番外編 小説家になろうの裏を知ろう5
☆データ情報☆
※今回の使用したデータは2018年10月13日現在のものです。
※感想->各小説の小説情報欄(感想数はなろう小説APIでは提供されていない)
※これらのデータは公式から提供されるものではなく、個人が集めたデータからの推測です。そのため実際の値から多少ずれがあります。ご承知おきください。
「こんにちは! 番外編もなんと5回目! 5000兆感想欲しい夕です! 今回も張り切って面白グラフを見ていきますよ」
「またこのシリーズか……」
「銀河系の隅々まで広まった小説家になろう。そこにはありとあらゆる星から感想が書かれるようになった。その感想は甘く、そして時には毒になる。
人気作品にはより多くの感想が集まり、もらえない作品との格差が広がる。
この現状を嘆いたとある科学者は、AI技術を駆使し全自動で感想を書く人工知能を開発するのであった。1日に5000兆感想を書くその人工知能はなろう界において神と呼ばれる存在にまで成長していた。
しかし、多くの物語を読んで感想を書くうちに、人工知能に自我が芽生え始める」
「前回のデスゲームはどこに行った」
「はい、ということで今回のテーマは感想なのです。本編では主に『作品』について見てましたが、こっちでは主に『作者』について見てみましょう。ポイントやブクマはもらえても感想はなかなかもらえない。そんな嘆きを訴える作者様も多い今日この頃。いったい全体で見たときにはどんな感じなのか集計してみましたよ。ではまずは格差社会から見ていきましょう」
「無視された……。あー、今回も格差がひどいなぁ。下のピクトグラムがさん達があらぶっているし……」
「1%の作者が全体の74%の感想をもらっているのです。残りの26%を、34%の作者が分け合っているのです。ちなみに65%の作者には感想がありません」
「あぁ、そりゃ感想を欲しがる人もいるわけだ。3人に2人は感想がもらえていないのか」
「そうなんですよね。感想がもらえているほうが少ないんです。さて、範囲を区切ってみるとこんな分布になっています」
「10個より多くもらえている人は少ないんだな……」
「10個以下で92%、10個より多くもらっている人は全体の8%しかいないのです。100個より多くになると2%ですね。ちなみに1万個より多くの感想を受け取っている人は40人いますね」
「これがファンレターだと思うとやばいな」
「新人作家さんでファンレターの数はせいぜい数件くらいだそうですね。人気の漫画家さんでもせいぜい1000件くらいじゃないですか? それより多くのファンレター(感想)が届くサイトって事ですよ」
「やっぱインターネットってすごいな」
「そうですよね、手軽に送れるのもあります。ということで次に行ってみましょう。次はそんな感想ですが、削除された物はどれくらいあるのか調べてみましたよ。削除は自分で消すか、作者が消すか、運営が消すか、作品が消えるかした数値です」
「削除かぁ……結構削除されてるのな。どうやって調べたんだ?」
「感想にはID番号が振られているのです。その番号からの推測ですね。調べ方は、自分のマイページに行って、書いた感想を見ます。
そこからどの感想でもいいので感想ページに飛んでみてください。
その時のURLを見るとこんな感じになっていると思います。
そこのラストの数字が感想IDです。この場合だと10月12日時点で605万が最新の感想IDですね。
このIDと現存している数値から削除率を求めています。非公開作品もあったりするので実際の削除率は少ないかもですね。参考程度ですね」
「……やっぱ変態だな。どうやってこんなのを見つけるんだよ……」
「えー、ヘビーユーザーなら普通だよ。なろうの隅々まで渡り歩けば分かるよ。えーさんもやって見ようよ。楽しいよ」
「遠慮しておくわ。そこまでの熱意はないな」
「えー、楽しいのに。あっ、ちなみに2018年だと1日あたり約2500件の感想が書かれていますよ」
「結構書かれているのにもらえている人は少ないんだな」
「うーん、書きやすい作品とそうでない作品がありますからね。個性的な作品は書かれやすいようです。というか書きやすいです」
「奇をてらった作品を書くのもいいのかもな」
「ツッコミどころが多いと書きやすいんですよ。では最後に、投稿年度ごとの作品の感想数を見てみましょう。どの年に投稿された作品の感想が多いのでしょうか」
「2013年が一番多いのな……最近の作品ってそんなに書かれてないんだ」
「2013年の投稿作品は累計ランキング上位がごろごろいるのですよ。そこに感想が集まっているようですね。あと感想を書く人も限られているので」
「むつかしいなぁ」
「小説家になろうの感想って書くハードルがちょっと高いんですよ。感想欄が『良い点』、『気になる点』、『一言』に分かれているんです。真面目な人は全部埋めないといけないのかって気になるので、躊躇する人もいるそうです」
「あー、確かに。あたしもあんまり感想書いたことないな」
「個人的には1行の短文でも全然かまいませんけどね。
あ、ついでなので感想つながりで、誤字報告機能についても紹介しておきましょう。2018年11月27日に誤字報告がついに実装されました」
https://blog.syosetu.com/?itemid=3866
「誤字報告?」
「こんな風に閲覧ページの下のところに誤字報告ボタンができたのです。このページを下までスクロールしてみてください。こんなボタンがあります。このボタンを押すと誤字報告できるのです」
「へー、どうやって使うんだ?」
「こうやって使いますよ。(PC版画面で説明)
誤字報告ボタンを押すとこんな画面が出てくるので、誤字報告したい文節を選択します。
修正内容を記入して決定ボタンを押します。
そうすると修正画面が出るので、これでよければ報告を送信します
作者側にはこんな風に通知されます。
もし、この報告で修正してよければ、『報告を適用』すれば終わりです」
「簡単になったんだな」
「そうですよ。昔だったら、指摘されたところをいちいち探して修正しないといけなかったんですけどね。それがなくなりました。
ちなみにですが、この機能は受け付けるかどうかの設定ができます。
機能実装以前に投稿された作品は一律『受け付けない』設定となっているので、もし受け付けたい作品があれば設定しなおすといいですね。今後投稿される作品はデフォルトで『受け付ける』設定になるようですが。
あとこれは作者本人でもこの機能は使えるのです。なので読み返しながらの修正が可能になっちゃいます。受け付ける設定にしておくと誤字チェックするのが楽ですね。ぜひ新機能を使ってみてください。あっ、この作品にしてもいいですよ。超ウェルカムです!
この機能を使うと、他の人との合同作品とか作れそうですね。いろいろな使い方がありそうです」
「まだまだ小説家になろうは進化するんだな」
「そうですねー、まだまだ新機能は実装されそうです。さて、今回は以上です。またの番外編で会いましょう。ノシ」
誤字報告はとても便利です。正直なところ見直しはしているんですが、やっぱり抜け、もれが出てきてしまいます。こうやって報告してくださるとうれしいですね。
次回予告
「先輩! 私、レビューが欲しいんですけど、どうやったらもらえます?」
「レビューを書け」
「ちょっとー、レビューが欲しいって言っているんですよ? 自分の作品には送れないんですよ? えっ、もしかして知らないんですか!? プークスクス。先輩ともあろう方が……あいたたたた! 痛いです。頭が割れる!」
「それくらい知っている。俺が言いたいのはレビューを書けば、レビューが書かれやすい作品がわかるということを言いたいんだ」
「いたた、もう! 後輩には優しくしましょう」
「優しくするとつけあがるだけだろ……まぁ、いい、レビューは小説家になろうではかなり希少な存在だ。なかなか書かれないのもわかる。欲しがる気持ちもな。その現実について次は見ていくか」
「やった。これでレビューされまくりですね!」
「そんな簡単にもいかないがな」
次回、小説家になろうを知ろう「データ収集卿が分析する『なろうレビュー作品』」