骸骨とフライドチキン9
---カーネリア邸---
玄関に突っ込んだクーペに遅れて玄関に突入すると目の前に飛び込んできたのは死屍累々といったような光景だった。
クーペの傍に立っているのはもちろん骸骨の旦那だ。その周囲一メートル辺りには数人のマフィアが倒れている。おそらく殴打なりなんなりで気絶させられたのだろう。いくら強化外骨格での打撃とはいえ加減をすれば死なないだろう、多分。
一メートルの外で倒れている奴らは気絶はしていないようだった。倒れている連中はCr32で手や足を撃ち抜かれたようで、それぞれ患部を押さえてうめき声を上げている。こちらもしっかりと手当をすれば死にはしないだろう。手当をする人員がいるのかは知らんが。
「また随分派手にやりましたね、旦那」
「殺しちゃいねぇから大丈夫だろ。こいつらしょっちゅうマフィア同士で撃ち合いしてんだろ?ほっといても治療くらい勝手にやるだろ」
そういわれると確かに、ちらほら患部を自分で応急手当している奴がいるようだ。この分ならほっといても手当を終えた奴から他の怪我人の手当に移るだろう。
「さてと、さっさとフィガロを見つけてきちんと落とし前を付けさせよう。行くぞ」
旦那が周辺の倒れているマフィアや、バンパーやボンネットが無残に変形しているクーペには目もくれずまっすぐ奥に歩き始める。
「フィガロがどこにいるか解るんですか?」
「さぁな。だがこういう手合いはだいたい自分だけ安全な場所に避難しようとするもんだ。おそらく逃げ道があってこの玄関口からある程度離れた部屋だろうな」
そういいながらも速度を落とさずに進み続ける。どうやらある程度アタリを付けているようだ。
「この建物の窓はどうやら基本的に強化ガラス製の嵌めこみ窓のようだな。多分敵対勢力との抗争になった時に侵入されにくくするためだろう。そうなると出入口は玄関とあと一つ、台所の勝手口だ。取りあえず台所に向かうぞ」
言いながら、ナイフ片手に襲い掛かってきたマフィアのこめかみを正確に殴りぬいた。めっちゃ血が出てるけど本当に加減してるのか?この人…。
風邪をひいてしまったので取りあえず途中までですが書いてた物を投稿します。