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Lvが1.2Gでした  作者: ねろっと
ゴブリンクイーン
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ゴブリンクイーン その2(2)

今回測定したステータスと、相手のステータスは別のページに載せます。

-4/6 冒険者ギルド-

 みんなで鑑定結果を見比べていたところ、4人組の冒険者がこちらに近づいてきた。


「能なし君は、まだ夢を見ているのか。

 冒険者ランクを私たちが判定してやろう」


 4人組の冒険者のうち、精霊術士がドンに向かって暴言を吐いた。

 ほかの3人も同じように、こちらを見下す様に嘲笑している。

 ドンの知り合いの様だが、役に立たない魔術師に執着するのは、幼なじみか親族だろうか。


「こっちは1.2Lvじゃな……」


 4人組の1人、西遊記に出てくる孫悟空みたいな外見の猿人が嘲笑したが、最後までしゃべる前にクリスのグーパンチが命中していた。

 なんか正月に似た様な光景を見た様な気がするけれど、気のせいだろう。

 そのまま、乱闘になる前にギルドからストップがかかった。

 また、冒険者ギルド近くの広場で決着を付ける様だが、相手が4人パーティーなので団体戦となった。

 しかも、なぜかメンバーは、私、クリス、ドンさん、そしてアレックスさんと言う不思議な構成になっている。


「団体戦ならパーティーリーダーのアムールが出るべきだろ」


 アムールさんが抗議しているが、ギルド職員は鑑定結果やこれまでの依頼の成果で評価の難しいメンバーの冒険者ランクの査定が目的と主張している。それなら、クリスのランクを査定する必要はなさそうだが、さすがに当事者は外せないらしい。

 相手の冒険者パーティーはフラム()と言うらしく、リーダーの精霊使いはドンさんの弟で豪炎のダニエルと言うそうだ。なるほど、普通の人が気にしない魔術師であるドンさんにけんかを売ってくるわけね。

 フラムはランク4のパーティーで、残りは聖女のアンジュとドワーフ戦士ゲリエでバランスが良いが、手も足も出ないという風ではなさそうだ。さて、どうするか。




-冒険者ギルド近くの広場-

 勝手に売られた喧嘩で決闘をするのは、これで2回目になる。

 猿人グノンは、バク転を決めたり槍の演舞を見せていたり余裕な様子を見せている。知っている中で一番近いのはフレッドだが、フレッドに比べて動きが鈍く、一騎打ちであれば勝てる。

 ドワーフ戦士ゲリエは、イメージ的にはアムールさんに比べ明らかに劣る。現在のアレックスさんなら、アムールさんと稽古をしても1分程度はもつので、ドワーフ戦士ゲリエ相手に防御専念すれば数分はもつと思う。

 聖女同士で戦えば、クリスの方が勝つだろう。

 問題は、豪炎のダニエルだ。ドンさんでは、逆立ちしても勝てない。ただ、決闘では範囲魔法が禁止されているので、単体攻撃魔法になるだろう。たしか、火魔法は周辺に被害が出るから決闘では初撃以外は範囲魔法に認定されるらしいので、初撃に全力をつぎ込むだろう。

 猿人グノンが『あの聖女は俺が嬲り倒す』と叫いているからクリスが攻撃されることは無いだろう。アレックスさんがゲリエと、私は猿人グノンと対峙しているので、グノンがクリスと戦うためには、ダニエルの魔法で私を排除するのが一番早いだろう。


「ドンさん、精霊魔法もエネルギーですかね」


 予想はしているが、確認のために聞く。

 もし、エネルギーであるならば、量子核魔法でエネルギーを質量に換えれば無効化できるだろう。


「精霊魔法は、魔素を精霊の力を借りて魔法を使います。

 リョーシカク魔法は、質量をエネルギーに変換しますが、その時に若干の魔素が消費されますね」


 ドンさんが、聞いていないことまで教えてくれる。

 量子核魔法を連射できないのは、周囲の魔素が無くなるからか。

 みんなに豪炎のダニエルの魔法は無効化できることを伝え、作戦を伝える。


「始め!!」


 ギルド職員の開始の合図と同時に、決闘が開始する。

 開幕と同時に豪炎のダニエルが精霊魔法(火)のファイアーボールらしき炎を作ったところに、量子核魔法のエネルギーの質量変換が決まり、炎が消滅する。


「ば、ばかな」


 豪炎のダニエルは、何が起こったのか理解できない様だ。

 周りの観客も『炎が消えたぞ』『一体何が起こったんだ』と騒いでいる。

 私が猿人グノン、アレックスさんがドワーフ戦士ゲリエに接敵して戦闘が始まる。私たちの後ろからクリスが聖女アンジュに接敵して戦闘が始まり、ドンさんはドワーフ戦士ゲリエの目に光を放ち目くらましを放ったあとに、豪炎のダニエルに接敵できた。


「Lv1.2!!

 お前ごとき、2秒で倒してやる」


 猿人グノンは意味不明な言葉を吐いて突っ込んでくるが、通常の人間の1.5倍から2倍の速度で動けるなら話は別だが、せいぜい2-3割増し程度のため、ジェームズ帝やガブリエル卿の本気槍6(本気)の方が攻撃は鋭かった。大抵の高速型と同様に自分の速さをアドバンテージにしている動きは単調で行動が読みやすい。しかも、フレッドよりも遅いため、猿人グノンの攻撃は余裕で対応できる。


「おい、グノンの攻撃が当たらないぞ」

「正月のクマ殺しのマッツと戦ったときよりもかなり強くなってるぞ」


 観客たちが騒がしい。

 猿人グノンは次第に焦りだし、単調な動きの攻撃が空回りし、隙が生じる。そのたびに、私が猿人グノンに有効打を浴びせる。追い詰められた猿人グノンは決闘前にアムールさんから聞いた奥の手である『尻尾による武器の絡め取り』を行う様だ。

 ジャンプ攻撃を回避した際に、タイミングが予測できたので、槍に尻尾を絡め取らせる。絡め取られたと同時に鰹の一本釣りの様に一気に引き上げると回避型で体重が軽い猿人グノンは、鰹の様に宙に舞う。猿人グノンが体勢を戻そうと無理をした時、尻尾からグキッと言う大きな音が聞こえる。

 槍から尻尾が外れ、猿人グノンが放物線を描き飛んでいくので、追いかけ着地地点に槍を払う。猿人グノンは、防御態勢をとるが、尻尾がいつもと違う軌跡を描くのでバランスを崩し、こちらの攻撃がクリティカルヒットする。

 周りの戦況を見渡すと、アレックスさんはドワーフ戦士ゲリエに押されてかなりの手傷を負っている。猿人グノンが行動不能の間にドワーフ戦士ゲリエを倒すために、アレックスさんと交代する。クリスがアレックスさんの治療に入り、クリスと対戦していた聖女アンジュが猿人グノンの治療に入る。どちらとも聖女のレベルが等しいため、傷が浅いアレックスさんの方が治療は早いはずだ。ドンさんと豪炎のダニエルはレベルの落ちる接近戦をしてドンさんの方が押し気味だ。

 ドワーフ戦士ゲリエは防御が得意な戦士だが、猿人グノンが脱落した戦況だと、アレックスさんが回復する前に私を倒さないといけないため攻勢に出るしかない。背の低いドワーフがリーチの短い武器で攻勢に出るので、行動が予想しやすく隙が生じるたびに的確に有効打を加えていける。数分後、ドワーフ戦士ゲリエに決定的一撃を加えることができ、彼はリタイヤとなる。

 ドワーフ戦士ゲリエがリタイアになった状況を確認したアレックスさんは、ドンさんと豪炎のダニエルの戦いに加わる。猿人グノンと聖女アンジュを警戒しながらクリスから治療を受ける。こちらの疲労が回復したあと、猿人グノンと再び相対するが、怪我の治療を優先したため疲労が抜けていない様だ。

 猿人グノンは高速型のため守勢に回ると不利であり、疲労が蓄積しても攻勢に出る選択肢しか無い。猿人グノンの攻撃を凌ぎ、疲労により動きが緩慢になったところで、決定打を与えて戦闘不能にする。

 周りを見渡すと、豪炎のダニエルと聖女アンジュも降参していて、こちらの圧勝で決着が付いた。

 負けた豪炎のダニエルは、最初の炎について何か言っているが、見苦しい。

 もう、決闘は勘弁して欲しいというのが、私の偽らざる本音だ。

お読みいただき、ありがとうございます

ブックマーク、評価、ありがとうございます


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