表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

振り向かないで。

作者: 泉末広
掲載日:2019/10/07

振り向かないで、踊る心が恥ずかしい。

枷が外れた仔犬のように、跳び跳ねる想い。

まるで私じゃないような、思わせ振りな笑顔を見せる。

振り向かないで、咲き誇る期待が恥ずかしい。

檻を知らない野良犬のように、気ままな想い。

まるであなたじゃないような、願いを叶える仕種を見せる。

心地いいその声が、干からびた夢に染み渡る。

止めることはできない架空の時間で待っていて。

錨を持たない難破船のように、潰えた想いもそのままに。

あなたの声を響かせたまま、消え失せるのもいいでしょう。

あなたの姿も思いのまま、見棄てられるのもいいでしょう。

手の施しようのない時間の中で待っていて。

そこなら、あなたの期待に応えられる。

ここなら、あなたは希望に応えてくれる。

私が耳を塞いでいるのは、あなたの声を忘れないため。

私が口を閉じているのは、あなたとの秘密を洩らさないため。

私が目を隠しているのは、あなたとの秘密を忘れないため。

そんな私を見つけても、優しく声を掛けないで。

こんな私とすれ違っても、決して振り向かないで。

決して、振り向かないで。

決して、振り返らないで。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ