総合ランキングを知ろう
ここでのランキングは総合ランキングのことを指しています。
またランキング入りした作品はなろう小説ランキングAPIで取得できる2013/5/1~のデータです。
☆データ情報☆
※今回の使用したデータは2018年10月13日現在のものです。
※作品情報->なろう小説API
※ランキング情報->なろう小説ランキングAPI
※これらのデータは公式から提供されるものではなく、個人が集めたデータからの推測です。そのため実際の値から多少ずれがあります。ご承知おきください。
「今回はランキングについてデータを見ていくぞ。ただ、小説家になろうには、ジャンル別ランキング、異世界ランキングなどもあるがここでは総合ランキングについてのデータを眺めていく」
「ジャンル別はたまに載るんですが、総合はまだですね。私も総合ランキングに載ってみたい」
「ジャンル別ランキングはブクマ1つ入っただけでも載ることもあるが、総合ランキングはそうもいかないからな。入るとPVが跳ね上がるため、総合ランキング入りを目指す人も多いんだよな。
さて今回の使用するデータ取得元の『なろう小説ランキングAPI』では、『小説を読もう!』で公開している総合ランキングを取得できる。ただ、制限があって取得できるのは、2013年5月1日以降の日間、週間、月間、四半期総合ランキングのみだ。また日間は朝の集計分だけだ。それに注意な。今までのランキング情報がすべて入っているわけではないぞ」
「へー、そうなんだ。まぁ数年分あれば十分な気もしますね」
「ということで、まずは朝の日間ランキングに入ったことがある作品から見ていく」
「入ったことがあるのは2.3万作品ですか。思っていたより多いですね。4%もあるんだ」
「300位までの集計だからな。意外と多くの作品が入ったことあるようだ。昔だと入るために必要なポイントが少なかったからな。そしてランキング入りした作者数も集計してみたぞ」
「こっちも4%くらいなんだ。9千人かぁ」
「それ以前のランキングも含めると、だいたい5%くらいだろうな」
「やっぱり連載作品の方が載りやすいんですかね」
「どうかな。ランキングに載ったことのある2.2万作品の種別を分類してみた」
「へー、だいたい同じくらいの種類割合ですね。短編が36%って意外と入っているんだ」
「短編は評価ポイントがまとまって入りやすいからな。意外と多くの作品が日間入りしている。また完結ブーストでまとまったポイントが入りやすいため、完結作品も多くはいっているようだ」
「完結ブースト?」
「完結しないと評価をつけないユーザーも多い。ずっと追いかけていた作品が完結するタイミングで一斉に評価がつくことがある。または完結時にレビューされやすく、それと相まって一気にポイントが入る。それと新着完結欄にも載るからな、多くの人に見られやすい。
それらがうまく機能すると多くのポイントを増加させる。それが完結ブーストというものだ。そのタイミングでランキング入りすることもしばしばある。
まぁただ、全部の作品に来るわけではないがな。このブーストはブクマして追いかけているユーザーが多ければ多いほど強烈になるな」
「へー、それはおいしいですね」
「そして、短編が多いといってもそれは低い順位の場合だな。これを100位以内、5位以内と限定してみると割合はこうなる」
「5位以内だと短編がほとんどないですね。ほとんどが連載小説になってます」
「完結ブーストよりも連載の初期ボーナスの方が勢いがあるようで、5位に入る作品のほとんどが連載小説のようだ。そして入った後もずっと連載している作品が多いようだな。また投稿年度別のランキング入り割合も見てみるぞ」
「2014年が多いですね。そのあとはだんだん減ってます。え? これって昔の作品が多く入っているって事ですか」
「多少はあるが、実際には違うな。これを作品数にしてみるぞ」
「2014年からはほとんど同じ数の作品がランキング入りしてますね」
「ランキングは300位までで限定されている。なので年間に載る最大数も決まっている。だから、だいたい同じ数の作品しか載らないようだな。ちなみに2018年も3か月分を考慮すると、だいたい4000作品だ。これがその年に投稿されてランキングに載る数のようだな。投稿数が多くなってもこの仕組みだとこの数で頭打ち。だから割合としては少なくなっているようだ」
「え? ってことはどんどん入るハードルがあがっているんですか?」
「割合としてみるとそうなる。ではランキングにはいるための必要ポイントについても見ていこう」
「ん、総合日間300位のポイント推移ですか。赤いのと灰色は何ですか?」
「赤いのは1週間の平均値だ、灰色は実際の値。基本的に日曜と月曜は必要なポイント数が多い。これは休日に多くの人が利用するからだ。灰色が上下にあるのは平日のポイントと休日のポイントがあるから。ゆえにこの灰色の上限よりも上回っていれば確実にランキングに入れる。いまだと120ポイントあれば確実に入れるようだ」
「え、でも、どんどん増えているじゃないですか。え、いまだと最低90ポイントくらいないと入れないんだ。それよりも昔って30ポイントくらいで入れてたんだ……」
「これを見ると年間で10~20ポイントくらいボーダーがあがっていっているな。まぁユーザーが増えたぶんだけ生成されるポイントも増えるからな。だいたい今だと毎日10万ポイントくらい生み出されていっているぞ」
「そんなに増えているんだ」
「ではランキング5位のポイント推移も見ていこう」
「こっちはそんなに変わらないんですね。。だいたい2000くらいで落ち着いてますね」
「そのようだな。下は増えているが上は増えていない。これはポイントが分散して増えているようだな。上位を読む数はあまり変わっていないようだ。下の層が厚くなっているとも言えるな。では日間1位も見ていこう」
「なんだかすごいことになってます。時々、すごいポイントです。え、1日に1万6千ポイントも獲得している作品もあるんだ。すごい」
「たまにそういった作品が現れるな。平均としては4000から5000くらいだな。それくらい行かないと日間1位にはなれないようだ。それじゃあ、週間もみるぞ。300位だけだが」
「週間も増えてる! うーん。がんがん増えているじゃないですか!」
「日間のボーダーが増えれば当然、週間も増える。月間もみるぞ」
「こっちも。昔の3倍くらいになってます!」
「日間300位が100ポイント、週間300位が700、月間が3000。ほぼ日間の日数で増えるようだな。日間ランキングにずっと入り続ければ週間や月間にも入れることを表しているようだ」
「それだけ毎日ポイント入るの大変そうです」
「いや、ランキング欄は多くの人が見るからな。興味を引くタイトルとあらすじとある程度の文字数があれば勝手にポイントが増えていく。ここはジャンル別ランキングを見ない人も見てるからな。気に入った作品になるとがんがんあがる。そしてポイントがさらに増えるしくみだな」
「あー、だからタイトルやあらすじが重要なんですね。はー。そういえばジャンルはどうなっているんですか、まぁ予想はつきますが」
「果たしてそうかな。ランキング入りした2.2万作品の内訳を見てみるぞ」
※現在ノンジャンルはランキングに載らないので除外してあります。
「え、恋愛の方が多い?そうなんだ」
「意外と恋愛ジャンルの作品が多くランキング入りしているようだ。ただ、これを順位別にするとまた傾向が変わる」
「順位が高くなれば恋愛とファンタジーばっかりですね。5位以内になるとほぼファンタジーなんだ」
「上位をとれるジャンルはファンタジーか恋愛だな。因みにSFでランキング入りした作品のほとんどがVRゲームだ。小ジャンルに分けても見ていこう」
「恋愛、ハイファンタジーが大体ですね。ジャンルによってもかなりの格差が……」
「さて、5位以内だとどうなるか」
「ハイファンタジーか異世界恋愛しか残ってないですね。その他ジャンルや文芸ジャンルはほぼ全滅ってかんじです」
「ここまで来ると読者の対象がかなり広くないといけないからな。ニッチな分野ではかなり上がりにくい。そしてポイントのハードルが年々あがっているためマイナージャンルでは入るのも難しくなっているようだ」
「うおー、厳しい現実です」
「そんなわけで2018年のランキング入りした作品だけを抜き出してみた。そして色分けしてみたぞ」
「なにこれすごい。水色と赤がほとんどですね。たまに青って感じですね。意外と白いのも多い。削除や非公開も多いんですね」
「まぁな、ネタ作品や炎上狙いの作品なんかもたまにランキング入りするからな。昔『あ』だけで構成された作品なんかもあったな。速攻で削除されたが。あとはR18描写を入れてる作品がランキング入りして通報されるパターンもよくあるぞ」
「目立ってはいけないのに目立っちゃうんですね……」
「あと、各順位におけるランキング入りしたジャンル割合も集計した。こんな感じになっている」
「半分以上はファンタジーなんだ。やっぱりポイントが必要な分だけ人気ジャンルになるんですね。上位になるとさらに上がってますね。1位とか80%くらいはファンタジーなんだ……」
「そのようだな。短い期間で多くのポイントが必要になるからマイナージャンルでは短編または完結時、レビュー時を期待する感じになる」
「むむむ、難しい! でもいつか載るために頑張りますよ!」
「まぁ頑張れ。ただ、あんまりランキングに固執すると疲れるからな。載ったら儲けものくらいで考えるといいぞ。またジャンルによっても入りやすさは変わるからそこを覚えておくように。特にマイナージャンルはかなり工夫しないと総合ランキングに載ることは難しい。盛り上がる部分などをどこに持ってくるか等の構成力が試されるぞ」
「はい! 工夫してみます」
総合ランキング。作者としては一度は入ってみたいものですが、載るためのポイントは年々増加しています。そのため読者が少ないジャンルではハードルが上がっていってますね。
ただ、絶対に入れないということではありません。現に15%くらいはファンタジーや恋愛、VRゲーム以外のジャンルが入っていますよ。
人気ジャンル以外で入る場合は、かなり工夫がいるので見られるための手法について勉強になると思います。もし入った場合はかなり誇れることだと思いますね。
イージーモードかハードモード。どちらを選びますか?
※今回の章の元ネタ
『ありふれた職業で世界最強』
https://ncode.syosetu.com/n8611bv/
2013年11月連載開始、2015年10月本編完結。現在は外伝を連載中。
書籍化、コミカライズされ、テレビアニメは2019年に放送予定。
ーあらすじー
いじめられっ子の主人公はクラスメイトとともに異世界に召喚されてしまう。
他のクラスメイトがチートなスペックと“天職”を有する中、主人公は地味で平凡な天職を与えられる。
彼の“天職”は“錬成師”、言い換えればただの鍛治職だった。
最弱の彼は、クラスメイトにより奈落の底に落とされる。
そこで必死に生き足掻き、気がつけば世界最強……というありがちながらも王道ストーリー。
ーーーーーー
王道の中二病ファンタジー。
主人公がトントン拍子に成長し、敵を倒していくところは見ていて爽快。
チート、ハーレム、魔法、ダンジョン、吸血鬼、ありとあらゆるファンタジー要素をこれでもかと詰め込んだ物語。
中二設定好きな人は特に嵌まる作品です。
個人的には遠藤くん(深淵卿)が好きです。




