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財産目当てと言われました  作者: 栗須まり
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お酒は禁止

「ティエリー様、私喉が渇きました。飲み物を取りに行って来ますわ」

さっきからずっと黙って考え込んでいるから、暫く1人にしてあげましょう。

「一緒に行くよ」

‥‥う、やっぱりついて来ますのね。


会場の一角に用意された、色とりどりの料理や飲み物のあるコーナーへやって来ました。

そういえばお腹も空きましたわ。

手近の皿を取り、ローストビーフや温野菜を乗せ、口へ運びます。

私の様子を見て、ティエリーがクスッと笑っていますわ。

「飲み物じゃないのかい?お腹が空いたんだね。向こうにリーゼの好きなお菓子があるから、取ってこよう」

無言で2回頷きました。

ちょっと頬張り過ぎて、喋れません。

がっつき過ぎ?

だって仕方ないじゃないですか、腹が減っては何とかです!

ティエリーは私を見てクスクス笑っていますわ。

「ここで大人しく待っているんだよ、可愛いリーゼ」

もう!子供扱いして!

ん!ぐっ!

の、喉が、喉が詰まりました!

飲み物、飲み物を早く飲まなければ!

慌てて一番近くのグラスを取り、一気に飲み干します。


フーッ!落ち着きましたわ。

それにしても今飲んだドリンクは、甘くてシュワシュワしていて美味しいですわ。

もう一杯飲んでみましょう。

あら、ティエリーが走って来ますわ。

私、ちゃんと大人しくしてましたのに?

「リーゼ!それ!お酒だよ!」


えっ?お酒って、こんなに甘くて美味しいのに?

あら、なんだか周りの人がボンヤリとして見えますわ。

なんだか目が回ってきました。

「リーゼ!」

ティエリーが私を抱き上げます。

あら、ダメだわ。

目を開けていられませんわ。


〜〜〜〜〜


目を開けたら、馬車の中でした。

ティエリーが心配そうに覗き込んでいます。

ん?この体勢って‥‥

ひ、膝枕!?

慌てて起き上がろうとしたら、ティエリーに制止されました。

「リーゼ大丈夫?気分はどう?」

「‥なんだか力が入りませんわ。すみません、ご迷惑をおかけしちゃって‥‥」

「リーゼの迷惑なんて、僕にとっては可愛いものさ。でも、リーゼはお酒がダメなんだから、今度から飲む前にきちんと確認しないと」

「‥‥はい。気を付けます」

ハア‥やらかしてしまいましたわ。


暫くすると、馬車が私の家に着きました。

起き上がろうとしたら、ティエリーが抱き上げて、私を運びます。

「だ、大丈夫ですわ!もう歩けます!」

「ダメだよ。まだ力が入らないでしょ?」

はい。仰る通りですわ。

ティエリーが執事に説明して、私を寝室まで運んでくれました。

ベッドへ私を寝かせ、そのまま私の髪を撫でます。

あの事件の後を思い出しますわ。

今日はあの時みたいに優しいのね。

「リーゼ、キスしてもいい?」

なっ!えっ!どうしてそうなる?

でも、なんだか私もそんな気分かもしれない‥

黙って頷くと、そっと唇を重ねて来ました。

最初は軽く、段々と深く。

何度も何度も。

少し荒い息遣いでティエリーが「理性が働くうちに帰るよ。おやすみ愛しいリーゼ」

クラクラして何も言わないでいたら、額にキスをしてティエリーは部屋を出て行きました。


愛しいリーゼって言っていた様な‥‥

ダメですわ。今はクラクラして何も考えられないから、大人しく眠る事にしましょう。


読んで頂いてありがとうございます。

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