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Lvが1.2Gでした  作者: ねろっと
聖女を護れ
51/92

イベントの襲撃者(3)

 投稿した作品のバックアップを取っているのですが、何故かバックアップの方が5,000文字ほど多いという不思議な事態になっています。

 第2章に入ってから、投稿した作品をテキストダウンロードで保管しているのですが、二重にコピーしているか、投稿した作品を消したか、それともほかの何かか今のところ判明していません

 何か、おかしいところがありましたら、教えてください

-12/22 憲兵訓練所-

 お昼過ぎまで訓練をしていると、1人の憲兵がやってきた。いつもの出動だろうと思っていたが、少し様子が違う。


「フィル。

 攫われた聖女(ニニとロロ)と面識があったな。

 どうやら見つかったらしいから、確認して欲しい」


 帝都から南に2日のところにある宿場町サンジェルペに軟禁されていたらしい。現在救出されて帝都に向かっているが、見つけた憲兵たちは攫われた聖女(ニニとロロ)の顔を知らないらしい。馬で彼らと合流して、確認をして欲しいそうだ。

 聖女誘拐事件で聖女協会だけでなく帝都全体が委縮し始めたため、確認後、直ぐに帝都に戻ってきて聖女解放を報告する任務だそうだ。あとは、間違った人を攫われた聖女(ニニとロロ)と勘違いして、無駄に日数をロスすることも防ぎたい様だ。

 危険はなさそうだし、さっそく馬に乗って向かうとしよう。




-リバーサイドから南に向かう街道-

 私一人で旅をするのであれば、食料を背負っていけばよいのだが、馬と一緒に旅をする場合は、馬の餌も一緒に運ぶ必要がある。もっとも、帝都から徒歩1.5日のエリアは緑化地域になっているため、そのまま草を食べてもらい、好物のクローバーをたくさん持っていくことにした。

 私の乗っている馬は、オリゾン(地平線)と言う名前で、サラブレッドのような細い足でなく、岬馬の様な太い足だ。憲兵訓練所には、オリゾンを含めて数頭の馬がいて、ここ数日は私とフレッドが世話をしていた。フレッドは貴族だから馬の扱いに慣れていたので、立派な馬の世話をして、私はオリゾンたち駄馬の世話をしていた。なお、ガブリエル卿の愛馬は、本人が世話していると言うか、気性が荒く、私を含め他の人は近づくだけで威嚇される。

 私の世話している馬で、唯一懐いてくれたのがオリゾンで、他の馬は私が乗ることを拒否しているので、今回使用できる馬はオリゾンしかいないのだ。

 途中でポキッと折れるよりは、安心できるし、何より振り落とされないのが救いだ。徒歩よりも、高い場所から見渡せる、電柱やビルのない景色は、鉄道の旅よりも素晴らしい。時折休みながら、好物のクローバーをあげる。

 



-同日 某所 テネーブル視点-

 漆黒のローブを着たテネーブルが右手にワイングラスを持ち、薄ら笑いを浮かべながら大きな鏡を眺めている。鏡には、馬に乗っているフィルが映っている。


「ククク

 愚かにも、単独行動をとっているな。

 一つプレゼントをやろう」


 テネーブルが召喚をする。

 頭部にヤギの角、とがった爪の付いたコウモリの羽、矢印の様に鋭く尖った尻尾の生えた黒いものが召喚される。


「堕天使テネーブルよ。

 我に望むことは何かな」




-ロロとニニの乗っている馬車-

 街道を南に進んでいくと、夕方ごろ、憲兵隊の旗を掲げている馬車を見つけた。

 馬車に合流して、解放された聖女を確認する。少し太っているが、間違いなくニニとロロだ。なぜ太っているかと言うと、軟禁されてから、与えられた食事をお替わりしていたそうだ。呆れてものが言えない。

 ニニとロロの無事が確認できたので帝都に戻ろう。




-リバーサイド南の野営地-

 日が暮れたため、リバーサイドから徒歩1日の距離にある野営地で一泊することにする。オリゾンは半日も走り疲れているので、好物のクローバーを多めに与えて休ませる。里帰りも一息ついて、故郷が近場で、混雑も嫌って帰省する人ぐらいしかいない。

 私も、慣れない乗馬で疲れているので、そのまま眠りにつく。




-12/23深夜 リバーサイド南の野営地-

「わー化け物だ」


 深夜に叫び声が聞こえた。

 慌てて跳ね起きると、羽の生えた黒い化け物がいる。同じように野営をしていた人間もオリゾンも逃げ出していった。

 黒い化け物は、何故かこちらに向かって近づいてくる。


「ミーツーケータ。

 ジゴクニヒキヅリダシテヤル」


 ヤギの角にコウモリの羽と尻尾と言うことは、元の世界だと悪魔がそんな恰好だったかな。この世界のデーモンはレッサーデーモンですらランク4-5のパーティーが勝てるかどうかと言う相手だ。

 人違いかと、周囲を確認したが、私の周囲にはすでに誰もいない。どうやら、私を狙ってやってきたようだ。宙に浮かんでいる悪魔は私の歩く速度よりもはやい速度で近づいてくる。この速度が奴の通常速度だとすると、こちらが走って逃げることは不可能だろう。


「ヒトオモイニコロシテヤル」


 格上との戦いはガブリエル卿から教えてもらったが、空を飛んで三次元に攻撃してくる敵の対応法は学んでいないし、人間が教えることはできないだろう。

 ヒット&アウェイで爪による近接攻撃を繰り返す悪魔の攻撃を必死に防ぐが、完全に防ぎきれず、徐々に爪攻撃を喰らい、じわりじわりとダメージが蓄積していく。体力を失い、意識が遠くなっていく。

 この世界で死んだら元の世界に戻るのかな。

 いや違う。

 この世界で会った人たち、

 フレッド、ココ、パティー、スタン、グエン、ガブリエル・・・・

 それに、クリス。

 新年に父親に挨拶に行くって約束したのだ。

 ここで死ぬわけにいかない。

 精神を集中して攻撃のチャンスを待つ。


「コレガトドメダ」


 悪魔が、止めを刺すべく、こちらに向かってくるので、できるだけ引き付けて、悪魔の胸を狙って槍を突く。

 ところが、百戦錬磨の悪魔は、攻撃を察知して身体を右に反らしたため、胸でなく肋骨を掠り右腕に刺さり、右腕と羽を貫く。止めはさせなかったが、羽を断つことができたので、地上戦に持ち込める。


「グハァ。

 ダガアマイ

 ニクヲキラセテホネヲタツ」


 その際に、悪魔の空いている左手の爪攻撃が無防備な右肩に振り下ろされる。殴られた勢いで吹き飛ばされる。あれ?刺さったわけではない。

 飛ばされた先の木に激突して意識を失う。




-別意識-

 そのまま気を失ってしまったのだろうか。

 漆黒の空間に、目の前にいるのは、アッカンベーをしたアインシュタインだ。

 ファンタジー世界に場違いだと思わないのだろうか。


『E=mc^2

 質量をエネルギーに変える量子核魔法

 デーモンに致命傷を与えるとは、身体に慣れてきたようだな。

 奴は最期の賭けに出た。

 今こそ、量子核魔法を解放するのだ』




-リバーサイド南の野営地-

「オノレ

 モハヤ、ワガカラダノイジハフカノウ

 サイゴノハナヲサカセテヤル」


 意識が戻ると空から悪魔の声が聞こえる。

 上を見ると悪魔が左手を掲げ、左手の先にあるドーナツ状の黒い靄に悪魔の全身のエネルギーが集まっていくように見える。

 逃げられないみたいで、当たるだろうから間違いなく死ねそうだ。

 一か八か、使えるかどうかわからないけれど、量子核魔法を、、、、

 どうやって使うのか、わからない。とりあえず、あの悪魔の質量1gをエネルギーに変えて防げばよいかな。


チュドーーーン




-別意識-

 もう一度意識を失ったのか、漆黒の空間にアインシュタインがいる。


「1gの質量をエネルギーに変えると9×10^16(9000兆)ジュール。

 長崎に落ちた爆弾と同じ位のエネルギーだわ。

 世界を壊すな」


 思いっきり怒られた。

 間違えて、1㎏にしていたら、本当に世界が亡んでいたらしい。

 匙加減を間違えて、とりあえずで世界を壊されたらみんなたまらないだろう。


「お主には、まだ早かった様じゃ。

 変換効率もさっぱりだし、エネルギーの制御もうまくできておらん。

 そのおかげで、お主の体は生きておる様じゃ。

 もっと修練するのじゃ」

お読みいただきありがとうございます

誤字脱字等がありましたら、教えてください


ブックマーク評価ありがとうございます

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