表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/3

第一話 ~銀の桜に包まれて~

初めての小説となります。

天然気質の主人公がいきなり異世界トリップをします。

長くなると思いますが、がんばって書くのでよろしくお願いします。

 * * * 

どうやら私は異世界にトリップしてしまったようです。

この状況を理解するには、3時間ほど前にさかのぼらなくてはなりません。


 * * *

21歳、結構有名なIT企業に勤めているのですが、今回初めて大きなプレゼンを任されました。

私は別に出世しているわけでも遅れているわけでもないのです。

だから、初めて任されたプレゼンにちょっと浮かれていたなんてありません、多分。

ですが、まぁ任されてしまったのですし真剣に取り組もうと思いまして勤務時間を過ぎても資料をまとめていたのです。

時間に気付いて帰る準備を始めたのはもう、針が10時を回った頃でした。

私は早々と会社を出ました。

11月下旬である今日はもう冬のように寒く吐息は外の寒さで白く染まりました。

そこまではよかったのです、そこまでは。

私が駅の方へ歩こうとした直後に上から銀の桜が降ってきたのです。

最初は雪だと思いました。

こんなにも寒いから降りはじめたのだと。

ですが、違うようです。

小さな、けれどもちゃんと一つ一つが形を持った桜の欠片だったのです、しかも銀色の。

それは、とても綺麗でまた儚かった。

私は茫然としてしまいました。

その、次の瞬間です。

銀の桜の欠片たちが、私を包み込みました。

雪のように柔らかく、桜のように暖かく。

優しく、大切に包み込んだのです。

私はいきなり睡魔が襲ったのでしょうか?

意識がなくなってしまったのです。

いきなりの、出来事でした。

でも、怖くなかったのです。

ふと、泉鏡花の高野聖を思い出しました。

銀の桜の欠片に、

その暖に包まれたのならば

この命が

うせてもいい・・・。

でしょうか。

意識のない私を銀の桜の欠片たちは優しくどこかへ運んでいきました。

 * * *


そして、今に至るのです。


ご閲覧いただきありがとうございました。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ