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与える姉と、欲しがる妹の終わらない朝  作者: はるかに及ばない


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2/24

― 欲望、覚醒 ―

伯爵家に平和が戻って数日。

お姉ちゃんの「バーリア!」スキルによって、

妹の“ほひぃぃぃ!”も、両親の“うりぃぃぃ!”も完全封印されていた。


お姉ちゃん(紅茶を飲みながら):

「……静かね。紅茶がこんなに香るなんて、何年ぶりかしら」


執事:「まるで別邸のようでございますな」


だがその瞬間、背後の窓が“ベキッ”と音を立てて割れた。


妹(乱入):「お姉ちゃああああん!! バリア切ったー!!!」



お姉ちゃん:「な、なにを言ってるの……?」


妹:「“バリア切ったー!”って言えば、バーリアが切れるんだもん!!!」


女神(上空から悲鳴):「なっ!?

 そ、そんな……神の権能が……子供の言葉で……ッ!?」


妹は得意げに腰に手を当てた。


妹:「だってさ! “バーリア”って言葉が力になるなら、

 “バリア切ったー”って言えば解除できるでしょ? 当たり前じゃん!」


お姉ちゃん:「理屈があまりにも小学生!!!」



妹:「お姉ちゃんのリボン、ほしぃぃぃぃぃーーーー!!!」

お姉ちゃん:「バーリア!」

妹:「バリア切ったー!!!」


――パキンッ!!


空気が弾け、まるでガラス細工のようにバリアが砕け散る。

女神:「うそ……! 言霊の理が逆転した……!?

 この子、バーリアの上位互換“アンチバーリア”を自然発動している……!」


お姉ちゃん:「女神様ぁぁ! どうすればいいの!?」

女神:「し、知らないわよこんなの!? 物理法則の外側よ!!!」


妹:「やった! バリア切ったー! ほひいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」


お姉ちゃん:「ぎゃあああああっ!!(ドレス奪われる)」



空が割れ、眩い光と共に新たな声が響いた。


???:「我こそは“対抗呪文の女神・オブジェクト”!」

女神アモーレ:「ちょっと! 勝手に出てこないで!」

オブジェクト:「この状況は放置できぬ! 言霊バトル、フェーズ2に突入する!!」


お姉ちゃん:「あの、女神様たちがケンカしてません?」

アモーレ:「落ち着いて! 姉妹の力は拮抗してる!

 “バーリア vs バリア切ったー”は、まだ決着してないのよ!!」


妹:「じゃあ勝負だね、お姉ちゃん! “言葉の力”でどっちが上か!!」

お姉ちゃん:「……やるしかないわね(恥ずかしいけど)」



その日、伯爵家の庭では奇妙な声が飛び交った。


「バーリア!!」

「バリア切ったー!!」

「バーリア二重!!」

「バリア切ったー×2!!」

「バーリア反射ぁぁぁぁ!!!」

「うおおおおお!!! バリア吸収ぅぅぅぅぅ!!!」


執事:「……お嬢様方のご遊戯、まことに壮絶でございますな」


女神たちは天界でため息をつきながら、メモを取っていた。


アモーレ:「……この世界、子供の遊びの言葉が実際の魔法体系を上書きしてるわね」

オブジェクト:「ええ……たぶん文明崩壊します」



エピローグ


夕暮れ。

姉妹は泥まみれで芝生に倒れ込み、笑っていた。


お姉ちゃん:「もう……あんた、最悪よ」

妹:「でも、楽しかったでしょ?」

お姉ちゃん:「……まあね」


女神(小声で):

「結局、最強のスキルは“姉妹喧嘩”なのよね……」


空には虹。

そして小さく聞こえる――


「バーリアぁぁぁ!!!」

「バリア切ったぁぁぁ!!!」


世界は今日も、平和でうるさい。


バーリア!編

――完。

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