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小説家になろうを知ろう ~小説家になろうをグラフ化してみた~  作者: ゆうゆう@なろうデータ収集卿
おわりに
35/36

エピローグ

「やりましたー。やりましたー!」


 Web小説研究会という紙が貼り付けられたドアが開き、蒼井赤音あおいあかねの声が部屋の中に響く。その部屋にはデスクトップPCや単行本が置かれた机が所狭しと並んでいる。


「まったく、いつもそのテンションでよく疲れないな」


 PC画面をみていた野崎望のざきのぞむが顔を上げる。その表情は、読書を中断させられて少し不機嫌そうだ。


「もう、これが、うれしくてテンションがあがらずにいられますか。ほらほら見てくださいよ」


 そんな野崎に構わず、スマートフォンを見せつける蒼井。

 そこにはとある小説投稿サイトの小説情報が載った画面が映っていた。

 

「まったく、どうしたんだ」


 やれやれとした表情でスマホの画面を見る野崎。そこには総合評価1万ptという文字があらわれていた。


「やりました! ついに1万ptに到達しました!」


 はしゃぐ蒼井に、少し驚いた表情の野崎。


「……よかったな。これで晴れて上流作家の仲間入りだな」


「野崎先輩のおかげです。最近はランキングにも載って、感想やメッセージもいっぱい来るようになりました。物語を書くのがとても楽しいんですよ。それに近頃レビューにはまりまして、いろいろな作品を発掘したりしているんです。人の作品を読むのって参考になりますね」


「あぁ、それはよかったな」


 てをバタバタさせながら蒼井は続ける。


「いやー、全体が分かると楽しいですね。もう今までは、ろうそくの明かりでダンジョン攻略していたようなものです。今や光魔法を手に入れた感じですよ。これこそチートって感じ」


「まぁな。読者側からしても良いことだな。見つけやすくしてくれるのは」


「いやー、レビューされてからものすごく伸びました。レビュワーさんには感謝しかありません。読み専N、って人なんですけど、野崎先輩知ってます? なんだかいっぱいレビューしている人なんですけど」


 その言葉に野崎が少し動揺するがそれを顔に出さないように答える。


「……え、あぁ、知ってるぞ。有名だからな。そうだなまぁ面白かったんだろうな」


「へぇ、野崎先輩も知ってるってすごい有名なんですね。なんだかいっぱいレビューしてるし、活動報告でも作品紹介しているしすごいですね」


「あぁ、そうだな……」


「いやーそんな有名人からレビュー貰ってすごく嬉しいですね。そして、ほら逆お気に入り登録者もいっぱいですよ。ほらほら見てくださいよ。3桁行っちゃいました~」


 そういいながら蒼井はスマホを渡してくる。野崎はやや呆れた表情でスマホを操作し画面を見る。


「そんなに近づけなくても見えるっつーの。あぁ確かに大量に逆お気に入り登録されているな。ん、なんかメッセージが来てるぞ」


挿絵(By みてみん)


「えっ、あっ、ほんとだ。感想も来てる。なにかな、なにかな、わくわく……っ!?」


「なんだ、どうした?」


「――先輩!?」






■ ■ ■





 小説家になろう。


 そこは多くの人と作品が集う場所。


 読んでもらいたい作者、読みたい読者、イラストを送る絵師。


 人気作品、応援したい作品、勧めたい作品、埋もれた名作。


 そのサイトには多くの歴史があり、流行も時代と共に変わってゆく。


 書き手、読み手にかぎらず様々な人が訪れ、多くの名作を生み出してきた。


 これまでも、そしてこれからも。


 でも楽しめてない人もたくさん増えてきた。


 読まれないのだ。探せないのだ。わからないのだ。


 彼らは言う。


 もしそんな人に出会ったら、聞いてみよう。



 「あなたは小説家になろうを知っていますか?」って。



 知ることは楽しむことにつながるんだ。


 知らないから楽しめないのかもしれない。



 ねぇ、あなたはどれくらい小説家になろうを知っていますか?


 

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