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Lvが1.2Gでした  作者: ねろっと
聖女を護れ
52/92

イベントの襲撃者(4)

 投稿漏れはないみたいですが、文字数の謎は解明できていません。

 なろうの文字数とテキストダウンロードでワードに張り付けた文字数に差があるので、不思議です。

 ルビとか、句読点、鍵かっこなどの数え方が違うのでしょうかね?

-12/23 深夜 某所-

 漆黒のローブを着たテネーブルが右手にワイングラスを持ち、薄ら笑いを浮かべながら大きな鏡を眺めている。鏡には、デーモンが大きな魔法を打ち込むところが映っている。その次に鏡は、焼け野原とそこに倒れているフィルが映っていた。


「デーモンは失ったが、上々の戦果だ。

 次は24日のイベントだな。

 ククク。闇が栄える日も近い」




-12/23未明 リバーサイド南の野営地-

 顔を舐められる感覚がする。

 人や犬と違ってもっと大きなものが舐める、ねちゃっとして気持ちが悪い。

 目を開けると、オリゾンの顔がドアップで見えた。

 美女に目覚めのキスはありがたいが、馬に舐められて目が覚めるのは御免被りたい。


「目が覚めたみたいですね」


 いつも通り、理知的なクリスの出迎えだった。

 温和な笑顔だけれど、目に溢れんばかりの涙を浮かべている。


「もう、目を覚まさないかと思いました。

 私を、置いていかないでください」


 そう言い終わると同時にクリスが泣き崩れたので、抱き抱える。あのクリスが、ここまで感情を乱したのは初めてで、申し訳ない気持ちでいっぱいだ。ただ耳元でごめんねと囁くだけしかできない。

 近くでガブリエル卿が、焦げた腕1つと爪の様な物をいくつか拾っている。


「フィル。

 腕は焦げていてわからないが、この爪は魔族の物だ。この周囲の惨状と言い何が起こったのか?」


 改めて周囲を見渡すと、数百メートル先まで焼け野原だった。1gで変換効率が悪くても、これだけの破壊力なのね。変換元の質量を1μg(マイクロ 10^-6)とかに指定するか、エネルギー量を指定できるようにならないと、被害が半端ないし、その前に自分が巻き込まれる。この前、下水道遺跡で蜂の巣を駆除した人の様に、魔法の制御を極める必要がありそうだ。


「怪我人にそこまで聞くのは野暮だな。

 一度、リバーサイドに戻ろう。

 ここの復旧は年明けになるが仕方あるまい」


 ガブリエル卿の指示に従い帝都リバーサイドに戻ることになった。悪魔襲撃時にオリゾンがリバーサイドの憲兵事務所に戻って危機を知らせてくれたそうだ。爆発の振動もあって、ガブリエル卿が異変を察知し駆け付けてくれたそうだ。

 帰り道、後方から騎兵が近づいてきた。ニニとロロを乗せた馬車の馬が、爆発の音にビックリして逃げ出してしまったそうだ。


「捕まっている間に太るわけだから、歩かせればよいのよ。

 聖女を甘やかせるのは良くないわ」


 いつものクリスに戻った。私も、ニニとロロは、もう少し運動をした方が良いと思う。あと、まじめに修行しないと胸が萎むはずだけれど、この二人は自覚が無いのかなぁ。


「雪が降り出しましたね。

 この時期は毎年雪が降りますね」


 みぞれが降り出したようだ。クリスは嬉しそうにしているが、ガブリエル卿はむすっとした表情になっている。何か雪に嫌な思い出があるのだろうか。




-憲兵事務所-

 リバーサイドに着いたころ、みぞれがチラチラ舞う雪に変わってきた。

 憲兵事務所に立ち寄った際、ガブリエル卿が爆発現場で拾った焦げた腕や大きな爪を渡した。


「聖女の件は解決が次は爆発騒ぎだ。

 この焦げた腕や爪は、魔物の物だが、これだけだでは判断がつかない。

 冒険者ギルドの魔物に詳しいものを呼んで来い」


 たしかに、焦げた腕と、爪だけでは、普通は判断できないよね。

 あとは専門家に任せて、私たちはゆっくりと休んで良いらしい。早朝から、休みなく移動していたから疲れたし。




-宿屋-

 朝から動き詰めだったため、宿のベットに横になった後の記憶が無い。

 目が覚めた時には、すでに日が暮れていた。


「おはよう。フィル。

 ガブリエルから、目が覚めたら、憲兵事務所に出頭するように言われていますので、行きますよ」


 憲兵事務所に行く間に、クリスから経緯を聞くと、あの周辺の爆発の経緯を聞きたいらしい。

 うーん。爆発させたの私ですが言えないよね。 




-憲兵隊事務所-

 私たちが憲兵事務所に出頭したときは、昼よりも、詰めている人も少ない。どこかの酒場でトラブルが発生したのだろうか。


「フィルさん。

 無事だったようですね。

 野営地の復旧は、既にこちらで手配をしていますので、気にしないでください。

 モンスターの件は、そちらの冒険者ギルドの学者とお話をお願いいたします」


 スタンが、出迎えてくれた。ギルドの学者への対応や、話をする部屋の指示など、きちんと様になっている。もしかして、スタンの罰って、実地教育なのだろうか。そんなことを考えていると、ギルドの学者が、部屋から手招きをしてくる。私が起きるまで待たされていたし、早く用件を終わらせたいのだろう。

 ギルドの学者の説明だと、襲撃をしたモンスターはデーモンだそうだ。デーモンは個体ごとの差が大きくて焦げた腕や爪だけでは、判別が難しいそうだ。

 外見や大きさなどを伝えたが、やはりデーモンとしかわからなかったみたいだ。

 ゴブリンとホブゴブリンの区別のつかない冒険者ギルドだからね

 あと、あの周辺の爆発の経緯を聞かれたが、適当な話でごまかした。

 悪いってわかっているけれどね。本当にごめん。




-宿への帰り道・宿屋-

 ギルドの学者さんの尋問が一通り終わった後、クリスと一緒に宿に向けて歩いていく。しかし、このままずっと騙し続ける自信もないので、クリスにだけ、爆発の真実を話す。

 最初はビックリしていたけれど、呆れた表情でこちらを眺めながら、理解しようと努力している。

 地面にうっすらと雪が積もり始めたころ、宿に着く。


「ごめんね。

 やっぱり、理解したいけど、頭の中が追い付いていかないみたい。

 異世界の人が、こちらの世界に来る時はこんな感覚なのかな。

 でも、もう無理はしないでね」


 そりゃ、個人が核兵器と同じ威力を出せたら異世界転移並みに理解できないですよね。もう無理はしないとクリスと約束をして、この話は打ち切ることにした。

 それに、このまま体を冷やしたら、明日の聖女協会の大イベントに影響が出るので、温かいスープを注文して体を温める。


「お昼は、イベントの手伝いをしますが、夜は一緒に食事をしましょうね」


 こちらの世界にも、クリスマスの風習があると言うよりも、昔の異世界人が持ち込んだ風習みたいだ。もしかして、節分とか七夕とかもあるのだろうか。

 異世界人の商魂逞しい人なら、土用のウナギとかホワイトデーとかも、作っていそうな気がする。

お読みいただきありがとうございます

誤字脱字等がありましたら、教えてください


ブックマーク評価ありがとうございます

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