表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ようこそ!超能力部です!  作者: YY-10-0-1-2
2章 七夕戦争編
42/92

第42話 いよいよ…


 その後、私たちと別れた檻鉄さんは、次の日に集合することを約束した後に、鬼円がため息をついた。

 そりゃ、巻き込まれたらそんな反応にはなるとは思うけど。


 「はぁ、くそ。面倒臭いことに巻き込まれた…ってかなんだよいい経験って」

 「いやぁ、不良と戦ったことないんだもの」

 「普通戦わなくない…?」


 鬼円の質問に香蔵さんがそう答えると、狸吉さんがツッコミを入れる。

 そんな中、金之助君が目をキラキラさせ、ワキワキしだした。


 「自分より強い相手と戦える…楽しみっすね!」

 「パッパラパーな頭で羨ましいよ」

 「? はいっ!」


 これは無敵。

 何を言っても効かなさそうな彼は置いておき、私は気になることを聞くことにした。


 「ねぇ、『絶乃罵悪栖(ゼノバース)』ってなに?」

 「…知らないのか」


 不良の話なんて知らないよ。

 ため息をついた後に鬼円が説明を始める。


 ──3年ほど前に結成された不良グループ。未知の集合を意味する〝ゼノバース〟を名前として、悪事は働かずに自由にやっていたが、内戦が勃発。

 その際に、『絶乃罵悪栖』と『汚夢爾罵悪栖(オムニバース)』に別れた。

 〝オムニバース〟はすべての可能な属性、および様態の集合を意味する言葉。

 なんでも、『汚夢爾罵悪栖』はやっていなかったはずの悪事に手を染めるようになり、警察からも追われる身になっているんだとか。


 なのに、何故かボスである『花畑彰(はなばたけあきら)』が捕まっておらず、警察も手を焼いているとのこと。


 「まぁ、そんな所だ」

 「へぇ…なんか、凄いことに巻き込まれたね」

 「まぁ、それはおいおい。帰ろっか」


 香蔵さんの言葉に私たちは頷いた。




 ◇◆◇





 「いいんですか、若?」

 「なにが?」


 信号が赤になり、車が止まる。

 哲殻が檻鉄に聞くと、外の景色を見ながら檻鉄が口を開く。


 「汚夢爾罵悪栖を潰すってことは、()()()を潰すってことですよ?」


 その言葉に、檻鉄がピクッと動く。

 その後に、拳を握る。


 「潰したくねぇに決まってんだろ」

 「……すみません。意地悪なこと聞いたっすね」

 「いや、いい。事実だからな」


 鬼円達との会話の時には見せていなかった顔を見せる。

 その目は黒く、目に光が入っていなかった。

 それを見て、哲殻がほんの少しだけ俯く。


 『俺は一生アンタについて行くぞ。若』


 その男(花畑)の言葉が頭の中で反芻する。

 その度に、何故あんなことになってしまったのかと、檻鉄は悔やむ。


 「若、つきましたっすよ」

 「あぁ」


 少し大きな館。

 その目の前についた檻鉄はザッと歩き出す。

 その度に、館の前にいる男女達は頭を下げる。

 その姿は、まさに絶乃罵悪栖という組織を束ねる男にふさわしい姿であった。


 「おにーちゃーん!」

 「おっ、羅救!」


 お兄ちゃんと呼ばれ、こちらに駆け寄る少女を見て……その姿は一気に崩壊した。

 少女が檻鉄の胸に飛び込むと、檻鉄は抱きつき返し、にこやかな笑みを浮かべる。


 「お迎えご苦労さまだな!」

 「うん!偉い?」

 「おぉ、偉いぜ!」


 そう言って頭を撫でると、えへへと笑う少女。

 檻鉄羅救(おりがねらすく)。檻鉄とついているものの、血の繋がっていない妹だ。

 色々とあり、保護されたというわけだ。


 「さて、これから忙しくなるぜ。哲殻」

 「分かってますよ。若」


 現在の時刻は6月29日。

 約一週間後、その対決が起きる。


 後に語り継がれるかもしれない不良グループ同士の戦争……『七夕戦争』が。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ