表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ようこそ!超能力部です!  作者: YY-10-0-1-2
2章 七夕戦争編
49/92

第49話 開戦


 7月7日。

 東京にある廃工場にて、多人数が集まっていた。

 7月だが、前の年よりも大きく気温が上がっており、とある地域の最高気温は45度なんだとか。


 そんなすこし暑い日の夜。


 「よお、久しぶりだなぁ、花畑?」

 「なんだ、来てたのか」


 2つの不良軍団が対峙していた。


 「しかし、なんだ、この血の匂い……揉め事でもあったのか?」

 「まぁね。もう少し速く来てれば見れたかもっすね」


 まるでごく当たり前かのように吐き捨てる花畑。

 それを聞いて、ははっ、と笑い声がそこに響く。その声を出したのは、目の前にいる徹太であった。

 徹太の笑い声を聞いて、少しだけ睨みつけるようにする花畑。


 「てめぇは……そんな強かったっけか?」

 「うっぜぇな〜……速く始めようぜ?」

 「さっさと始めりゃあいいだろ?」

 

 その言葉に、花畑が叫ぶ。


 「行けテメェら! 檻鉄徹太をぶち殺せ!!」

 「若って言えよ、煽動野郎!!」


 いま、七夕戦争が起きる。







 ◇◆◇







 

 「うわぁ!?」

 「チッ!!」


 哲殻さんが、私の目の前に来た不良の顔面を殴り、ボーリングみたいに後ろのヤツらと一緒に吹っ飛ばした。

 すると、哲殻さんが皆に向かって叫ぶ。


 「オラァ!! 守りとおせ!!」


 哲殻さんの言葉と共に敵達が吹っ飛んでいく。

 それを見て、私と羅救、そして哲殻さんは口をぽかんと開けてしまった。


 「そぉぉらよ!!!!」


 その犯人は、悪噛であった。

 悪噛は紫色のオーラを身にまとい、手を振り払えば敵が吹っ飛んでいき、蹴れば相手を気絶させる。

 一騎当千とはまさにこの事を言うんだろう。

 鬼円はと言うと……


 「せいや!!」


 木刀を振って、こちらを敵を吹き飛ばしている。

 殺傷能力がないとはいえど、やりすぎなのでは?と、心の中でどこか思ってしまう。

 そして、なぜ私はここにいるのだろうとも思う。


 絶対いらないよね、私?

 戦えるってわけじゃないし。私、スピードなワゴンじゃないから解説もできないよ?

 狸吉さんだよね、連れて来るとしたら。


 「お姉ちゃん…」

 「ん、大丈夫だからね」


 羅救ちゃんが不安そうな目で見るが、私は頭を撫でて大丈夫と言う。

 こうすることぐらいしか出来ない自分が悔しいが、身の丈にあったことをしなければなとも思う。

 すると、工場内に響くような大きな音と共に煙が立つ。

 煙の中からは、口の中を切ったのか、血をペッと吐き捨てる鬼円の姿が。

 そして、鬼円と対峙しているのは、本当に人間なのか、と疑うほどの大きな身長と身体を持った不良であった。


 「敵、倒す……!」

 「ゴーレムかよ……っと!!」


 相手の攻撃をジャンプで避けて、空中で顔面に2回蹴りを入れる。

 グラッとなったところで、足に凪払い。

 大きく体勢を崩した相手の喉元に膝蹴り。痛そうとかじゃなく、呼吸困難になるでしょと言えそうな鈍い音が響く。


 「やべぇぞアイツ……容赦ねぇ…」

 「鬼だろあんなん…」

 「鬼なんだよなぁ…」


 香蔵さん、『(まる)』が抜けてます。『(まる)』が。

 檻鉄さん達は人数差をものともしない程の戦力を見せていた。

 だが、それを見てくつくつと笑っている花畑に、違和感を感じる。なぜ、ここまで戦力差がないのに、余裕そうなのだろうか。

 もしかして、何か秘策があるのか……? 秘策…だとしても、なんだろう。


 「どうした?」

 「いや、なんであんなに余裕そうなんだろうと思って…」

 「……花畑がか?」


 哲殻さんにその事を話し、こくりと頷く。

 哲殻さんは、しばらく考え込み、首を横に振る。だよね。

 切り札と呼べるものは普通、手札の中に隠し置いておくものだ。


 そう思っていると、花畑が立ち上がる。


 「おい、檻鉄……そろそろやろうぜ?」

 「あぁん? ……てめぇが来た所で脅威じゃねぇだろ?」


 花畑は、拳を握る。

 それを見せつけるようにニヤッと笑うと、檻鉄さんが吹っ飛んだ。

 いきなりの事に、哲殻さんだけでなく、鬼円と悪噛も立ち止まる。


 「……なっ…!?」

 「能力…か!?」

 「チッ、何やってんだよ畜生が!!」


 檻徹さんを見て、悪噛が走り出す。

 悪噛が、花畑に拳を振るうと、躱され、また吹っ飛んだ。


 「そんなものかよ、絶乃罵悪栖(ゼノバース)さんよぉ!!」

 「な、()()()()()()()()()()()()()……っ!!」

 「んな馬鹿なことあるかよ!!」


 檻鉄さんの言葉に叫ぶ鬼円。

 確かに、私の目からも…2人とも、何もされてないはずなのに吹っ飛んでいた。

 でも、能力みたいなのは見えなかった……。


 「どーなってやがる…!?」


 檻鉄さんが立ち上がり、花畑を睨む。

 花畑はくつくつと笑いながら高台から降りてくる。

 そして、檻鉄さんの目の前に立ち、指をクイクイと動かして挑発している。

 檻鉄さんは、思いっきり振りかぶると、腹をいきなり抑え始めて、地面に叩きつけられた。


 「がっ……い、いきなり……殴られ…た……っ!!」


 そんな檻鉄さんの頭の上に脚を置く花畑。

 ニヤニヤと笑いながら檻鉄さんを見下していた。

 その様子を見て、鬼円と悪噛が飛びつこうとする。が、2人とも、反対の方向に吹っ飛ぶ。


 「ハハハハハハハハ! いいね、最高だ!! この景色は、最高だぜ檻鉄よぉ!!」

 「て、テメェ……っ!」


 愉悦に浸っている花畑。

 香蔵さんは金色のオーラを纏い始めるとフワッと、浮き始めて檻鉄さん達の前に立つ。


 「香蔵さん!?」

 「大丈夫〜!」


 私がそう叫ぶと、遠くからそんな声が聞こえた。

 花畑は、香蔵さんを睨みつける。


 「何だてめえ、邪魔だからどっか行ってろよ」

 「いやぁ、それがそういう訳にも行かないんだよねぇ…」


 香蔵さんは、花畑を見ながらそう言う。

 鬼円が、立ち上がり香蔵さんに近づく。


 「なんかあるのかよ、策がよ…… 」


 鬼円が、そう聞くと香蔵さんは答えた。


 「まぁね」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ