灯さんは机から脚を離す。『なんか、照れてないか?」
いや、顔を見て話そうって習わなかったのか?
「え、え~と。君は、特殊な髪をしているね。黒いけどなぜか黄色が混ざっている。染めているのかい?」
「いや、父と母の髪を受け継いでいてね。両方とも日本人だけど母だけ金髪なんだ。君も少し赤い髪じゃないか?綺麗だね。」
『純、あいつの顔がまた赤くなっているが、何が起きてんだ?』
分かんない。でも、なんか、罵声が聞こえるのは何で、褒めたらだめよゲームが始まってるの?
「さ、さて~。本題にでも入るとするかな。君、この二人にみおぼえがないかい?」
スマホで、二人の写真を見せられた。
「この二人、、、。あっ!あの時の!」
また周りが騒いでる。「何で、知ってる。」とか言ってる。
「なんだい、君は彼女らにいったい何をしたの?」
なんか、にやつきながら聞いてくる。
「この前、ふらふらしてるところを助けた2人だよ。なんで、彼らの写真を?この学校の人だったの?」
「、、、やっぱり君か、、、」
なんで小声で?
「いや、何でもないよ。ありがとね。」
立ち去ろうとしたので、腕をつかみ返す。
「ど、どうしたんだい?」
「いや、顔赤いから。これででも飲んで、それか頬にでもつけたらいいよ。じゃね~」
冷凍したパック型のスポーツドリンク。
教室を出る。
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あの子じゃなさそうだけど。まだわかんない。
二人とも麻酔薬を盛られていたから、助けてもらった人の特徴に合う転校生を当たった見たけど。
なんだろう?なんか、負けたような気がする。顔をジロジロと純粋な目で見られてつい、照れてしまって。白岳くんか、みんなにも伝えておこう。
(放心状態)
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はい、廊下に出てみればざわざわが収まらないんだけど。もう、なんで?耳鳴りがうるさい。
「初日から、人気者だね。白岳くん。」
この声は、鶴見s、、、鶴見。
「もう、終わったの?」
「いや、だいぶ前にね。見てたよ~。あの鬼灯さんを照れさせるなんてやるじゃん。」
「照れ?何のこと?」
「無意識にしていたのね。とんだたらしだね。まあ、それはいいとして。この場を離れるよ、みんなが暴れだす前に、、」
暴れ?
『周りから殺気をバリバリに感じるぞ』
え~。何もしてないのに。
なんで?転校初日に、鬼ごっこなんだよ~。
「まだ、撒けてないの~。しつこい!」
廊下を走る純。
走り交わる二人。
?「あれって、あの時の」
?「助けてくれた人!」